+  第38話 「凶星、流れる」 +

 また木曜日が巡ってまいりました。見たかったけど見たくなかった、陰陽大戦記38話「凶星、流れる」のはるか3におきかえてのあらすじを始めたいと思います。ああ、ストーリーに関する噂を聞いてしまって、見たいけど見たくない葛藤が木曜までえんえん続いておりました………。

 最後のほうで、はるか3一周目エンドにふれた個所を反転にしてあります。  

 前回、将臣くんが望美に剣を突きつけながら衝撃の事実を告げた場面でヒキでした。将臣くんは一体何を言っているのか、そしてなぜ自分に剣を突きつけているのか。望美はとても状況についてゆけません。どういうこと、と口走るのがやっとです。
「いいからさ、とにかく白龍の逆鱗を渡してくれよ。な、望美」
 そういわれておとなしく渡そうとするあたり素直にもほどがあります。からくも意識を取り戻した譲くんが止めなければ、本当に手渡していたことでしょう。
 しかし譲くんのその努力も水泡に帰すのでした。将臣くんは今度は譲くんに剣をつきつけ、逆鱗を渡せと望美に迫るのです。

 やめて! 譲くんを傷つけないで将臣くん!
 俺はマサオミじゃない。 還内府、平重盛だ!

 望美から逆鱗を奪い取った将臣くんは、冷たい笑みを浮かべて去ってゆきます。

 じゃあな、望美。おまえらとの八葉ごっこ、けっこう楽しかったぜ。

 残されたのは倒れ伏す譲くんと、ショックに言葉も出ない望美だけ。

 先輩、すいません俺のせいで。すいません……。

 譲くんは泣きながらそうくりかえすばかりです。

 場面は変わって、ついに相対した朔と素敵なお召し物で女装中の経正さん。相変わらず小指が立ってます。きれいなおべべを着てちょっとハイなのかそれとも恥ずかしさで頭が回ってないのか、平家若手組のたくらみをべらべらとしゃべってくれるのでした。つまり 「清盛伯父上はすでに我らの操り人形なのです!」発言です。
「今ごろ黒龍は伯父上に捕まってぐるぐる巻きのお蚕さん状態ですよ」
 驚いた朔、慌てて景時さんを召喚してバトル開始です。経正さんも懐の二丁拳銃を連射して応戦、激しい戦いで火花を散らします。なぜ経正さんが拳銃なんか持ってるのかというと将臣くんが現代から持ってきちゃったのを借りたからです。なぜ将臣くんが拳銃なんか持っていたかというと、……まあ、拳銃というよりチャカってあたりでお察しください。

 さらにバトルはもう一組、はるか2の世界で高倉花梨が平知盛を迎え撃ちます。今回のバトル当番はイルカセラピーにはまっている源泉水さんで、最近ボーカルレッスンも始めたらしく気持ちよさそうに自慢ののどを披露してくれます。実力のほどは、耳をおさえて苦しんでいる知盛の姿で一目瞭然ですが。
 このままでは泉水さんの喉に倒されると気付いた知盛はがんばって巨大化。それを見た花梨は泉水さんをさがらせ藤原幸鷹さんを召喚しました。こちらは最近漫才教室通いを始めたらしく登場するなり巨大化知盛に裏拳突っ込み連打。
「なんでやねん! なんでやねん! なんでやねん!」
 いやその攻撃がなんでやねん、と花梨も思ったのでしょうか、幸鷹さんをさっくり引っ込め源頼忠さんを送り出しました。「お遊びはここまでよ!」というよくある台詞がここまで説得力をもつのも珍しいことです。
 そしてとうとう二度目の披露となった、例のめっちゃくちゃ痛そうな必殺技の準備が完了してしまいました。
「もう逃げられないよ! 命が惜しかったらあなたたちのたくらみを教えて!」
 これを脅しと呼ばずしてなんと呼ぶのでしょうか。知盛は余裕の笑みを浮かべて一言。
「8股9股が出来ない世界が来るということさ……」
 この発言には花梨ぶち切れです。容赦なく例のドリル炸裂……と思ったらそのとたん知盛の姿が消えうせるのでした。驚く花梨と八葉の面々。
「逃げる隙などなかったはずでおじゃるが」「手ごたえはあったぜ?」
と言い合う中に約一名、
「神子殿。私のネタ、まだオチていなかったのですが」
とか真顔で言っている人の台詞が浮いています。そんな幸鷹さんを見事にスルーし、花梨は珍しく焦りの表情を見せるのでした。

