編集長の狛犬日記 2014

編集長へのメール
2014.12.21〜くも狛犬建立10周年!

品川神社へ奉納した狛研の狛犬がこの師走で10周年を迎えました。
と言う訳で、建立時の写真(未公開のものを含めて)をご紹介します。

建立については、こちらをご覧下さい。

綱川さんの作成風景。

岡崎の「石工房・蓮」にて。


前日、はるばる岡崎からトラックで到着


綱川さん、石定さん、円丈師匠



日からTV撮影が入っていました


(右写真)狛犬を据える前に円丈師匠が!


サンドブラスト前の台石


石定さんはいつも煙管です
狛犬を彫った石工の綱川さん

ここまでが、奉納前日です。
そうです、前日になってもまだ完成していませんでした。
大丈夫かななぁ…


当日の朝、阿はサンドブラストで狛研マークを…


いごう(硫黄の粉末)で補修作業


石定さんが最後のノミを入れています


当日朝の作業も何とか終わり、除幕式の準備


除幕式の打ち合わせ中


品川神社拝殿内での式典


式典の後、末社浅間神社へ…お祓いを受ける


除幕式を前に沢山の人が集まってきました


除幕式の司会進行はいつものトリオ〜円丈師匠、小田原丈(現・丈二師匠)、ぬう生(もうすぐ真打ち!)さん


さぁ、いよいよ除幕です


みんなで紅白の綱を引き、「エイエイエー!」の掛け声で除幕!
建立時の写真は上記のリンクからご覧下さい。

10年経て、すっかり馴染んで来ました。
下の写真は、6月の山開きの時のもの。


これからも末永く見守ってやって下さい!
2014.12.7〜7 白河で狛犬を楽しむ

こんなに間が空いてしまったとは…
この秋も書くべき事は沢山あったのですが…
本紙前号で書いた山梨の熊野神社、最古の銘の確認ツアー
横浜の歴史博物館で予定されている狛犬写真展の何だかんだとか…
次号で少し書く田無神社の水中狛犬の話など…
お許し下さい。

で、今日はこの週末行って来た福島県白河市でのドキュメンタリー映画「狛犬の棲む里」の上映会と、それに続く寅吉・和平の狛犬見学ツアーについて。
映画上映会については次次号(2月の号)で記事にする予定ですので、2日目の寅吉・和平の狛犬ツアーを。

近津神社(白河市東上野出島友町)
昭和12年、小林和平の作です。
見事に飛んでますねぇ!
実はこの狛犬、3.11 東日本大震災で倒壊したものを修復して蘇ったもの。
しかも、この和平狛犬は震災での被害状況調査の中で見いだされたものとのこと。

上映会場から近いとのことで、たくきさんから教えられ、見学ツアーとは別に山田さんと見てきました。 行って良かった!

見学ツアーのスタートは鹿嶋神社(白河市東下の出島坂口)。
宿泊して大変お世話になった神宮寺に隣接しています。 で、朝6時に起きて行ってみました…が、見えない!ここの境内は真っ暗!7時になって完全に日が昇ってもまだ撮影には苦しい… でも、その薄暗い中、このものすごい迫力がグングン迫ってきました。
たくきさんの「神の鑿」ですっかり有名になった寅吉(小松布孝)の最高傑作。 明治36年。
とにかくスゴイ彫り、ただただ圧倒されます。
これも3.11の震災で落下、幸いにも地面が優しく受けとめてくれ、ほぼそのまま残り、H25.11に修復工事が完了し元の姿に戻ったとのこと。

鐘鋳神社(東白川郡棚倉町一色) 「とても分かり難い場所」とたくきさんが「神の鑿」で書いたからなのか、何とこんなか案内板が出ていました。
神社の案内や文化財の案内ならともかく、狛犬のための案内板は初めて見ました。
これは昭和9年の小林和平の狛犬。 なかなか良いですねぇ!
この狛犬発見話や狛犬についてはたくきさんのHPをご覧下さい。
神社自体の雰囲気も相まって、じっくりと和平を楽しみたい…ツアーは時間が無く直ぐ出発なもんで…
その上、寒い!風花も舞い、めちゃくちゃ寒かった!

