Copyright(C) 2002-2008 Bordeaux. All rights reserved.
本来の幅 ヨシノヤで足のサイズを測ってもらったらCワイズと言われた。でも、実際にピッタリと合ったのはBワイズだった。またある日、裸足の時のワイズと快適なトウシューズを履いた状態でのワイズを測ってみたところ、なんと裸足の時と変わらなかった。つまり、トウシューズに足が入っているときは足囲が確実に縮んでいるということになる。シャンクなどの厚みも考えるとかなり縮んでいることになる。でも、このトウシューズは決して窮屈ではなく私にとってとても快適なのだ。
私の足は少し外反母趾なので本来の足幅より広くなってしまっている。でも、私の場合、足の靱帯がゆるく柔らかいので、土踏まずの辺りをキュッと握ると足幅が細くなるのだ。たぶん1cm以上は細くなると思う。細くなるだけでなく、中心に向かって曲がっている親指と小指がまっすぐ前に向く。外反母趾になる前は握らなくてもこの形だった。これが本来の私の足幅、本来の私の足の形なのだと思う。
私の場合、靴はどうやらこの本来の幅に合わせないと具合が悪いようだ。今、幅が広がっているからといってその広がった幅に合わせてもどうも具合が悪いのだ。測って出た数値は目安にしかならないと書いたが、いつも測った数値よりも細い靴の方が合うという人はこういうタイプなのかもしれない。もちろん足がしっかりとしていて、握っても縮まない人もいると思う。そういう人はこのタイプには当てはまらない。縮むのはおそらく筋肉が生まれつき柔らかいタイプの人に多いのではないかと思う。
握って縮むタイプの人はぜひ今より細いものを勇気を出して試して欲しいと思う。もしかしたら今までにないフィット感・ホールド感が得られるかもしれないので。
'02/5/27
4分の3シャンク(シャンクの曲がる位置) ポアントしたときシャンクは足の裏に沿って曲がるが、どの辺で曲がってくれると立ちやすいのかはその人の足の形によって違う。曲がる位置が下から(爪先側から)3分の1くらいがいい人、真ん中がいい人、3分の2くらいがいい人、4分の3くらいがいい人、など人それぞれだ。
フルシャンクの場合、普通爪先から踵まで同じ厚さだ。同じ厚さの場合は自然に任せると真ん中で折れやすいといえるだろう。でも4分の3シャンクは固い部分が短いため、真ん中では折れにくくなる。だからいつもシャンクが真ん中で曲がってしまうとどうも具合が悪い、真ん中より上で曲がって欲しいのにと感じる人にとっては4分の3シャンクというのはとても快適だと思う。私がそうだ。シャンクが真ん中や、それより下で曲がってしまうと前のめりになってしまったりどうも具合が悪いのだ。私の足は爪先を伸ばすと、土踏まずの一番へこんでいる部分が爪先から3分の2くらいだ。そのせいか、それより下の真ん中で曲がってしまうとシャンクと土踏まずにすき間が出来てしまって何とも気持ちが悪いのだ。だから、4分の3シャンクは真ん中より上で曲がってくれるので好きだ。
今履いているR−CLASSのミディアムハードは、シャンクが2枚入っている。このミディアムハードというシャンクは4分の3シャンクではないのだが、4分の3シャンクと同じ効果を発揮していると言える。1枚目のシャンクはフルシャンク。そして2枚目は4分の3くらいになっている。厚さが一定ではないから真ん中では折れにくいのだ。シューズがかなり柔らかくなってきてもこういう厚さのバランスのせいか真ん中やそれ以下で折れてしまうことは無いので、かなり寿命近くまで前のめりにならずに履ける。
同じR−CLASSでもミディアムソフトというのは2枚目のシャンクが半分くらいだ。これはこの厚さのバランスのせいでおろした日から真ん中で曲がったので私には合わなかった。新品、何度も履いているというより厚さのバランスの方が曲がる位置を左右するようだ。
私は曲がる位置というのをトウシューズを履き始めたばかりのころから相当こだわってきた。真ん中以下で曲がる気持ち悪さはかなり初心者の頃から感じていたのだ。R−CLASSを履くまでは絶対4分の3で、踵部分のシャンクは不要と思い込んでいて、いつもシャンクの後方を自分で削って薄くしていたのだが、R−CLASSのように踵までシャンクがあっても要は厚さのバランスの問題で(私の足に関しては)真んより上で曲がってくれさえすればいいという事が分かった。
4分の3シャンクというと一般に柔らかいというイメージを持たれていると思うが、私は必ずしもそうではないと思っている。両手で板を曲げることをイメージしてもらうと分かると思うが、長い物より短い物の方が曲げるのに力が要るのだ。4分の3シャンクがちょうど足の裏に沿う人は無理な力がかからないため柔らかく感じる。しかし、真ん中やそれより下で曲がって欲しい人には真ん中以下で曲がりにくい4分の3シャンクは逆に固く感じることもあるのではないかと思う。自分の足の裏に沿わないシャンクは実際以上に固く感じることがあるのだ。またシューズが大きすぎるときも足の裏に全く沿わずシャンクに体重が乗らないので固く感じるようだ。
'02/5/15
思いこみの恐ろしさ ある日レッスンメイトが「この前トウシューズを履いたら血だらけになった」と言っていた。(私はその時休んでいたので目撃していないが)彼女の足幅、見るからにかなり細い。普通幅がDだとするとBか100歩譲ってもC幅で良さそうなのに幅広のEを履いている。もちろんブカブカだ。甲の部分はグルグルにかがっているがそれでもブカブカだ。パッドは厚さ1.5cmはあるのではというくらい厚い。かなり窮屈だろうに・・・。それでいつもマメが出来たとか痛いとか言っているので、再三にわたりもっと細いものを履くように薦めていたのだが、かたくなに「広い方が楽だ」とか「足幅が広い」といって聞かないので私も説得を諦めてしまった。
