Copyright(C) 2002-2007 Bordeaux. All rights reserved.

トップへ戻る トウシューズ選びトップへ

トウパッドを選ぼう!

日本人の足は本当に幅広?をお読みになってからこのページをお読み下さい。

 このページではトウパッドを紹介します。使用感・好みは人によってかなり違うので、人の意見はあまり参考にならないかもしれません。いろいろ種類があるのでいろいろ試して自分に合ったものを探しましょう。下の「トウパッドについて」では間違っていることもあるかもしれませんが、トウパッドについて私なりに考えてみました。参考程度にお読み下さい。


ポアントアイコンいろいろなトウパッド

スポンジタイプ

化粧スポンジのような素材に薄い布を貼り付けたようなもので出来たパッド。衝撃吸収の効果があるので巻爪などが痛い方はいいかもしれません。いろいろなメーカーから出ていると思います。メーカーによって微妙に形が違うので自分に合うものを探してみるといいでしょう。

ボアタイプ

ラムウールなどで出来ている内側フカフカのボアのパッド。これもいくつかのメーカーから出ていると思います。メーカーによって毛足が長いもの、短いものがあります。長い毛足ははさみで切って厚みを調整することも出来ます。

スムースタイプ・パイルタイプ

レオタードの生地で出来たトウパッド。薄いものが好きな方や微妙にゆるいときの2枚目などに。

トーフロー

薄いピンク色のビニールの中にゼリーが入っているパッド。ゼリーが仕切られていて移動しないタイプと、仕切りが無く自由に移動するタイプがあります。移動するタイプは、中のゼリーが足の形に合わせて移動するので、ボックスの中ですき間が出来る部分だけを埋めてくれます。
※ポアントコンフォートとしばしば混同されますが違います。

ポアントコンフォート

シリコンで出来たパッド。厚いタイプ(白)と、薄いタイプ(青)があります。半透明でベタベタとした感触です。

フリード・トウパッド

発泡ゴム(?)で出来たトウパッド。スポンジタイプと同じように衝撃吸収効果があるでしょう。

アウチポーチ

シリコン(?)に布をかぶせたようなトウパッド。薄型で、足の裏側も長く覆ってくれます。カットして使えます。

ハートレスハート

衝撃吸収剤で出来たちょっと変わった形のトウパッド。親指以外の4本の指のスカスカを補ってくれるので、親指の長い人向きだと思います。

メーカーのホームページへ→

グリシコ・レイヤーパッド

親指が長い人用パッド。4本の指の先を埋める階段状のものがついています


ポアントアイコントウパッドについて

トウパッドは何のために?
 そもそもトウパッドは何のために入れる物でしょうか?トウパッドは靴擦れするのを防ぐために入れるもので、ゆるさを解消するために入れるものではありません。日本ではきついことだけが問題視され、ゆるいことが軽視される傾向にありますので、トウシューズを選ぶときにブカブカだと先生やお店の人に「あとは詰めればいい」とそっけなく言われてしまうことが結構多いと思います。(-_-I
足が細すぎて一番細いワイズを買って、かがっても、水やりしても、何してもダメな場合は最終手段としてパッドを2枚入れて調整ということもやむを得ませんが、足に合ったものが手に入る人はパッドで埋めようなどと考えずトウシューズは足に合ったものを選びましょう。

2枚入れないと痛い人は、なぜ?いつから?
 
パッドを2枚(スムースタイプ・パイルタイプは除く)入れてものすごい厚さになっている人は「なぜ」「いつから」2枚入れているのでしょうか?運悪く最初から2枚入れることを先輩などから教えられた人もいるかもしれもしれませんが、途中から2枚に増やした人はなぜ2枚にしたのでしょうか?1枚だと痛かったから2枚入れるようになったのだと思いますが、なぜ痛かったのでしょうか?その痛かったトウシューズのサイズ・ワイズ・形は足に合っていたでしょうか?

 トウシューズを履いてどこかが当たったり、ゆるくて足が中で動いてしまったり、沈んで指先への体重がかかりすぎたりすると痛いです。これを解消するために2枚入れるようになったのではないでしょうか?それと、「きつい靴は痛い」とか「ゆったりの靴は楽」というイメージでゆるめのトウシューズを買い、パッドを厚くするようになったのではないでしょうか?