川田神社(西西白河郡中島村滑津)
寅吉が自分で奉納した可能性が高いという明治25年の作。
今回紹介した狛犬は全て飛翔獅子と呼ばれているタイプで、これはその初めて奉納されたもの。
どこからこの形のイメージがわき、作品としたのか…?
「それにしてもスゴイ」の始まり作。
以上、寅吉・和平の飛翔獅子を2対づつ紹介しましたが、この他ににも、以前行った古殿神社、石都都古和気神社、八槻都都古別神社の感動の狛犬達にも再会できました。
また、これまたたくきさんの「神の鑿」ですっかり有名になった寅吉の想像を絶する石柵も見ることができてうれしかった!
今回は白河市の野出島地域活性化プロジェクト主催による上映会と狛犬見学会でしたが、主催の方々の運営努力と細々としたことまでの「もてなし」には本当に頭の下がる思いでした。
この会の寅吉・和平の狛犬に対する思いはスゴイ!
何から何まですっかりお世話になって、素晴らしい時を過ごすことができました。
2014.8.23〜房総ツアー

すっかり夏休みの恒例となってしまった感があります。
昨日、一昨日と35℃の猛暑の中、房総を廻ってきました。
今年も昨年と同様のアエリア、富津市・君津市を中心にバイクで走り回ってきました。
2日間で55社、狛犬40対。
昨年、一昨年はネット等で調べたデータを元に廻りましたが、今年はほとんどデータ無しに、グーグルマップの鳥居マークだけを頼りにしたツアーでした。
従って、それほど大きな収穫(?)はありませんでしたが、ツアーとしては楽しく廻ることができました。
その中からいくつかご紹介します。

富津市更和の羽黒神社。
昭和11年、石工は石川仙之。
情けなさそうな顔が何とも言えず、気に入りました。
富津市西大和田の吾妻神社。
天保11年、石工は人見村の大野長藏。
人見村と言うところは石工が集まっていたところなのか、昨年も今年もなかなかの作の石工名に人見村とありました。
もっとデータが集まったら調べてみたいと思っています。
で、どうです、この尾!なかなか良い表現だと思いませんか?
堂々として見応えのある江戸狛犬でした。
富津市前久保の弁財天。
池の中の島へ続く参道にミニ獅子山がありました。
そして、この先、弁天堂の前には平成5年の新しい狛犬と江戸タイプの2対がありました。
この獅子山も含めて3対ともミニタイプで、池の中の小さな島にお似合い!って感じです。
その獅子山のアップです。
小さいけど、出来はなかなかイイ感じです。
残念ながら銘は無く、建立年も石工名も不明です。
君津市人見の人見神社。
長〜〜い石段の上に立派な神社がありました。
でも、その甲斐あって、市街と東京湾の眺めは最高です!
この狛犬はその石段を登り詰めたところで迎えてくれます。
文化元年の尾立タイプです。
阿吽とも赤い口紅が…スックとした立ち姿は悪くないのですが…
その文化元年の左側吽像の前、フト見るとこんなカワイイはじめ狛犬が1体だけありました。
台石にも、背中にも沢山の文字が刻まれているのですが…
建立年や石工名は読み取ることができませんでした。
これから写真解析にトライしてみようと思っています。
君津市北子安の菅原神社。
明治35年、石工は木更津町 重田三五郎。
彫りが深く、美しく、全体のバランスも良く、いかにも明治期の良い狛犬って感じがします。
この神社には、もう一対、かなり摩耗し破損した先代の江戸狛犬がいました。
富津市山中の住吉大明神。
一対のはじめ狛犬がいました。
銘がありそうなのでさうが、どうしても読み取ることができませんでした。
この写真では分かり難いかもしれませんが、顔の表情が面白くて気に入りました。
君津市群の春日神社。
寛政3年、石工名は刻み無し。
あまり寛政顔(?)ではなく、面白く感じました。
君津市大井戸の諏訪神社。
安政5年の江戸両子獅子、石工名不明。
阿に2匹、吽に1匹の子獅子がいて、出来も良いし、見ていて楽しくなる狛犬です。
この子獅子がみんなかわいい顔をしていないのがオモシロイ。
今まで房総では子沢山(子獅子3匹以上)の狛犬は見ていませんでしたが、今回はこれを含めて3対に出合いました。
2014.7.24〜梅雨明け前日に

連日35℃越え…狛犬めぐりにはチョット厳しいですね。
と言う訳で、今回は、梅雨明け直前の先週の連休に巡った実家方面の狛犬をご紹介。




上はご存知、素盞雄神社。
4〜5回目になるのかなぁ…いつ見ても、何度見てもこの獅子山は素晴らしい!


ついでに、日光街道を挟んで反対側の胡録神社(荒川区南千住8-5-6)へ寄ってみました。

ここにも獅子山ありましたが…素盞雄神社を見た直後だと、どうしても比べてしまう…
決して悪くはないのですが、やはりイマイチと感じてしまうのは仕方ないですね。
境内にはもう一対、天保の江戸狛犬もいました。

私が5〜29歳まで育ったのが足立区。
その実家の氏神様へ、行ってみました。
小学生の頃以来…と言うことは何と50年振り!
おぼろな印象とは全く違っていました。
それもそのはず、平成4に大改修したとか…、で、その改修工事の寄附者の碑に母の名を見つけました!