楽だって・・・?そんなに毎回足が痛いと言っているのにどこが楽だというんだろう?それに足の幅に合ったもの(細幅)を履いたことがないのになんで「広い方が楽だ」と分かるのだろう?きっとこの人の中には、たとえどんなものを履いても「トウシューズは痛いものなのだ」という思いこみがあるのだろう。一度足にピッタリしたものを履けばこの思いは払拭できるのだろうが、本人に細いものを試す気が全く無いのでこれ以上のお節介は出来ない。'02/5/14
堂々巡りの日々... トウシューズのサイズやワイズについてあれこれ言っていると、「いろいろ難しく考えてもしょうがない。メーカーによってサイズ違うし履いてみなければわからないのだから、お店に行っていろいろ履いてみるのが一番だ」と言われてしまうことがある。メーカーによってサイズが違うというのも、履いてみなければ分からないというのも確かにその通りだ。でも、店にあるもの全部履いてみても、絶対に合うものが見つからない人たちも現実に少なくないのではないかと思う。
それは、最近足囲の細い人たちが増えているからだ。幅広意識の強い日本では、どのお店に行っても普通幅や幅広はよりどりみどり。だから、足囲が普通から広めの人はお店に行っていろいろ履いてみれば、大抵合うものが見つかるだろう。
ところが普通幅と、幅広のみという店がけっこうある。シューズによっては幅広のみしか輸入していない店もある。国産でも細めの幅の見本さえ置いてないことがほとんどだ。でも、足囲が細い人は確実に増えている。そういう人たちがお店に行っていろいろ履いてみたところで見つかるだろうか?お店に合うサイズが存在しないのだから見つかるわけがない。細いということに気付かない限り「何を履いてもしっくり来ない」「何を履いてもゆるいかきついのどちらかだ」と首を傾げることになってしまう。でも、なかなかその原因が足囲が細いからだと気付くことができないのだ。私は自分に合うワイズが日本国内に存在しないのだと気付くのに5〜6年はかかってしまった。「細め」ということは割と早いうちに気付いたので、トウシューズを履き始めて1年後位には細めの幅を注文するようになっていたような気がする。でも、いつも「きつい」か「ゆるすぎる」かのどちらかで、2つのサイズで悩んでいた。23を買って「あぁ、やっぱり小さかった。23.5にすれば良かった」23.5を買って「あぁ、やっぱりゆるすぎる。やっぱり23?」という感じだ。足が少し成長してもやっぱり23.5と24で悩むのだ。
何年か前、アメリカ製トウシューズのサイズ4のC幅(普通幅より一つ細い)を履いていた時期があった。これは、安定感が良く、色も綺麗でとても気に入っていた。そんなある日、何気なく片足に4Cを履き、片足は裸足で立ってみたら裸足の足の方が大きくてビックリした。それで4Cが小さいことは確信し、4.5Cを買ったのだがガバガバなのだ……。4Cのシューズより2〜3ミリも足の方が大きかったのだから、4.5Cが大きいとしてもたった2〜3ミリのはず、いやプラットフォームの厚みを考えればちょうどいいくらいのはずなのに・・・。
こんな具合に普通幅より一つ細めを買うようになってからも堂々巡りは続き、それでやっと「もしかしてB幅?でもそれだとアメリカ人でも細い方の幅になってしまう、まさか、、、」と思い始めた。でも、普通幅よりも2段階細いその幅は日本のどの店にも売っていないのだ。だから、賭けのつもりで4.5Bを取り寄せしてみたらピッタリだったのだ。「4.5のC幅はあんなに大きく感じたのにとても同じ長さ(サイズ)とは思えない!」
それで国内には私に合うワイズが存在しないのだと確信した。国内に存在しないのだから今まで合うのが見つからなかったわけだ・・・。
細いと気付いてからも大変だ。取り寄せたサイズがピッタリだということは分かったが、足の形に合わないことに気付いた。だから、また他のシューズを探さなければならなかった。でも、なにせお店に無いのだから、試着が出来ない。ゆるいサイズを履いてみて縦のサイズを決定し、細幅を取り寄せるしかない。上の文でお分かりになると思うが幅のゆるいシューズではタテのサイズが本当に大きく感じてしまうので、幅がゆるいシューズでタテのサイズを決定するのは、想像するよりはるかに難しいのだ。細いことが分かりきっている今でさえ、ゆるい幅でタテのサイズを判断することは本当に難しい。でも、お店に無いのだからこれが合いそうだと予想をつけて取り寄せるしかない。何ヶ月もかけて取り寄せして初めて試着が出来るので、そこで合わなければまた違うシューズを取り寄せなければならない。取り寄せなので返品もできない。「日本人=幅広」という観念と、細いサイズを置いているお店がなかなか無いことが、足囲が細い人にとってピッタリのシューズを見つけることを難しくしている。
強調したいのは、私の足は特別すごく細く見えるわけではないのだ!私くらいの幅の人はそう珍しくないし、私よりも細くて薄い人も時々見かける。C幅が合いそうな人ならざらにいる。だから、日本人の平均的な足囲は欧米人とそう変わらないのではないかと思う。いや、甲が低い分だけ欧米人よりも細いのではないかとも思う。
'02/5/7