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トウシューズの選び方3

トウシューズの選び方[1]から順番にお読み下さい。

ポアントアイコンいつも2つのサイズで迷ってしまう方は・・・

「いつも悩む人」と「いつもすんなりな人」

 トウシューズを選ぶとき、「どのメーカーを履いても」「いつも」2つのサイズで、片や誰が見ても分かるほどブッカブカ、片や小さい、きついと、かわりばんこに履き比べどちらを選ぶか非常に悩むという人がいます。たった5mmの違いなのに、とても5mmとは思えないほど違うように感じます。一方で、「どのメーカーを履いても」「いつも」たいていすんなりサイズが決まるという人もいます。「いつも悩む人」と「いつもすんなりな人」がいるのはなぜでしょうか?「いつも悩む人」は間のサイズで、「いつもすんなり」の人は、表示通りのサイズなのでしょうか?

 でも、おかしいと思いませんか?たとえ同じサイズ表示のトウシューズでも、メーカーによっても誤差があるはずです。それなのに「いつも悩む人」は成長して足のサイズが変わっても、いつも悩むのが特徴です。間のサイズだとしたら、メーカーによってはすんなり決まるのがあってもいいはずですし、成長の途中で1回くらいぴったりだと感じることがあってもいいはずです。反対に「いつもすんなりな人」は成長して足のサイズが変わっても、たいていすんなりなのです。こういう人はトウシューズに合わせて5mm単位で足が成長するのでしょうか?そんなはずはありません。それに、メーカーによってサイズが違うのだから、5mm以上に感じて非常に困惑するものがあってもおかしくないはずです。

 足のサイズは必ずしも23とか23.5とか5ミリ単位にはなっていません。当然その間のサイズの人も多いと思います。(私の足も23.8cmでしたし)左右が5ミリまでいかなくても1〜2ミリ違う人も多いと思います。ですからほとんどの人の足が間のサイズといってもよいと思います。トウシューズもまた、同じサイズ表示でもメーカーによって違いがあり、正確ではありません。特に外国製の場合、手作りによるバラつきなどで1〜2ミリの誤差はあると思います。

 つまり、靴のサイズと自分の足のサイズが完全に一致していなくても、それほど違和感無く履けるということなのです。

非常に悩んでしまう原因は……

 では、なぜ非常に悩んでしまう人がいるのでしょうか?すんなりな人との違いはなんでしょうか?

 いつもすんなりな人は、いつも足に合ったワイズを選んでいるといえます。一方、なぜかいつも悩む人は、自分の足囲より広すぎるものを選んでいる可能性が高いです。特に、足囲の細い方(サイズ・ワイズ表でD幅、C幅以下の人)は、そういう事態に陥りやすいです。小さいサイズでもスッポリと足が入ってしまうので、感覚だけで選ぶと小さいサイズを間違えて選びやすいので注意が必要です。幅がゆるいと、たとえ縦のサイズが合っていても大きく感じてしまうのです。これが、5mmの違いを5mm以上に感じる原因です。嘘みたいに思えるかもしれませんが、本当にそうなのです。『日本人の足は本当に幅広?』でも触れましたが、いつも2つのサイズでどちらにするか迷う人は、足囲が細いことを疑ってみましょう。

勇気を出して幅を下げてみよう

たとえば・・・

23cmD幅→きつい 23.5cmD幅→ブカブカ

という場合

23.5cmのC幅を試してみましょう。

かなり細い人の場合、C幅同士で比べても「きつい(小さい)」「ブカブカ」の堂々巡りに陥ることがあります。その場合は、C幅でもゆるいということです。そういう場合は、23.5cmのB幅や、24cmB幅がピッタリということもあり得ます。(2サイズ小さいものを選び間違うことも、かなり細い人にはありますので。)