ゆったり靴信者の矛盾点
 でも「きつい靴が痛い」「ゆったりの靴が楽」というのが本当だとすると、ゆったりのトウシューズに薄いパッドが一番楽なはずです。例えば普通幅(D幅)の人がEE幅のゆったりのトウシューズを履いて、スムースのペラペラのパッドを使えば、スリッパのようにブカブカでとてもゆったりです。ゆったりの靴が楽だとしたらこれが一番楽なはずです。それなのにゆったりのトウシューズが楽だと信じている人は、たいていパッドをたくさん詰め込んでいます。ゆったりが楽と信じている人は、なぜ薄いパッドを使わないのでしょうか?パッドが厚くなるまでのプロセスをちょっと考えてみました。

実際にはゆったりのトウシューズに薄いパッドは痛かった

痛いからパッドを分厚くする(2枚にする)

厚くしたことによって痛みは少し和らぐ

その経験で「パッドを厚くする=多少痛くなくなる」
というイメージが頭の中に出来上がる

でもちょっと待って下さい!

 いくらトウシューズがゆったりめでも、パッドを分厚く入れた状態は窮屈ではないでしょうか?側面はゆるくてシワが寄っているかもしれませんがボックスの中の指はとても窮屈ではないでしょうか?また、ボックスがきつくなった分かかとがうしろに押しつけられて痛かったり、マメが出来やすかったりしないでしょうか?ゆったり靴を履いている人はたいてい引き紐をギュッと引っ張っています。引き紐を引っ張りすぎるとかかとが圧迫されます。その状態でかかとがうしろに押しつけられれば痛いと思います。

 あれれ?靴はゆったりのほうが楽だったはずではないでしょうか?「きつい靴は痛い」「ゆったりの靴は楽」と信じている人が、パッドを詰め込んでわざわざきつくして履いているのです。とてもおかしなことです。

 「ゆったりの方が楽だ」と言って、B幅で良さそうな足なのに、いつもE幅のトウシューズに分厚くパッドを詰め込んでいるある人が、こんな事を言っていました。「パッドを減らしたら皮がむけた。きつくて指の感覚が無くなるけどやっぱり2枚入れないとダメだ」と。それならば、はじめからもっと細いのを履いてパッド一枚の方が楽なのではないでしょうか。

 2枚入れている人は、「2枚入れた状態はとても窮屈だ」ということに気付くべきです。実際にはゆったりトウシューズが、ゆったりのままで皮もむけず、脱げそうになることなく踊れることはあり得ないことで、ゆったりが楽だというのは「イメージ」にすぎません。全ての人がそうだとは言いませんが、パッドが厚くなったから痛みが和らいだのではなく、結局ある程度きつくすることによって足がトウシューズの中で動かなくなった結果、痛みが和らいだのではないでしょうか?

パッド1枚 VS パッド2枚 どっちが楽?
 たいていのパッドは多少弾力があります。弾力があるということは体重がかかるとパッドに多少指が沈んで食い込みます。沈むということはその分ゆるくなります。でもゆるいと脱げそうになって踊りにくいので、多少食い込んでもゆるくならないほどパッドを詰め込まなくてはならなくなります。弾力があるものはその分押し戻す力も持っているので足はトウシューズを履いている間中、圧迫され続けることになります。この状態は楽でしょうか?圧迫でしびれてきたりはしないでしょうか?弾力があるものを2枚詰め込んだ状態は楽とは言い難いでしょう。

 サイズ・幅・形がピッタリと合っているものでパッド1枚と、幅がゆるいものでパッドを2枚とどちらが快適だと思いますか?初めから幅が合っているものでパッド1枚の方がずっと快適なはずです。サイズ・幅・形がピッタリとしているものは余計な圧力がありませんが、パッドを入れすぎると圧迫感があってとても苦しいと思います。

履きにくさはパッドやグッズでは解消できない
 履きにくさをパッドを増やすことや、指間パッドなどのフットケアグッズ(ここでは紹介していませんが)で解決できると安易に考えない方がいいです。

 例えばトウシューズで立つと指が重なるからと指間パッドを使う人がいますが、指が重なるのは立ち方が悪いのではなく、スクエア型の足なのに先細のトウシューズを履いているなど、トウシューズの形が足に合っていないことが多いのです。円すいと平たい板の話を思い出してください。)パッドの分だけ足先が広くなるのでますます指先が窮屈になります。仮に指が重ならなくなったとしても親指の爪や指の側面がシューズの内側に強く当たるはずです。この場合は、足の形に合ったものに替えない限り指の重なりは解消しません。私もそうでしたが、足の形に合うものに替えれば案外簡単に解決してしまうかもしれません。(ただし、ひどい外反母趾などで普段から重なっている人の場合はちょっと分かりません。)