 さて場面は戻って景時さんVS経正さん。戦いはヒートアップの一途をたどります。「なんぼのもんじゃあ!」と叫びながら放った経正さんの神速ヤクザキックは景時さんの必殺北斗神拳とまったく互角。ところで経正さん、いつもは江戸っ子ヤクザ弁、この間は土佐弁、そして今度は広島ヤクザ弁ですか。なかなか言語の引き出しの多いお方です。
 激しいバトルに双方この上なく熱くなり、経正さんは「さあ、私を倒さねば平家は滅びますよ!」と巨大化します。寝返っても平家出身者。兄上は「朔〜、俺も巨大化しちゃうよ〜」と呑気に言いますが、以前兄上が巨大化したときには景時さんをかばって黒龍が犠牲になるという結果に終わったのでした。そんな経緯もあって、朔はあまり兄上に巨大化して欲しくないのです。

 兄上、拳よ、拳で勝つのよ!
 うーん、いつの間にこんな無茶言う妹に育っちゃったかな〜?

 でもやさしい兄貴は巨大化せず、根性で経正さんをマットに沈めるのでした。封印され倒れ伏す経正さんを確認し、朔は急いで平家の本陣へと向かいます。経正さんの話が本当なら、今ごろ黒龍が大ピンチなのです。
 ……と。朔たちの去ったあと、なにやら物音が。封印されたはずの経正さんがゆっくりと起き上がるではないですか。さすがにちょっとくらくら来てるらしく足取りはふらついていますが、ゆらゆらと歩を進める経正さんは遙か2の世界へ続く扉を開けてその中に消えたのでした。

 そのころ、肝心の望美と譲くんは、混乱と衝撃の渦の中にいました。特に譲くんのダメージは計り知れません。自分のために白龍の逆鱗を奪われてしまったばかりか、将臣くんの言葉が本当なら一周目で八葉が全滅したのは自分のせいなのですから。

 先輩すいません、俺を斬ってください。俺にはもう先輩の八葉である資格はありません……。
 
 ひたすら涙を流す譲くんに、望美も涙を流しながら微笑みます。

 そんなことないよ、譲くん。……一周目のこと、本当はずっとこう思ってたんだ。あれは、しょっぱなから八股ねらった神子がフラグ立てそこねたからバッドエンドになったんだろうって……。
 先輩!? なんてことを!

