Vol.1 四国西部の汽水域で出会ったハゼ
私の住む愛媛県宇和島市には小さな規模の河川が沢山あります。そしてその河川の河口域にはたいてい、ハゼの仲間が見られます。今回は愛媛県・高知県の河川河口域で見られたハゼの仲間を紹介します。
アベハゼ Mugilogobius abei (Jordan and Snyder) アベハゼは関東から九州までの河川河口に見られる種類です。派手な色彩ではありませんが、縞模様があり、鰭も仄かに色づき、結構きれいな色彩の魚です。他のハゼがすめないような環境でも残る、強健な種類です。もちろん飼育は容易。宇和島市で採集しました。 |
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ヒナハゼ Redigobius bikolanus (Herre) ヒナハゼも宇和島市の河川河口では良く見ることができます。純淡水域でも見ることがあり、塩分の適応範囲はかなり広いようです。丈夫な魚で、飼育は容易です。宇和島市の河川で採集しました。 |
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ミミズハゼ Luciogobius guttatus Gill 名前の通り、ミミズにそっくりなハゼの仲間です。体色は褐色ですが、ヴァリエーションは豊富なようです。眼が点のようで、かわいらしい魚です。ミミズは嫌だという人も、これならばOKかな!?宇和島市の河川で採集しました。 |
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ゴクラクハゼ Rhinogobius giurinus (Rutter) ヨシノボリの仲間の成魚は河川上〜下流に生息するのですが、この魚だけは河口域に主に生息します。ヨシノボリの仲間は多くの種類が幼魚のうち、海にくだります。このゴクラクハゼは成魚でも河口域という、海に近い場所で暮らしています。宇和島市で採集。 図鑑「ゴクラクハゼ」 |
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シマヨシノボリ Rhinogobius sp.CB 日本産ヨシノボリ属魚類はカワヨシノボリとゴクラクハゼを除き、正式なな学名はまだつけられていません。シマヨシノボリは河川中・下流域にすんでいるのですが、幼稚魚は海へと下り、再度遡上します。この個体もやはり宇和島市で採集したものです。 図鑑「シマヨシノボリ」 |
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スミウキゴリ Gymnogobius petschiliensis (Rendahl) 学名は「WEB魚図鑑」を参照にしました。写真個体はまたも宇和島市内の河川で採集したものです。腹部は黄色ですが、抱卵しているものと思います。 図鑑「スミウキゴリ」 |
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チチブ Tridentiger obscurus (Temminck and Schlegel) |
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このハゼ類は殆どの魚がWEB魚図鑑の方ですずきさんに同定していただいたものです。ありがとうございます。