この際、先入観は捨ててみましょう

 この時に足囲が細いことに気がつかないと、いつもどのメーカーを履いても堂々巡りに陥ってしまうのです。一つ狭いものでも堂々巡りになるときは、「まさかそんなに狭いはずがない」という先入観はこの際捨てて、もう一つ狭いものを試してみましょう。そうすると、幅が狭すぎるものを選んでしまう事を恐れる方が多いと思いますが、狭すぎるものは足が入りませんので心配いりません。無理に入ったとしても極端にきついものは普通選ばないので細すぎるものを選び間違うことはほとんど無いと思います。

 本当は普通幅かちょっと細めでいいのに「私の足は幅広」とか「幅広が楽」という思いこみで最初から普通幅に見向きもしない方もいるようです。いつも幅広を履いている人で堂々巡りになっている人は、普通幅、あるいは細めの幅も試してみましょう。私の足囲は細い方ですが、見た目は決して細くは見えません。ですから、広いと思っている方でも細い可能性は充分ありますので、私には関係ないと思わず、必ずサイズ・ワイズの両方を測ってみてください。また、こんにゃく足の場合は、測ったワイズよりも細いものが合う場合が多いです。先入観を一切捨ててみましょう。

 足囲が極端に細い場合、縦のサイズを2サイズ(1cm)も小さく間違えていることもありますので、縦のサイズチェックを忘れないで下さい。サイズが分からなくなってきたら、片方ずつ脱いでかかとを壁などにつけて立って確かめましょう。

(『コラム』《堂々巡りの日々》も是非お読み下さい。)


ポアントアイコンゆったりのトウシューズは楽なの?

根強いゆったり靴信仰

 「靴はゆったりの方が楽」というイメージを持っている人が非常に多いようです。でも実は、ブカブカの方がずっと辛いと思います。まず、脱げないようにと常に余計な力が入るので疲れます。幅がゆるいと足が斜めに入りやすく、足を挫く原因にもなります。それから皮がむける一番大きな原因は、ゆるくて指が曲がってしまうことと、足がシューズの中で泳いでしまうことだと思います。動くたびに指の曲がった部分が擦れたり当たったりするのでむけるのです。皮がむけると痛いですし、ブカブカのままでは踊りにくいので今度はパッドをたくさん入れるようになります。パッドをたくさん入れると指がグーになってしまったり、重なったりして、とても窮屈になります。でもパッドを厚くしないと痛いので、厚いパッドを入れるために大きなサイズや幅の広いものを選ぶように段々なっていきます。初めから細い幅を履くよりもブカブカのシューズに目一杯パッドを入れている方が、よほど窮屈だと思います!二重三重にパッドを入れないと痛いという方は、トウシューズが全く合っていないと思われますので、形・サイズ・幅全てを根本的に選び直す必要があると思います。『トウパッドを選ぼう』の《トウパッドについて》に、より詳しい関連記事があります。)

 私の経験からですが、トウシューズは適度にきつめにフィットしている方が楽です。必要以上のゆるみがないので足が泳ぐことがなく、指の力、足の力がダイレクトにシューズに伝わります。足が泳がないので擦れることがなく皮がむけることもほとんどありません。足の形に合っていて適度なきつさのものは、パッドできつくなっているのとは違い、足に平均的な圧力がかかるため、特定の場所が強く当たったり、特定の場所がゆるかったりすることがないので楽なのだと思います。(詳しくは『ボックスの形徹底図解《足への圧力》参照)
 ただし、形的に合うシューズを見つけても、足囲が極端に細すぎて合うものが無く、どうしても2枚入れないとゆるいという場合も、足囲が細い人が多い今はけっこうあると思います。そういう場合に2枚入れるのはやむを得ませんが、中には普通幅かちょっと細め程度で国内で手に入るワイズで合うはずなのに、わざわざ幅広を選んで分厚くパッドを入れている方もいますが、それは無意味だと思います。(どうしてもピッタリのワイズが見つからない場合、フィットさせるとっておきの方法があります。『トウシューズ加工法』へ