 衝撃の事実に絶句する譲くん。今まで八股ねらってたなんてうちあけられたことはなかったのです。望美は苦しそうに笑いながら続けます。

 神子はもう神子であることなんかどうでもいいよ。今は譲くんエンドが見られれば……。行こう譲くん、清盛を倒さなくちゃ。

 その一言になんとなくだまされ、譲くんと望美はいまや将臣くんたちの操り人形と化した平清盛のもとへと向かうのでした。

 次回に続く。

 ……というお話でした。で、今回のこころわしづかみ。はるか陰陽部屋を見ていただければ言わずもがなですが、管理人は最近、敵方のとある式神闘神士コンビに思いっきりわしづかみにされておりました。
 なぜ消えたオニシバ(号泣)。
 降神シーンから哀愁を漂わせ、バトル中タイザンとの会話が一ッ言もなく、退場時は大降神で散り台詞もなしなんて。でもバトルは本当によかった。でも退場しないでほしかった。せめてタイザンをなんと呼んでいたのかだけでも教えてってください……。
 バトルといえばタンカムイのほうのバトルは可愛かったですね〜。左手をグーにしてぐるんぐるんまわす姿なんか最高です。音波攻撃には素で「ジャイアン!?」と思いましたが。それでもさすがヤクモの式神だけあって強い強い。リクドウの「なんでやねん」すら大降神にダメージ入ってますよ。……あれってヤクモが印切ったからやったんですよね。前回降神しなかったイルカとクワガタに出番をあげようという気配りは痛いほどわかりますが、なぜあの技なのかはまったく見当がつきません。疲れてるんでしょうか吉川さん。やっぱり面白い人だ。
 さて次回、ついに天地の白虎が共闘ですね。管理人としては、
 ・赤いおべべのまま伏魔殿に帰ったタイザンのその後 
 ・ヤクモさんはいつになったら地上のピンチを知らせてもらえるのか
 ・今後キバチヨは『ガシン』呼び一択なのか の3点が気になっています。特にタイザン、出番なさそうだなあ。そういえば今回ユーマに対してはまた「わたし」ですよ。どっちなんですか部長。こないだSS直したばっかりなんですけどー!





+  第39話「決戦! 天と地と」  +

 しばらくご無沙汰だった代役問題がまたしても急浮上。

 さて、前回東北の平家軍をぶっつぶした望美は、全力で平家本陣へと引き返し中でした。どこでもドア持ちの将臣くんがいないのでピンチだったのですが、なんと白龍にたのまれた九郎が馬を連れてさっそうと来てくれたのです。二人くつわをならべ、一路屋島へと向かいます。途中襲ってくる平家残党は九郎がけちらしてくれますし、体力温存もばっちりです。

 ありがとう、九郎さん。これで清盛と戦えるよ。
 気にするな、仲間じゃないか!
とさわやかに笑う九郎。やっぱり御曹子やってるより十把一からげに扱われてる方が楽しそうです。

 その頃、朔は一足早く平家本陣になぐりこんでおりました。そこにいたのは、将臣くんたちに操られ怨霊と化した清盛。朔はショックを隠せません。
 清盛どの、なぜ怨霊の力などに手を染めたの。黒龍の力をそんなことに使うなんて…!
 もうそんな言葉は通じず、清盛は朔にすさまじい攻撃を仕掛けてきます。兄上がすかさず反撃しますがとても歯が立ちません。と、そこへ駆け付けた望美。譲くんを召喚し、清盛の攻撃を散らすのでした。

 朔、私も戦うよ、一緒にがんばろう!
 あなたには関係ないわ、これは黒龍の神子である私の戦いよ。邪魔しないで!

 朔の気持ちも、もういっぱいいっぱいなのです。だからってそうですかと望美が引っ込むわけもなく、ばらばらながらも2組の神子とパートナーは術を当てまくり斬りまくり、順調にHPを削ってゆきます。
 その頃。はるか2の世界では、将臣くんが白龍の逆鱗を手に悪役スマイルを浮かべておりました。平家若手組の野望を達成するための準備は万端ととのい、あとは望美たちの頑張り次第。勝利を確信する将臣くんの背後から、鋭い声がかかるのでした。
「やっぱりあなたも平家だったのね!」
 正体不明の光るロープにつかまり上空から下りて来たのは高倉花梨。将臣くんとは以前ちょこっとだけドツきあっただけの仲ですが、2クリアデータ持ちの花梨こそ将臣くんたちの最大の脅威。さっそく将臣くんは太刀を抜き斬りかかります。花梨の方のバトル当番は源頼忠さんで、さすがクリアパーティだけあって、たった一人でも将臣くんと互角に渡り合います。花梨がわにはこんなのがあと4人控えている以上、将臣くんは絶対的に不利かと思われました。が、その時、突然地面が赤く不吉に輝くのです。
「なにが起こったの?!」
「来たか!!」
 驚く花梨、勝ち誇り笑う将臣くん。同時進行のはるか3世界で、ついに清盛のHPが尽き、はるか2の最後の封印が破れました。大地の底から何者かが蘇ってくるのです。本編では名前も顔も出てますが、代役を決めかねているので「何者か」で…。残ってる主要キャラ、頼朝か北条政子くらいしかいないんですがどうしよう。
 まあそんなことは置いといて、平家本陣では清盛に望美たちの渾身の攻撃がヒット、バトルに終止符がうたれます。悲鳴とともに清盛が封印されようとしたとき、異変が起きました。はるか2世界で復活した何者かの力が、3の世界に及んだのです。清盛から放たれた光が譲くんと兄上の胸を貫き、二人は声もなく倒れました。