小右衛門稲荷神社(足立区梅島2-24-23)
その昔この地を拓いたのが足立小右衛門という人、それでこの地区は小右衛門町と呼ばれたと子供の頃聞いた覚えがあります。

狛犬はありませんが、こんなキツネがいました。
何と、天保13年です!しかも、端正で優雅な姿、そして何とも優しげな顔!
普段あまりキツネには目が行かないのですが、このキツネはすっかり気に入ってしまいました。

上は保木間氷川神社(足立区西保木間1-11-4)。
長めの参道の奥、境内入口前…左が今の姿…えっっ、何この台座!右はネットで見つけた古い写真。
この岩台座をこんなミカゲにしてしまうとは…
「平成23年 改築 大祭記念」とあった。
素盞雄神社風の尾でなかなかなのに、狛犬自体は何も変わっていないのに、「何だかなぁ」の獅子山になってしまった。


左は実家からほど近い愛宕神社(足立区青井1-16-13)。
歩いて10分もかからない所なのに、この神社の存在自体知らなかった…
境内の片隅に、こんなのを見つけました。
獅子に乗った文殊菩薩です。


実家への最寄り駅は東武伊勢崎線の五反野駅。駅の少し手前、電車から左側に見える神社、いつも気になっていた。
が、駅を降りてから実家とは反対方向と言うこともあり、なかなか足を運べなかった。
拝殿横にこのように沢山の石碑で埋もれた富士塚があり、そこにこんな江戸狛犬が!
この写真では分かり難いが、ずんぐりとしたデブッチョで目が金色。
残念ながらこのエリアは立入禁止で近寄れない。
毎年7/1の富士塚山開きの時のみ、それもたった1時間だけ開放されるらしい。
円丈データによると、明治40年とある。


足立区から急に飛んで杉並区へ。
第六天神社(杉並区高井戸西1-7-2)。
ここには2対の狛犬がいる。
右側は拝殿前の明和8年(1771)、区の有形文化財に指定されている。
が、左側、境内入口の江戸玉獅子を気に入ってしまった!
銘は 「大正4年11月10日 御即位大典記念 石工は伊藤富士勝」
大正期の狛犬としては、今まで見た中で最高!イイ狛犬です。

2014.6.29〜くも狛犬の山開き

品川神社、富士塚〜品川富士の山開きへ行って来ました。
朝までの雨が上がって…濡れた石はイイですねぇ!
数えてみると、くも狛犬は今年で奉納10年目です。
たったの10年とは言え、年ごとに貫禄がついてきているようです。

いつもは拝殿の中の狛犬が今年はここに

小さいけど、良い狛犬です

今年のギャラリーはあまり多くなかった…

ココからスタート〜山登りの始まり!

狛犬の台座に自分の名前があるって、やっぱりうれしくなります。

2014.5.4〜100号御礼〜東京タワー狛犬

おかげさまで無事「狛犬の杜」100号を発行することが出来ました。
沢山のお祝いメッセージをありがとうございました。
今後ともよろしくお願い致します。

今日は都内の未チェック狛犬を
いくつか訪ねてきました。

虎ノ門の西久保八幡神社。
都心なのに緑に覆われた心地良い境内に2対の狛犬が迎えてくれました。
写真左は石段上、ずんぐりとデブッチョな江戸尾立。
銘はありませんが、円丈資料では「伝・文化年間」とありました。
阿吽ともオモシロイ雰囲気です。
右の
写真は拝殿手前の江戸両子獅子足上げタイプ。
こちらも摩耗して銘は判読出来ませんが、姿形からすると文化文政頃と思われます。


次は西久保八幡神社のすぐ近く、神谷町駅の反対側にある葺城(ふきしろ)稲荷神社。
社殿建て替えで既に御神霊は西久保八幡神の稲荷社へ遷座して不在〜立入禁止の表示。
でも、ちょっと入らせて頂きました…もちろん無断で。
荒れた感じの境内に狛犬。
江戸中タイプ、特に吽像の傷みが激しい。
これは社殿建て替え工事と共に廃棄されてしまう可能性大と思われます。
見納めになるかもしれない姿を沢山写真に収めて来ました。
何とか残してくれると良いのですが…


虎ノ門から芝増上寺へ。
「徳川霊廟特別拝観」のポスターにつられて、500円の拝観料(記念品付)に悩みながらも、もしかすると狛犬が…との淡い期待を抱いて入ってみました。
が、残念ながら狛犬関係は全く無し。
記念品は10枚の昔の絵葉書…でも、そこにも狛犬の姿は全く無くガックリ。
左の写真は、左右に昇り龍・下り龍を配した鋳抜門ですが、日光東照宮の鋳抜門に比べるとはるかに見劣りする…
ちょっとガッカリではありました。

