122列車、小樽出発です!D51138号機 頑張れ!!
17・9・11(日)
第3章 いよ、いよ運転開始
小樽駅構内
第2章では小樽駅にて122列車の出発待ちまで書きまし
たが、今回は愈々 本線運転について書きます。
小樽駅の発車のベルもけたたましく鳴ってD51138号機は
機関士の機器操作によってシリンダに蒸気が入ってピストン
が動き それに連なる主連棒が動き、第3動輪にその力が
伝わりそれを連結棒によって他の動輪も回転を始めて
機関車は力強く動きはじめます。
小樽駅を発車してすぐ上り勾配15/1000に始まってこれ
よりきつい20/1000や17〜18/1000の連続となる為速度も
40k/h 足らずで、そしてこの勾配区間を空転させない様
に慎重な運転が要求される事になります。
機関士は、空転の気配があれば直ちにレールの上に散砂
してこれを防ぎますが 撒く量が多いとタイヤとレール間の
抵抗が大きくなって速度の低下につながります 然し
「長橋踏切」の辺りまでが勝負で 蒸気の上がりが悪く所定の
出力を出せなかったりタイヤの空転が激しいと この区間で停まってしまう事が度々あります これが故機関士も機助も慎重な操縦や焚火で
これに対応します。
ここを過ぎると勾配は緩くなるので速度も上ってきて気分的に一段落がつけ め一パイ使っていた蒸気も緩和されて機助の方も少し楽になり
ます。 後一ヶ所中央バスの旧車庫の辺りに18〜20/1000の強い上り勾配がありますが、これはある程度余
力で登りきってしまうので 大した事はなく「オタモイ隋道」の入り口で、これ以上蒸気は使わない事を(加減弁オフの事を云う)機助に知らせて
ダ行運転に移ります。
塩谷駅までは下り勾配でダ行運転となりますが この区間はR=300(60k/h)が多いので60k/hに合わせ乍らのブレーキ操作になります
この間で機助はボイラー内に不足になったボイラー水(缶水と云う)を補水したり 次の運転区間に備えての蒸気圧の調整をします。
一方、機関士は駅進入に対して定められた速度とするブレーキ扱いをして決められた停止位置に停止させる様にブレーキ力を判断します。
駅進入時の速度は、場内信号機が「注意信号」の現示により45k/h以下と定められており これで先ずは最初の停止する駅に停まり今日
のブレーキの利きがいいかどうかを判断します。
そして到着時に、この区間の安全を確保する為のタブレット(通票)を駅長に返納し、次の区間の安全が確保されていればこの区間のタブレッ
トを受け取ります。
塩谷駅を発車したらこの区間には四ヶ所の隋道があり、四つ目の隋道までは大体レベル(平坦)の状態なのでR=300のカーブを60k/hに合わせ
て速度を調整し、四つ目の隋道入り口付近 約60k/hにてダ行運転に移ります
チヨツト余談になりますが、高速にてトンネルに入る時が大変です 単線のトンネルは狭いので機関車が穴の中にいつ気に突入するとボイラーの
デッキ部や運転室の隅の方に鎮座しているゴミ達がいつ気に乗務員を目掛けて飛んで来るのでたまったもんではありません 当然手で顔を
覆う体制に入りますが抜けると座っている膝の付近はゴミの山 そして一部は首から背中や腹にも入ります それは酷いものです!
後は蘭島駅まで下り勾配ですが、随所にR=300 すなはち60k/hの制限を受けるカーブが在るので この制限に合わせる様にして機関士は
ブレーキ調整をし乍ら下り 場内信号機の注意信号の現示により45k/h以下にて進入し列車を停止させますが この駅はホームも比較的
長目で停めやすい駅でもあります。
蘭島〜余市間はレベル区間ですので、機助は蒸気圧を下げない様に注意し乍の焚火をし、それ以外は機関士と同じ様に席に座って前方
の異状の有無に目を凝らす作業です 只、この区間は線路の直ぐ傍に民家が多く在り其の為踏切も多いので一時も油断は厳禁で時折り
注意汽笛の吹鳴と共に前方に神経を注いでの余市駅の進入となり ホームの角に機関車の先頭を合わせて停止となります。
122列車の運転も何事も無く余市駅まで来ました 第三章はここで一休みさせて頂く事にしますが、
此処までの読んだ感想は如何なものなでしようか?
次回第四章は どんな内容で進めますか・・・?