 譲くん!
 兄上!!

 2人の神子の悲痛な声が辺りに響いたとき、奇跡が起きました。どちらも逆鱗を持っていないにもかかわらず、龍神の力の発動です。非情な運命は上書きされ、譲くんと兄上はMarkUとして多少ギザギザめに甦ったのでした。

 次回に続く。

 ……というお話でした。 
 今回の心わしづかみは、……すいません正直「タイザンいつ出るんだ」ばっかり考えてました……。出ないことは想定の範囲内だったってのが悲しいのですが。でもマサオミさんの後ろに軽くとびおりてくるヤクモさんのシーンは何度もリピートし、その後の青龍対決も繰り返して見てしまったあたり、やっぱり自分ヤクモさん好きだなあと再確認。ウツホの姿に焦る表情が珍しくていいなあ。
 次回は、新生コゲンタ大活躍の回になりそうですが、個人的にはネギ少年の活躍とテル&ムツキ氏の共闘に期待大です。ところでヤクモは大丈夫なのかな、ウツホの目の前に一人で乗り込んじゃってますが……。
 ところで、ヒーローズの外伝に出てきたウシワカくん、敦盛くんに見えて仕方ありません。ヨウメイとの遭遇話かと思ってましたが、こうきたかという感じですね。この話はちょっとお兄ちゃんぶってる小5ヤクモが逆に幼くも見えて可愛かった〜。





+ 第40話「極めし力 白虎新生」  +

 冒頭、湧き出しまくる怨霊の大群に、平家本陣の前で惟盛が苦戦しています。平家雑兵たちは統制を失い逃げ惑うばかりですが、惟盛はがんばっているのです。そこへやってきたのは九郎。彼は源氏の御曹司ですが、京の危機を見過ごせないのは惟盛と同じ。協力して怨霊を倒すのでした。
「なかなかやるじゃないか!」
「フッ……あなたもね……」
 珍しい友情が生まれ、源氏と平家和解の道も開けそうです。

 京邸にも怨霊は襲ってきます。弁慶ヒノエ湛快さんの3人が邸を守り戦いますが、マジメに戦っているのは湛快さんのみで、ヒノエはやる気なくテキトーに逃げてるだけ、弁慶さんは元ヤンの血が騒ぐのか異様にハイになって高笑いで薙刀を振り回すばかりです。弟と息子、2人のそんな姿に、俺ってば人生間違えたかな?と湛快さんは涙するのでした。

 さて、そのころ屋島では、大ピンチを経てギザギザめに復活した譲くんMarkUと景時さんMarkUが、神子たちの前にお目見えです。
「譲くん、その姿は……?」
「兄上、そのお姿は一体……」
 驚く神子たちにパートナーたちは自信たっぷりに微笑みます。
「先輩の望むとおりの姿に進化したんですよ! 俺は先輩の八葉ですからね!」
「梶原邸でずっと研究していた強化アーマーだよ〜。これで俺の力は約300パーセント増しかな〜」
 譲くんはともかく、兄貴には時代考証とかいうものは通じません。「そんなものは認めぬ!」と清盛が叫んだところで仕方がないのです。
 強くなった2人は清盛の繰り出す怨霊たちをどんどん蹴散らし、本体に迫ります。しかし清盛のほうも、やぶれつつある結界の副作用で力を増してきました。後ろに浮いてるあの謎の球体で遠隔攻撃を仕掛けてきます。音速を超えて飛び回る球体の脅威に、神子たちは驚きの声をあげました。
「強い……」
「なんてパウワーなの?」
 朔、その単語、ウはいらないよ。無理して外来語使わなくていいからね……。と望美と視聴者は思いましたが、突っ込む手段がなかったのが残念なところです。

