キノコのこのこ
吹越烏帽子岳
ここ青森も今日は暑くなりそうだ、この時期時間さえあれば
標高のある山へ行きたいのだが。今は時間がない。
そこで、近場の吹越烏帽子岳にまた来た。
なるべく、日の高くならないうちにということで十時前には
山に入っていた。山道をしばらく行くと登山道脇に沢山の
キノコが出ている。そうだぁ〜八月のこの時期は
キノコの季節なんだぁ〜。
美味しそうに見えるキノコが枯れた立木の側面
一面に出ている。つん にはクリタケに見える。
・・・ が、八月にクリタケとは ・・・ ??。
傘は美しい赤褐色をして艶がある。傘裏の襞は白色をしている。
そして柄に鍔(つば)は付いて無い。
くん・・くんと匂いを嗅いでみる。次に柄をつまんで肉質の充実度を確認する。
やはり、関東甲信地方で秋盛りから晩秋に掛けて見るクリタケと
このキノコは種類が違うのか。
それとも青森は上北の地。 つん の今までの生活圏での感覚とは
季節の移ろいが随分と違うのだろうか ・・・。
「うぅ〜ん」キノコを同定することは、ほんとうに難しいなぁ〜。
キノコの世界は奥深く つん の様な素人の手には負えないということである。
それから、どう見ても毒キノコ然としているが、
実は美味しいキノコであるタマゴダケなど、よだれが出てきそうだ。
大量に生えていた壷(つぼ)ありのキノコ。うん〜こりゃ〜毒キノコだなぁ〜。
更に赤松林の下には超特大ものもゴ〜ロ・ゴ〜ロ。
このキノコなんだろ〜。
確か去年の六月半ば始めてこの山に入った時、この場所
一面にベニバナイチヤクソウの花が咲いていたっけなぁ〜。
あれから今日まで十回近くもこの山に入ったんだぁ〜。
お・そうだ、今日はキノコ見物に来たんじゃなかった。
先に進むと、見慣れぬ妙なものが目に飛び込んだ
「なんだこりゃ〜 ツ・・・ツチアケビかぁ〜」
いつも山行の途中でなにかに引っかかり、
油を売ってしまう つん なのである。
ツチアケビを見たのは久しぶりである。腐生植物であり
葉緑素を持たず葉のない不気味な佇まいをしたこの植物
鬼の矢柄(オニノヤガラ)のようにラン科の植物で
ナラタケ菌と共生しているそうだ。しかし、周りを見渡してみたが
サモダシ(ナラタケ)の姿はなかった。
因みに青森で生活し感じたことの一つとして
地元の人がよくキノコを食べていてびっくりしたことがある。
一年を通して味噌汁の具として入っているサモダシやイグチには
茸好きの つん でさえ、いささかか食傷気味になった程なのである。