お口の健康アドヴァイス

@ B−1 歯ブラシの持ち方

A B−2 歯を磨くときは、磨き粉を使わないほうが良く磨けます。 

B B−3 磨く時は15分以上時間をかけます。

C B−4 ブラッシングに15分時間をかける意味


大切なアドヴァイス   B−4     
治療室で私は色々な話をしてブラッシングの大切さを訴えますがそのうちの1つを紹介します。

15分以上磨く事にはまだ大切な意味が込められています。
 汚れを取り去るだけでは、ブラッシングはまだまだ初心者です。

 我々現代人にとって歯を磨くということは、
歯をきれいにする事と、歯肉(歯茎)に対して十分な刺激を加えてあげる大切な行為なのです。

 現代人といいましたが、縄文、弥生の時代はどうだったのでしょう。そのことに関しましては別の機会に述べますが、「虫歯」「歯周病」が増えだしたのは人類始まって以来から考えてもほんのこの数十年の事なのです。

それは昔でも、虫歯や歯周病で悩んだ人がいるにはいましたが、全体から見ると、ほんの一握りの人たちです。江戸時代,14代将軍、徳川家茂(いえもち)は甘いもの好きの為虫歯で大変悩まされました。ただしこんな人達は稀です。

 何故かと言いますと、現代のように食べ物が豊富で、贅沢で、品種改良や、みんなの好みで、軟らかくて、とことん加工された贅沢な食べ物が自由に手に入り食べることが出来る時代は日本の歴史始まって以来、我々
庶民にとっては、初めて経験する事なのです。

 それまでは毎日のお食事を食べること、それ自体が大変だったのです。

 日本人の食生活が質素で粗食だった時代はそんなに昔のことではありません。最近、一昔前の日本の食生活が成人病の予防に大変良いと見直されているのはご存知のとおりです。

 昔は粗食で、自然で繊維質の多い食生活でしたので、今回私の言う「15分間以上磨きましょう。」等は全く必要ありませんでした。お食事をするたびに繊維質の多い食べ物が歯と歯茎をこすってくれますから、食べながら歯と歯肉を磨いている感じだった訳です。

 
筍の煮物、野菜炒め、あまり熟していないパイナップル等をを食べる時を想像すると分かりますね。

 ところが現在はどうでしょう。昨日のお食事の中から繊維質の多くて、咬みごたえのある食べ物は何があったか思い出せますか?

なかなか思い出せませんね。あまり咬まなくて,具飲みしても良いようなものが多かったのではないでしょうか。それほど
良く加工され、調理された軟らかい食事ばかりなのです。

 又食習慣も変わってきました。軟らかい食べ物を好むようになってきました。それから私の小さいころは、
鰯の小骨や頭、干物の頭や骨等も残すと祖母に厳しく注意されました。今は喉にかかったら大変と親がそれらを食べさせません。

 果物にしても皮をむかないで
かじっていたりんごや柿が、残留農薬等の問題もあってで果物類は皮をむいて食べることになってしまいました。

 それでは一昔前の日本の食生活を実践しようにも、そのような食材がありません。野菜類も品種改良で軟らかくなっていますし、又、ハウス栽培で年中出まわりますので季節感もありません。

干物も冷蔵庫の発達でカチカチになるまで干さなくて一夜干しでよいわけで、又私たちも一夜干しの方が美味しく感じます。昔の人たちに聞いたらこんなもの干物ではないと怒るかもしれません。

 
私たちの歯や、歯肉は昔の食生活のように咬むことによって刺激を受けることを望んでいます

 しかし、そのような食生活は、少しは工夫出来るにしても根本的には無理です。

だから、だからです。歯ブラシの出番になります。

 長い長い前置きですみませんでした。続きは次回に述べさせていただきます。





 

邪馬台国の長寿素材

永山久夫著 「食べ物日本史」 より



 
 ○主食
  米を中心に、麦、小麦、キビ、アワ, ソバ、ヒエ などの穀物。
  豆 類には大豆 、 小豆など。

 
○野菜類
  シソ、ショウガ、ミョウガ、フキ、ミツバ、 ニンニク、ノビル、セリ、   ネギ、ニラ、アサツキ、ヤマイモ、里イモ、カブ、ダイコン、ゴボウ、  ユリ根、ウリ類、ワサビ、レンコンなど。

 
○魚貝類
  タイ、イワシ、サバ、サンマ、カツオ、マグロ、スズキ、アジ、ヒラメ、 タラ、サケ、 ブリ、サワラ、タチウオ、カレイ、カニ、エビ、 タコ、
  イカ、アワビ、ハマグリ、サザエ、トコブシ、カキ、アサリ、シジミ、  ウナギ、コイ、フナ、ドジョウ、アユ、ウグイ、ウニなど。

 
○果実類
  クルミ、クリ、トチの実、野イチゴ、カマズミ、グミ、アケビ、カキ、   ヤマブドウなど。

 
○肉頴
  ブタ、イノシ、シシカ、野ウサギ、カモ、キジなど。


日本の自然が
本当に豊かであった事が
想像できますね!