 また、ウオノメもトウシューズか普段の靴が合っていないと考えた方がいいでしょう。ウオノメは血行の悪くなった部分に出来るようです。トウシューズや靴が合わなくて血行が悪い部分が発生するわけですから、原因のトウシューズや靴を替えない限り治りません。血行の悪い部分にパッドなどを当てるとますます悪くなりそうです。
 私は、あるトウシューズを履いていたとき、決まったところにウオノメが出来ていたのですが、トウシューズを替えただけであっさり簡単に治ってしまった経験があります。ウオノメパッドは一時的な痛み緩和にはなると思いますが、ウオノメ自体は治してはくれません。根本的に解決するにはトウシューズや普段の靴を替えた方がいいでしょう。

 このように足に合っていないトウシューズをパッドやグッズで解消することはできません。2枚入れていても、窮屈でもなく、どこも痛くもなく、足のトラブルが何も無く、トウシューズが新品の時からとても快適だと感じる方は、そのままでも構いません。でも、「2枚入れても痛い」とか、「皮はむけなくなったけどすごく窮屈だ」とか、「しびれる」とか「ウオノメが出来る」とか「トウシューズがかなり柔らかくなるまでどこか痛い」等、現在履き心地がいいとは言い難い人は、パッドやグッズで解消しようと考える前にトウシューズを見直しましょう。トウシューズを見直してそれでも解決できなかった場合に、パッドを増やすことやグッズの使用を考えましょう。

今現在、どこかが痛くてたまらない人は
 ただし今現在痛い部分がある場合はこの限りではありません。トウシューズを見直しつつ、痛みが無くなるまではパッドを厚くするなりグッズを使うなりして痛くない方法を採りましょう。徐々に良くなり、厚くないパッドでも大丈夫になっていくと思います。

外反母趾、爪に血が溜まる、巻き爪などの悩みがある方は『バレエとケガ』が参考になるかもしれません。

トップへ戻る


おまけ〜My favorite toe pad〜
(個人的意見ですのであまり参考にしないで下さい。)

トーフロー
 仕切りが無い方のトーフローがお気に入りです。 一定の厚さのパッドとは違い、ある部分は強く当たり、ある部分はゆるいということが無く快適です。私のように親指が極端に長く指の長さの差が激しいタイプの足には向いているのだと思います。ボックスの中のすき間の部分だけにゼリーが行くので、親指の先、指の付け根部分はゼリーが逃げて、ビニールだけのペラペラ状態になってしまいます。でも、トウシューズがピッタリとしていると、力が上手く分散して親指だけにかかることが無いのでそれでも痛くないのです。指の付け根も何も無いと痛いですが、ペラペラでも一枚あれば痛くないです。一定の厚さのパッドだと、ある部分は当たってある部分はゆるいという状態になりやすいですが、これだとそういうことが無いのでいいようです。でもグニュグニュして気持ち悪くてダメという人もいます(^o^)昔の人は生肉を入れたなどと聞きますが、現代のパッドではこれが一番生肉に近い感触かも?とか時々考えます(笑)

トーフローはTOMONで扱っています。しかし、私が一番お気に入りのタイプは、今は製造されていません。

バレリーナのボアパッド
 バレリーナのボアパッドがかなり気に入っています。このパッドの特徴は四角いことと、縫い目が真横でなく下寄りにあることです。まず、私のように親指が長いと丸っぽいものや、台形っぽいものは親指に取られて斜めになってしまいます。そうするとトウシューズを履くときも気を付けないと、足が斜めに入ってしまったりします。でもこれは四角いので斜めになることなく足先にかぶせられます。トウシューズを履くときも曲がらずにまっすぐに足を入れることが出来ます。
 また、縫い目が真横にあると付け根の骨に当たったり、とても邪魔に感じることがありますが、このパッドは縫い目が下寄りにあるので全く邪魔になりません。それから、私は指が長めなので、パッドの端が指の付け根を覆ってくれないことがあります。そうすると段差などで痛くなったりします。このパッドも付け根は覆ってはくれませんが、段差にならないので痛くありません。それから結構毛足が長く、厚いのですがはさみで切って厚さを調節できるのもボアパッドのいいところです。長い毛足が親指以外の指先の空間を埋めてくれ、厚さの必要無いところは切って薄くすることができます。

S・M・Lの3サイズありますので、子供でも大人でも使えます。


『絵コラム』《トウパッドの形の謎》も、よかったら読んでみて下さい。



トップへ戻る トウシューズ選びトップへ

トウシューズの選び方[1] [2] [3] [4] バレエとケガへ