トウシューズと外反母趾

 ピッタリの(きつい)トウシューズを履くと外反母趾になると思っている方が、ものすごく多いと思いますが、本当は逆で、幅がゆるい場合に一番起こるようです。私の経験からもそうですが、私が外反母趾の痛みを感じるのはたいてい幅のゆるいトウシューズを履いているときです。指の付け根がピッタリとフィットしたものでしっかりと支えていれば、親指の付け根の骨が横に張り出すことはありませんが、ゆるいものは横からのサポートが全く得られず、ゆるみのある分だけ骨は横に張り出していきます。ゆるい靴は骨が広がる余地を与えているようなものだと思います。
 ゆるいものを履くと外反母趾が痛くなりますが、適度にきつめのものを履いていると痛くなりません。幅がきついと、窮屈なのでは?と思っている方が多いと思いますが、「窮屈」と「適度にきつめ」というのは紙一重ですが全く違います。足に合ったサイズは決して窮屈でも苦しくもありません。「窮屈」なものは不快ですが、「適度にきつめ」は、とても心地がいいものです。
 それと、ゆるくなくても足の形に合っていないものを履くと痛くなることがあります。

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ポアントアイコン良いきつさ・悪いきつさ

 きつめがいいとはいっても、猛烈にきつく苦しいものがいいといっているわけではありません。でも、新品の時ちょうどいいものは馴染むとゆるくなる傾向にありますので、買うときは少しきつめの方がいいようです。「きつめ」にもいろいろあるのですが、「良いきつさ」と「悪いきつさ」とあるので今までの経験から例をあげます。どの程度のきつさならいいのか、また、どんなきつさならいいのか、買うときの参考にして下さい。

☆悪いきつさ

  1. 小さい
  2. 中で指が曲がる
  3. どこかが痛い
  4. 指が重なったり、ぶつかりあったりしている
  5. 小指が当たるような浮くような感じで居場所が無い感じ
  6. アテールのときはきつくないのに、立つと指先の方が妙に窮屈に感じる
  7. 指の付け根の幅はいいが、指先だけ窮屈
  8. とにかく窮屈、苦しい

 6は、幅、厚みなどが余って立った時に指先に体重がかかりすぎて、指が曲がってグーになってしまったり、中心に集まってしまったりすることが原因だと思います。7は靴の形が足に合っていません。

☆良いきつさ

  1. きついような気がするが、指は重ならず、まっすぐ前に伸ばすことができる
  2. きつめでも気持ちがいい、窮屈とは違う包まれているようなフィット感がある
  3. 上2つの条件を満たし、なおかつ、フチがすき間なく足にピッタリとして見た目もきれい

★外見上フチがピッタリとしてきれいでも「悪いきつさ」の感覚があるものはダメです。指の曲がりは外から見えませんし、触ってもボックスは固いので分かりません。これは本人にしか分からないことです。他人にどんなにいいと言われても、自分で「悪いきつさ」の感覚があるものは絶対に選ばないで下さい。足囲の細い方は、長さに合わせるとブカブカに見えるので、小さいものと間違えやすいです。

 この「適度なきつめ」及び、「心地いいフィット感」というものは感覚で覚えるしかありません。この感覚が分からないと、いつも同じような失敗、堂々巡りに陥りやすいのですが、一度感覚でその心地よさを覚えてしまうと、大きすぎるものを買ったり、逆に小さくて(短くて)窮屈なトウシューズを間違って買ってしまったり、足の形に合わないものを買ってしまう失敗が格段に減ります。
 しつこいようですが、足に合うトウシューズは新品の時から履き心地がいいです。それを感じたことがない方は、まだ合うものに出会っていないだけかもしれません。どんなに優れたシューズでもサイズが合っていなければあなたにとって良いトウシューズとはいえません。今まで履いたシューズの中でも、本当はあなたの足に合う型なのにサイズやワイズが合っていなかっただけ、ということもあったかもしれません。ピッタリトウシューズの心地よさを求めて、選びなおしてみて下さい!

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