増上寺は大殿裏の大納骨堂に狛犬がいる…以前来た時見逃していたので、それが目的。
堂の四隅にブロンズの狛犬が2対4体ありました。
ふと見上げると東京タワー!
以前、円丈師匠がスカイツリー狛犬を紹介した時、「東京タワー狛犬」もあるのではないか…と言っていたのを思い出し、撮ってみました。サクラの葉が少々ジャマ…冬になれば良い写真が撮れそう。

で、近くの芝東照宮の狛犬(天明8年)も「東京タワー狛犬」になるのではないかと思い、行ってみました。
右側の写真です。
こちらもサクラがジャマしていますが、何とか合格か。如何でしょうか?

2014.4.13〜もうすぐ「狛犬の杜」100号

ずいぶん間が空いてしまいました。
先月から「狛犬の杜」100号へ向けての編集に時間をかけていました。
今回は増頁での発行になります。
今週が最後の段階、今夜あたりからまた忙しくなります。
とは言っても、ちょこちょこと狛犬散歩は楽しんでいますので、少しご紹介します。


上は先月都内を散歩した時のもの。
白金氷川神社です。
石段の上の狭いすき間にいる安永6年の江戸中タイプ。
独特の顔つきと細めの足、胸の出っ張りがイイ感じです。
大分前に「狛犬の杜」で大野久美子さんが紹介していて、いつか会いたいと思っていました。

左は高輪の古寿老稲荷神社という小さな神社。
上に乗っているキツネは後からの新しいもので、どうと言うこともないものですが、下の台座が珍しい。
獅子山風(キツネ山)なのですが、そこにレリーフとは言えないと言うか、レリーフを越えてている…石から彫り出したキツネがいます。
破損してしまっていますが、左右共に。また、子狐もいます。
後ろには、多分上に乗っていたのであろうキツネの残骸(?)もあります。
出来た当時の完全な姿が見たかった!


こちらはご存知の天現寺。
長い間工事中で、その間2対の虎が庭の片隅に置かれていて、どうなるのか気になっていたのですが…
しばらく前に工事が完成したとのことで、虎がどうなったのか見てきました。
2対の虎を1枚の写真に収めるのは難しい…
分かり難いかもしれませんが、奥の本堂前に天保6年のトラ、手前の建物の入口前に最古と言われる明和3年のトラがしっかりと据えられています。


これは昨日寄って来た、横浜の未チェック狛犬。
中区根岸3丁目の白滝不動尊です。
ここは最近流行りの「工場の夜景スポット」の一つとして隠れた穴場(?)として有名らしい…
少し長い石段を登り切った所にこの狛犬。
普通の台座の上に溶岩を盛り上げたような、ちょっと変わった作りです。
初めは台座の上に乗っていたものを、後からこのようにしたのか、最初からこんな風に作ったのか??
台座には「維持明治8年7月」とありますが…
顔つきと尾からすると、もう少し古いような気もしないではありません。
この狛犬の目線の先は…毎晩工場の夜景を楽しんでいるようです。


2014.1.6初詣

一昨日、初詣へ行って来ました。
地元の杉山神社(横浜市緑区三保町)へ久しぶりに。

現在の社殿に改築される前は市内では珍しい茅葺き屋根でした。
それが新しくなったのですが、その新しい社殿の前に以前のまま鎮座している狛犬を再び見た時はうれしくなりました。
それがもう14年も前のこと…

昭和12年の江戸玉獅子タイプです。
古い訳ではありませんが、この角度から見るとなかなかじゃないでしょうか?
石工は足立光一と言って、緑区・港北区・青葉区で5対の江戸タイプを確認しています。

なを、この神社の末社天満宮には吉六の鳥居もあります。

2014.1.1〜謹賀新年

今年もよろしくお願いします。
だんだん更新ペースが下がって来て申し訳なく思っております。
元旦ですので、いつものように昨年のベスト狛犬をご紹介します。
悩んだ末の選出は、これ、千葉県君津市貞元の八幡神社で出合った寛政4年(1751)の狛犬です。
小熊のような顔!阿の首のかしげ方も面白く、何とも言えない雰囲気があります。
技術的、造形的に特別なものはありませんが、印象に残る狛犬でした。


今年は4月で「狛犬の杜」が100号を迎えます。
何だかんだ言っても、やっぱり
100号はすごいなぁ…と、我ながら思います。
これも皆様のおかげと感謝です。
夏には今年もまた房総を廻りたいと思っておりますが、今から楽しみ!
今年も楽しく狛犬巡りが出来ますよう!

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