狛 犬 奉 納

円丈落語狛犬の奉納
狛研本家サイト  これが落語狛犬だ! をご覧下さい
その後の落語狛犬は 綾瀬稲荷神社 のサイトからどうぞ
「狛犬の杜」から
落語狛犬の奉納については、上記円丈会長のページに全てが記されています。
ここでは、狛犬を彫った八柳伸五郎さんについて狛研事務局長・三宅さんが「石彫名人 八柳伸五郎師を訪ねる」と題して記した記事をご紹介します。


くも狛犬の奉納
狛研本家サイト 狛犬建立写真館 をご覧下さい(トップページにもあり)
鐸木さん 狛犬ネットの 狛研狛犬奉納式リポートも必見(トップページから) 
くも狛犬のデータはここから
「狛犬の杜」から
上記2つのサイトで、建立の経緯から奉納式まで全てが報告されていますので是非ご覧下さい。
ここではそれ以外の話題を選んでみました。

狛研の誇る2人の石工さん
左:綱川さん  右:森田さん

狛犬を彫った人〜綱川誠志郎さんの横顔 
「石工房・蓮」は天井にクレーンが走り、工房というより「工場」の趣だ。切断したばかりの石塊や制作途中の石像が散在し、足の踏み場に困る。愛知県岡崎市の中心街から離れた、道路の舗装が途切れた山間にある。工房に接する住居前には童地蔵、布袋座像、狛犬などが置かれており、ちょっとした作品展示場になっている。
 北海道生まれで6月に43歳を迎えた。19歳の時から岡崎市の石屋で修業し10年後に独立した。父親も兄も石工で父親は新潟県北蒲原郡の出身。綱川さんの作品は仏像から動物まで実に幅広い。そして、どの作品にも優しさが漂い、見る者をほっとさせる。京都にある真言宗御室派総本山仁和寺の寺標は、門跡の書を手彫りで彫り上げたものだ。綱川さんは石工の中で自らは<彫刻石工>に分類されるのではないかと言っている。
「人の記憶に残る作品を作り続けて行きたい。自分が作ったものを見て回るのが老後の楽しみです」。綱川さんの将来展望である。(斎藤良夫:
2004年42号より抜粋
■建立資金
狛研会員に呼びかけ、寄せられた浄財を基本資金とした。最終的には阿像は円丈会長の寄進、吽像は狛研有志の寄進(40名)の形とした。
■石材
昨今の石造物のほとんどは外国石で味気がない。江戸狛犬のほとんどは小松石(真鶴産)…国産石の振興のの意味をこめて小松石とし、仲間の石定さんに手配を依頼した。
■建立地
重要な課題の一つである。いろいろ候補地があったが江戸4宿の一つ品川でと言うことになった。品川には数多くの神社があるが準勅祭社である品川神社(小泉宮司)を訪ねお伺いしたした結果、境内にある浅間神社前に建立地が決定した。
■石工
狛研仲間の石定(森田定治)さんと綱川誠志郎さんに作造を依頼した。両氏は心意気で取り組んでくれることを快諾してくれた。やはり仲間である。

                (2004年45号より)
狛研(くも)狛犬の寿命は?〜気になる耐震性は如何に〜設置の過程を追いながら
狛研(くも)狛犬は果たして何年保つのか?
現存する江戸期の狛犬は1600年代からあるが、まぁ1700年代なら古い狛犬として誰もが認めるところであると思う。つまり、2〜300年と言うところか。我らの狛研(くも)狛犬も是非その位は残って欲しいものである。
で、実際のところどうであろうか?現存する古い狛犬は小松石で、そのほとんどが台座が低いか地面に直接置いてあるようなタイプである。
それに比して狛研(くも)狛犬は…石は本小松石であるから心配ないと思われるがが、雲を入れると三段の台座だ。これから必ずや発生するであろう大地震に耐えられるのだろうか?
最下部には土台としてミカゲ石(セメントは百年もするとヒビが入って、土台の役を果たさなくなるとのこと)が敷かれて、その上に二つの小松石の根石が置かれている。これは写真のようにカギ型に組み合わされている。
接合材も何もなしにただ単に置かれているだけだ。
しかし、石定さんによるとこのカギ型の組み合わせが驚く程の強さを発揮するとのこと。
そしてその上に二段目のレリーフ台座。
これもただ単に載せてあるだけである。だが、自重と狛犬の重さだけでまず崩れることはないという。

クレーンで運び、慎重に位置決めした所へ設置している。

その上の雲の足座、これはレリーフ台座に直径12ミリのステンレス棒(写真)でつながれている。

ステンレス棒は後で記す接着剤を使用している。

これはこれで結構心強い気がする。

そして、一番上の狛犬。

これと雲台座がどうなっているかというと、写真のように、接着剤による接合なのだ。
(足の位置の接着剤が見えています)

どうやら狛研(くも)狛犬の寿命はこの接着剤に全てがかかっている様な気がする。

この接着剤(クイックメンダー)、石に対して抜群の強度があるとのことだが、なにぶん時間的実績が全くない!

接着剤の歴史はせいぜい数10年。果たして2〜300年も保ってくれるのか?!

狛研(くも)狛犬の寿命はクイックメンダー次第ということなのかもしれない。

                (2005年47号より)

奉納前日夕方、何とか設置完了!

この段階では、台座はまだまだ未完成状態。

何はともあれ、記念撮影。

(写真後左から、三宅・円丈・森田・阿由葉
   前左から、綱川・山田)