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バレエシューズの選び方 必ず日本人の足は本当に幅広? サイズ・ワイズ・足のタイプを知ろう をお読みになってからこのページをお読み下さい。
バレエシューズは合っていなくてもトウシューズほど足を痛めることはありませんが、やはり合っている方が良いに越したことはありません。フィットしているバレエシューズとフィットしていないバレエシューズでは踊りやすさが違います。体の一部のようにフィットするバレエシューズを探してみましょう。
まずは試着してみよう! 【サイズ】
バレエシューズは、普段の靴のように捨て寸も考えなくていいですし、固いトウシューズのように、見ても触っても指が曲がっているかどうかよく分からないということもないので、タテのサイズ選びはそれほど難しくないと思います。普段の靴のサイズは忘れて、とにかく試着してみましょう。指が曲がらずに完全に伸ばせるものを選びます。目でよく見たり、触ったりして指が曲がっていないか確認します。また、ドゥミプリエなどをしてもきつくないかどうか確かめましょう。
なぜ普段の靴とのサイズのギャップが起こるのか
普段の靴よりもたいていの人が、1サイズか2サイズ(5mm〜10mm)大きくなると思います。一般にバレエシューズは小さめに出来ていると言われていますね?「バレエシューズはなぜ小さめに出来ているのだろう?」と不思議に思う方は多いと思います。しかしこれは必ずしもバレエシューズが小さめに出来ているというわけではありません。(バレエシューズのサイズが非常に精密に正確に出来ているという意味でもありません。)普段の靴は捨て寸がある関係で、細い人は小さいサイズを履いていることが多いです。ですから、足囲の細い人ほど普段の靴とバレエシューズのサイズのギャップが大きくなるという傾向があります。(詳しくは『日本人の足は本当に幅広?』を参照下さい)また、バレエシューズの先は丸いので親指が長い人の場合、大きめでないと親指が当たって曲がってしまうことがあるので、その分ギャップが大きくなると思います。
【ワイズ(幅)】
トウシューズと同様、ワイズはとても重要です。引き紐を引っ張らなくてもぴったりとするものを選びます。指が3本、4本入ってしまうものはゆるすぎです。トウシューズと同様に、引き紐はどうしても完璧にフィットしないときのほんの微調整用であり、ギューギューと引っ張るものではありません。(『コラム』《引き紐》参照)足に合うものは非常にすっきりきれいにフィットします。「バレエシューズには幅展開があることを知らなかった」という方も案外多いということが、このサイトをオープンしてから分かってきました。でも、バレエシューズにも幅展開があります。外国のメーカーの方が、いろいろなワイズが揃っているようです。メーカーによっては6種類の幅があります。国産のメーカーでどうも幅が合っていないのでは?と感じる方は、外国メーカーを探してみるといいと思います。
はみ出し情報:写真のシューズはイギリスの「ダンス・デポ」というメーカーのものです。日本製よりも若干細いです。発表会用のサテンシューズが下の写真のように巾着状態になってしまう方にオススメです。(リボンはついていません)パピヨンで扱っています。このメーカーは、なぜかサテンしかありません。
日本にだけ多く生息する巾着バレエシューズ(?)
引き紐をギューギューと引っ張って「巾着」や「餃子」のようになっている人は要注意です。巾着バレエシューズの人は最近非常に多いようで、あまりにも見慣れた光景なので、バレエシューズとは「そういうものだ」と思っている方も多いようです。でも、これはたぶん日本だけの現象です。バレエシューズのワイズはトウシューズほど豊富ではありませんね。メーカーによっては幅が1種類しか無かったり、普通幅と幅広しかなかったりしますし、誰も巾着になっていることを注意しないので「そういうものだ」と思っても無理もないことかなと思います。さらに日本人特有の「ゆったり靴信仰」が手伝って、ブカブカのバレエシューズを履いている人が大勢いるようです。バレエシューズもぴったりしたワイズを履いた経験が一度も無いと、今履いているワイズが合っているのか、合っていないのか判断しにくいと思います。どうしても紐を引っ張りたくなってしまう、巾着のようにしないと脱げてしまうバレエシューズは、間違いなく幅がゆるすぎます。そうなっている人は細いものに替えてください。(初めからゴムが縫い込まれていて巾着風になっているシューズもありますが……)幅がきついものは普通、足が入らないし、入ったとしても踊ると窮屈で履いていられないと思いますので、きついものを履いている人はほとんどいないと思いますが、ゆるいものを履いている人はあまりにもたくさんいます。
ゆるくてもトウシューズほど足を痛めることはありませんが、ゆるいシューズは足についてきづらく非常に踊りにくいです。また、無意識にも脱げないような動きをするので、変な癖がつく恐れもあります。それだけでなく、つま先がきれいに見えず損をします。(詳しくは『絵コラム』の《つま先の言い分》を参照して下さい。)一度ぴったりしたものを履いてみると、ゆるいシューズの踊りにくさがお分かりいただけると思います。
また、バレエシューズは幅のバリエーションがあまり無いために、足囲の広い方は、サイズの大きいものを履かざるを得ないということもあるようです。巾着にはなりませんが、爪先が余っている状態も非常に踊りにくいと思います。
外国メーカーの方が幅展開が豊富です。幅の狭い方や広い方は、外国製を探してみましょう!
もう一度サイズを確かめてみましょう。トウシューズほどサイズを間違えることは無いと思いますが、ワイズをチェックすると同時に、もう一度、タテのサイズを確認しましょう。
足囲に合わせると、指が曲がってしまう。 サイズが小さいかもしれません。長さに合わせると脇がブカブカ、足囲に合わせると指が曲がる、という状態になる人がいると思います。長さと足囲では長さを優先させなければなりません。この場合は、サイズを上げて、幅がもっと狭いものを試しましょう。 足囲に合わせると、アテールの時、長さが余ってしまう。 これも幅に合わせたら長さが合わない例です。上とは逆で幅が狭すぎるかもしれません。長さを優先させてサイズを下げて、もっと幅広タイプのものを試しましょう。 長さに合わせると、ブカブカ、脇がパカパカ、巾着になる。 長さに合わせると脇がブカブカしてしまうのは、幅が広すぎるかもしれません。サイズはそのままか、ワンサイズ大きめで、もっと幅の狭いタイプを試しましょう。
その他 【素材】
素材は布、前革、オール革、サテンなどがありますので、用途に応じて選びます。布
織り方によりますが、足の形になじみやすいものもあります。モダン作品などは舞台で履くこともあります。「水やり」も有効です。前革
前部分だけが革で後ろ部分が布になっているものです。オール革
全てが革で出来ているタイプ。布よりも丈夫で、足にはなじみやすいと思います。
サテン
サテンは日本では普通、舞台用ですが、イギリスのロイヤルバレエ学校では、本物のバレエシューズに慣れるという意味で、トウシューズを履く前の女の子は練習でもリボンで結ぶタイプのサテンのバレエシューズを履くらしいです。トウシューズのようにリボンのついたものと、普通のバレエシューズのように甲の部分にゴムが付いたものとあります。サテンは斜め方向に歪みやすいので、サテンの質にもよりますが親指の長い人には意外と足の形になじみやすくて具合が良かったりします。「水やり」も有効です。【ソール】
ソール(底)は、つながったものと、2つに別れたスプリットソールとあります。スプリットソールの方が、つま先を伸ばしたときアーチについてきやすいと思います。お好みで選ぶと良いと思います。