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■2007年02月13日
まちの品位
昨日(2月12日)、廿日市市議会の小泉敏信さん(旧廿日市)、栗栖俊泰さん(旧吉和)、坂史朗さん(旧大野)の三人をお招きして、まちづくりの勉強会をしました。
大竹市は、平成の大合併の渦の中、将来の道州制を見据えて単独市政を堅持するという道を選択しましたが、もとより、何もかにも大竹だけで完結しうるものではありません。
そこで、「合併に期待したもの、そしてその現実」を、それぞれの立場からお話をいただき、大竹のまちのあり方について参考にしていきたいということでお願いしました。

近隣の議会でも名をはせた論客の3人ですので、内容も濃く、多岐にわたっていましたが、ごくごく大つまみで話していただいた内容を取りまとめますと、お三方とも共通に@財政再建への方策であったこと、Aバスに乗り遅れるな論を包含した中でのまちのあり方を考えた帰結であったこと、B地域の課題に対する市民との意識の共有が今後の廿日市市の鍵を握っている、の3点を挙げられたと思います。
国の形を地方から変えていくことにもつながる、今回の合併を、廿日市市では肯定的に評価し、うまく取り込むための努力をされている様子がうかがえました。

それでは、合併の道を選択しなかった大竹市では、どのように受け止めていけばいいのかということですが、お三方が共通してあげられた点については合併しようと単独市政を貫こうと視点こそ違え、同じであり、単独市政は、とりもなおさず、@広域行政への積極的な取り組み、A自主自立に向けた財政再建、B地域の強み(地域の資源)を生かしたまちづくり、の観点を欠いてはできるものではないということだと考えます。
たとえば、不幸にして救急車の到着が遅れた広原地区の皆さんのことを考えたとき、廿日市市との広域的な連携が可能かどうか早急にできるという方向で検討をしていかなければならないと思いますし、松ヶ原地区における廿日市地籍と大竹地籍の混在の解消に向けた取り組みも、住民サイドに立って取り組んでいかなければならない課題だと思います。
また、財政再建も地域の強み(自然豊かなコンパクトな工業都市)をより活かすことで、国からの仕送りに頼らなくてもすむ住む体質(不交付団体への道)が出来上がると思います。今一歩の踏ん張り、我慢のしどころだと感じています。

ところで、最近、私は毎日のように広島に行っていますが、行く先々で聞かれるのは岩国基地増強計画に賛成に転じた大竹市の姿勢についてです。
岩国基地増強賛成が、「大竹だけ」のことを考えた結果であるとしたら、まちの品位、品格が問われ、将来に禍根を残すことになるのではないでしょうか。
地域モンロー主義(自分のところだけよければいい論)から脱皮することが、平成の大合併の真髄であったと思います。
単独市政を堅持することを決定した大竹市は、合併した自治体以上に、地域モンロー主義を排し、周辺の自治体との広域的な連携・共存を図っていかなければならないのではないでしょうか。
品位・品格の感じられるまち、大竹市であり続けるために……

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