      
切なアドヴァイス   B−2
歯を磨く時には、歯磨き粉(歯磨剤)を使わない方が良く磨けます.
 歯を磨く時には、歯磨き粉(歯磨剤)を使わない方が良く磨けます.

 日頃歯磨き粉を使つている人達からは
「えっ!そんなこと、ウソッ!!」と言われそうです.ところがやっぱり歯磨き粉を使わない方が良く磨けるのです.

 それではその理由を述べてみましょう。

1、 泡が出たり、唾液が出たりしておロからあふれるので、ブッラツシングの場
    所が限られる.(洗面所やお風呂場等)

2、 1、と同じ理由で長く時間をかけて磨く事ができない.

3、 清涼剤のため爽快感が得られ直ぐにきれいになったと誤解する.

4、 歯磨き粉のため歯が磨耗する恐れがある.

5、 歯磨き粉の効果(例えば、歯を白くする、おロの臭いを取る、歯槽膿漏を防
   ぐ等々)の効果を過信する.

6、 いわゆる 「ながら磨き」(テレビを見ながら、本を読みながら)ができない.

7、 歯磨き粉の発泡剤として使われている
「ラウリル硫酸ナトリウム」に発癌性
  が有る
と最近とても問題になっています。この「ラウリル硫酸ナトリウム」は、
  ほとんどの歯磨剤やシャンプーにも含まれています。

 歯磨き粉無しのブラッシングを中心にして、歯が少しくもってきた時や、臭いの強い食事の後どうしても磨き粉を使って磨きたい時に、あるいは、朝お出かけの前にさっと磨く時等に歯磨き扮を使うぐらいで良いと思います.

月に一回しか歯磨き粉を使わず、他は全部歯磨き粉無しで磨きましたでも良いのです。




切なアドヴァイス   B−3
歯を磨く時は15分以上時間をかけます.


 
少しお話が長くなりますが頑張ってお目通し下さい。

 治療室で患者さん達に
「歯垢染色剤」を口中に塗布します。かなりブラッシングに自信のある方でも色をつけてみますと真っ赤に色が付きます。(汚れがかなり残っていると言う事です。)赤い色を患者さんに自由にブラシで取り除いてもらいます。

 その
赤く付いた色を取り除くのに何分間くらいかかると思われますか?

 5分? 10分? まだまだ!!  

 15分かかっても全部取り除くことが出来ない患者さんがほとんどなんです。と言う事は、家で磨く時も
15分以上は時間をかけないと完全に磨くことが出来ない訳です。

 
15分以上磨くには磨き粉が邪魔になります。テレビを見ながら、本を読みながらの「ながら磨き」がお勧めです。

 
もう少し続けます。初めてお見えになった患者さんに家では何分くらいブラッシングに時間をかけますかとお尋ねしますと、ほとんどの患者さんが「3分くらい」、 「5分くらい」とお答えになります。

 それでは家でやっているとおりに磨いてくださいとお願いして、後ろでこっそり時間を計ります。
 「ハイ、終わりました!」。

 時間を見ますと、30秒だったり、1分だったり、本当に3分間、5分間磨かれる患者さんはほとんどいません。

 15分間磨くことがどんなに長い時間であるか、お分かりいただけたと思います。
 
ただし
「、朝5分、昼5分、夜5分、合計15分です。」この方法でもダメです。何故かと言いますと、5分くらいずつでは、3回とも同じ部分が磨き残しになってしまいます。

 要するに、15分くらい続けて磨かないと磨き残しがやっぱり出来るからです。



 
 

歯質を強くするハミガキ 口臭予防のハミガキ
ついついこの効能に頼りたくなりますね!!
 でも、頼りっきりになるのは ダメ!ダメ!


 

発泡剤:ラウリル硫酸ナトリウム
ほとんどの歯磨き粉、シャンプーに入っています。
この添加物に関してはご自分で調べてみて下さい。

 

      
   
切なアドヴァイス   B−1
歯ブラシの持ち方


 ブラッシングをする時にどの様な持ち方をされていますか?
 治療室で感じることですが、まだまだいわゆる「歯ブラシ持ち」の持ち方でブラッシングをしている人が大勢おられます。まだ「歯ブラシ持ち」をされている人は、直ぐに
「鉛筆持ち」に変えましょう。
 「歯ブラシ持ち」のどこが悪いかと言いますと、

 @この持ち方は動きが大きくなり細かいところをを狙ってブラシをかける事ができません。
 A力が入りすぎて、歯の表面、根元を削ってしまいます。
 B歯肉が痛めつけられて、退縮が起こり歯がむき出しになって長くなりとても浸みてきます。

 慣れてきますと、口中どこでも
「鉛筆持ち」で磨くことが出来ます。「歯ブラシ持ち」の人はぜひぜひ直してくださいね!!

 
 今までの「歯ブラシ持ち」の持ち方


       鉛筆持ち

    「鉛筆持ち」の持ち方