 そしてはるか2世界での将臣くんと高倉花梨のバトルも相当に白熱しておりました。ヤバイモノの復活を察知した花梨、なんとしても止めなくてはと、例のドリルのための結界を完成させようとします。還内府といえど、クリアデータ持ちの先代主人公との力の差は歴然なのでした。全力で抵抗する将臣くんの体からは激しい火花が飛び散り、鎧や剣が見る間にひびだらけになってゆくのです。さすがに花梨も手加減をしている余裕はなく、
「もうあきらめて! これ以上戦ったらあなたは死んでしまうよ!」
「だからどうした!」
 そう叫ぶ将臣くんの姿に、花梨は驚きを隠せません。
「俺は、なんとしても清盛と尼御前を人間として甦らせるんだ! 俺がこの世界に流されてきたばかりのころ、俺を守ってくれた2人をな!」
 止めても無駄だと悟った花梨、ついにドリルを発動させました。しかしその瞬間、ついに地上の結界が破れたのです。地面が光を放ち、白龍の神子の力は砕け散ります。花梨は悲鳴とともに光に呑まれ、消えました。

 そのころ、地上ではバトル継続中。いろんな術を試しまくりますが、さすがに黒龍の逆鱗を手にした清盛は強いのでした。京の危機に、2人の神子の心が一つになります。
「この怨霊をほうっておいてはいけないわ……」
「京が、地獄になってしまう!」
 応龍の力が発動です。またしてもクラスチェンジ。譲くんの武器は弓から鞭とも剣ともつかない物体になり、兄上の腕は四本になって洗濯にたいへん便利そうです。望美・譲くん・朔・兄上の新しい玩具販促協力術が炸裂し、ついに怨霊と化した清盛は倒れました。
 京の五行を隔てていた結界は破れ、あの和装中年梶原父も復活です(管理人的にすばらしい展開です)。敦盛くんが梶原母を連れて駆けつけて来、梶原ファミリーは、なぜか混じっている敦盛くんとともに涙の再会を果たしたのでした。
「よかったね、朔、敦盛くん……」
 一抹の寂しさを感じる望美に、「神子……」と声を掛けてきたのは小さな白龍。望美にも彼がいるのです。
「帰ろう神子、京邸に」
「そうだね、白龍」
 外は紅葉が舞い、秋の風が吹いておりました。京の結界が破れ、季節が正しく巡りだしたのです。その中を白龍と手をつなぎ京へと帰る望美。ふと立ち止まります。
「……でも、これで全てが終わったのかな……」

 場面は変わり、はるか2の世界。ぼろぼろの姿でぐったりと座り込んだ将臣くん、うつろな笑みでつぶやきます。
「これで全てが……終わったんだな……」
 そして、花梨の姿はどこにもないのです。
 次回に続く。

 というお話でした。ウツホと姉上の代役、頼朝と北条政子にしようかとも思ったのですが、どうしても違和感があったので清盛と尼御前で。ウツホ、まさかですけど女の子だったりして……とちょっと怖いです。次回予告のぼうっとした姿、可愛い。
 そして今回の心わしづかみは、ぶっちぎれマサオミさんというべきか必死のヤクモさんというべきか、復活したばかりでかなりの高さを落下するハメになった飛鳥父の見事な身のこなしというべきか。というかヤクモさんどうなったのか気がかりでなりません! ウツホの光に呑まれちゃいましたが、まさか操られルート確定? 神流3人衆まとめたより強いとかそういう気の毒なことはやめてあげてください……。
 そして来た来た、「ぱうわー」発言。あれ、「ハアァーーっ!」」とかの気合が、そう聞こえるだけかと思ってたら、「パワーっ!」と叫んでたんですか。謎の外来語を発する男、飛鳥ユーマ。見返すたびに笑いが止まらないんですが……。
 さて次回、オニシバ復活ウツホ復活。仲間たちが去るそうですが、ナズナちゃんやソーマくんがいなくなっちゃうんでしょうか。アパート寂しくなっちゃいますねえ。そして個人的最重要事項……タイザンは出るかな? ……ヤクモさんは無事かなあ。





