編集長の狛犬日記 2023

編集長へのメール
2023.1.1〜謹賀新年

昨年も日記更新が出来なくて、結局1年分をまとめて振り返ります。

都内の未確認だった狛犬を沢山みてきました。
特に未踏の地に近かった葛飾区・江東区・江戸川区をかなり廻りました。

天祖神社(葛飾区東新小岩)
 明治8年、円丈分類では「江戸足細貧弱」と。
この足の細さは他に知りません素晴らしい細さ!

吽は折れて補修していますが、阿はこの通り元気に頑張ってます。

大島稲荷神社(江東区大島)
 3対の狛犬が居ますがどれもなかなかです。
みな戦災にあっているとのこと。

これは獅子山風ですが、元の姿が見たかったですね。

天祖神社(江戸川区松本)
 昭和2年の銘がありますが素晴らしい江戸狛犬です。
特に吽の尾が素晴らしい!

八幡神社(江戸川区北小岩)

 円丈本に「軍国化の嵐の中で作られたメルヘン狛犬」と紹介があり、気になっていましたがやっと会えました。ガラスの目玉とセメント製の感じ、そしてその表情が何とも言えない
確かにメルヘン!
自然と笑みがこぼれてしまいます。昭和8年。


千葉県は松戸市・市川市と房総の富津市・袖ケ浦市・木更津市を。

松戸神社(松戸市松戸)
 天保12辛丑歳9月吉日、石工は「彫工 包吉(花押)」。素晴らしいの一言!レベルの違いが半端ない!やっぱり実物を見ないとねぇ!

 胡録神社(松戸市大橋)
素晴らしいはじめ狛犬に出会えて幸せ感いっぱいでした!
銘は確認できません。

滝の不動尊(富津市田原)
 腹が完全にはくり抜かれていない。
見逃していたが、後日「神社探訪・狛犬見聞録」さんを確認すると宝暦3年6月とあった。

飽富神社(袖ケ浦市飯富)
 文久2戌6月吉日銘の灯籠、その台座に狛犬が遊んでいる。しかもただ置いたのではなく灯籠台座本体へはめ込んで作ってある。かなり珍しいし、素晴らしい!


都下では東久留米市・東村山市・東大和市。

 東大和市の豊鹿島神社(東大和市芋窪)については本紙151号で大野さんが報告してくれています。
久々の狛研会員とのツアーでした。
この奥の木彫り狛犬を見せて頂きました。


3月には群馬県(高崎市・伊勢崎市・みどり市・前橋市)のツアーに。
厚木市の「幻の石造狛犬」をご案内させて頂いた山下立さん、明大の川野先生らと共にその翌日群馬県の古い狛犬を廻りました。

烏子稲荷神社(高崎市上小塙町)
 浅い彫りでカールした2段のタテガミ、尾はちょこんと…かなり古と思われますが銘は無くいつ頃かは断定出来ませんでした。

飯福神社(伊勢崎市美茂呂町)
 阿吽とも前足が破損してしまっていますが…鬣はストレートな細い筋で先端はカール、尾の模様が面白い。宝暦6丙子の銘がありました。


10月には京都府宮津市を中心にした丹後ツアーへ。
これも山下さん、川野先生らと共に地元の方々にご協力頂き普通では見ることの出来ない非公開の狛犬(丹後狛犬・越前笏谷狛犬等)を沢山見せて頂きました。
残念ながらそれらは紹介することが出来ませんが…

大川神社(舞鶴市大川)
 これは拝殿前の大型狛犬。
寛延辛未年3月吉祥日の銘。素晴らしい狛犬でした。

和貴宮神社(宮津市宮本)
 拝殿前にあり「享保3年で京都府最古」と言われていますが、どうにも銘を確認出来ず建立年は疑わしいのではないか…これと同形の狛犬が他に2対ありその比較等楽しい狛犬談義に花が咲きました。


…と言った1年でありました。
コロナ下とは言え300対以上の狛犬に会え充実した年でした。
今は近親の不幸があり「忌中」のため神社・狛犬巡りはその明ける2月からです。

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