+  第41話「ウツホ復活」  +

 * 途中で、はるか3一周目のネタバレ個所を反転しています。 *

 さて冒頭、京邸にて、譲くんが望美の監督のもと庭掃除をしています。一周目で八葉が全滅したのは自分のせいだと判明し、譲くんは申し訳なさでいっぱいなのです。ならばもうちょっと漢らしい方法で謝罪の気持ちを表せばいいのに、望美の反応にびくびくしながら
「先輩、他に何か手伝うことありませんか? あ、夕飯は先輩の大好きなオムライス作りますね」
などとご機嫌取りに汲々としています。軽く小心者です
 望美のほうは、そんなビビリの入った譲くんの様子に気付くこともなく、白龍の逆鱗を奪って消えた将臣くんのことを考えています。
 将臣くんとの絆は偽物だったの? 遊びに来るたび手土産持ってきてくれたのは、全部神子を餌付けするためだったの?
 沈み込み黙り込む望美の様子を誤解した譲くんは、さらにびびって挙動不審になるのでした。

 その頃、鎌倉の梶原邸では、朔と梶原父が壮絶な親子喧嘩の真っ最中でした。
 朔は、生前の清盛が考えていた『平氏一門が幸せに暮らせる場所を作る』という夢を継ぎたいと思うのですが、梶原父がそれを許さないのです。親子喧嘩は殴り合いにまで発展しますが、青くなって観戦しているのが敦盛くんと小さい黒龍だけ。止められそうな人間がいません。ついに朔は「父上のわからずや!」と捨てゼリフを残して梶原邸を飛び出してしまうのでした。
 敦盛くんが追いかけて呼び止めようとしますが、朔は振り返りません。黒龍が呼んだら止まったかもしれませんが、黒龍は引き止めにいきませんでした。たぶん平家本陣で後回しにされたのが引っかかっているのでしょう。
 その勢いのままずっとずっと、ずーっと街道沿いを走り続けてしまった朔。息があがってしまう頃、不意に景時さんが現れました。
 朔、父上がわかってくれなくても、オレは朔の味方だよ?
 兄の愛です。あのちょっと首をかしげた、困ったような笑顔を見た朔は少し冷静になり、これからどうするべきか考えだすのでした。

 さて、京邸。敦盛くんが残して行った荷物を整理していた望美と白龍の元に、朔が現れます。
 そう言えばもともとあなたにケンカを売ったのは、八葉を半分渡してもらうためだったわ。初心に返って勝負よ、望美!
 いいよ朔、そのケンカ買った!
 待ってください先輩俺が戦います!
 ほっとけばそのまま殴り合いそうな神子たちを抑えて、譲くんと景時さんが代わりに拳で語り合います。
 2人のどつきあいは妙なテンションでヒートアップ。クロスカウンターが炸裂し、互いのほほに拳がめり込みます。この辺の展開は、管理人唖然として見守るばかりでした。いつのまにか番組が変わって、あしたの○ョーのリメイクが流れてるのかと本気で思いました。いやそれは言いすぎですが、主観的には事実です。このままダブルノックアウトで、
「おまえの拳……なかなか効いたぜ」
「フッ……おまえの拳もな……」
とかいう一昔前の少年ジャンプ的友情が生まれちゃうかとビクビクしておりました。

 と、そんな友情の誕生を阻止するかのように、京邸が光に包まれました。はるか2世界からの扉が開き、よろよろと歩み出てきたのは高倉花梨。気力集中力とも限界ぎりぎりです。驚き駆け寄る3の面々に、
「鬼の一族が……復活したよ……」
 それだけを伝えるのがやっとで、無敵を誇ったクリアデータ持ち前作主人公は意識を失いました。動揺する一同の頭上で、龍神の加護が断ち切られ、京に新たなる結界が張られてしまいます。
 
 そのころ、屋島の平家本陣。立派な邸に平家の武将たちが居並ぶ中、将臣くんがあの悪役スマイルを浮かべております。その視線の先、御簾の後ろには、甦った清盛の姿が……。
 次回に続く。

 ……というお話でした。
 今回の心わしづかみは、ぶっ倒れヤクモが全て持ってきました。よかった、操られルートじゃなかった……! しかしこの方、漫画のほうでも日常的に怪我してますが、ついにアニメでも大怪我しちゃいましたね。いつになったらモンジュさんイヅナさんと静かに暮らせるんでしょう。また倒れ方が痛そうだったら。たった数段とはいえ階段の上から地面にばったりですよ。あの17歳がヤクモヤクモと呼ばれるのを聞いて、ランゲツは内心びっくりしてるの希望。
 そしてもう一つの重要事項、平安王朝復活! ちっちゃーく座っているタイザンが……!
 やっと出たぁ! と思ったら雅臣とウツホがダブルでにやりとしただけで「つづく」。ああ。やっぱりリアルタイムで見たい……。





+  第42話 「蒼の覚醒」  +

 冒頭、甦った清盛が桜散る庭園で優雅に和歌など詠んでいます。しかし優雅なのは屋島の平家本陣だけ。和歌の文字は呪いと化し、京には怨霊があふれ人々があっという間に石化してゆくのでした。なぜか無事な八葉たちは京邸に集結。寝込んでいる高倉花梨のお見舞いに精を出すのでした。

 その頃、将臣くんは屋島の庭園で遠い昔を思い出しておりました。
 笛を吹く尼御前の横で過ごした、穏やかな幼い日々。しかし突如攻めてきた源氏の手で、尼御前は斃されてしまいます。平家残党を根絶やしにしようとする源氏の武士をかわし、幼い将臣くんの手をひいて一緒に逃げてくれたのは経正さんでした。逃げ惑う将臣くんは、泣きながら源氏打倒を心に誓ったのです。京に流されたの高2の時じゃんとか言わないでください
「清盛は復活したのに、なぜ尼御前は復活しないんだ?」
 屋島の庭園で、将臣くんは経正さんに詰め寄るのです。熱い将臣くんとは対照的に、経正さんは冷静そのものなのでした。少なくとも表面上は。
「体制を整えるほうが先です。それより、清盛伯父上がお呼びですよ」
 無関心とさえ思える態度で、背を向けて去っていってしまうのでした。

 そのころ、京邸の望美たち。ご近所さんがあらかた石化してしまい、夕飯の材料を買うこともままなりません。しかたない、平家本陣に乗り込むかー、と腰をあげる望美を、ヒノエが必死で引き止めます。というのも、ここでそのルートを選ばせてしまうと、譲くんエンドのフラグが立ってしまう可能性が高いからです。
「やっぱり行くな望美!」
 そう言ってあとを追おうとする彼に、望美は穏やかな微笑を向けます。
「そのうちヒノエくんの笑顔を取り戻しに帰ってくるよ」
「つまり後回しかよ望美ぃー!」 
 絶叫するヒノエを白龍がひきとめ、望美は京邸奥のどこでもドアから屋島へと旅立ちました。小さい白龍にはフラグというものがよくわかっていないのです。
 屋島で望美を迎え撃つのは、惟盛ともう一人。もう一人って誰かと言いますと、31話で代役立てられなかった人です。まさか復活するとは思っていませんでした。
 まあその2人は軽く蹴散らされたのですが(酷)、続いて意味も無く高いところから現れた将臣くんは強敵です。望美自身がいまだ彼を敵とは思えないせいで、無駄に苦戦する譲くん。何しろ動揺する望美は応援も術もしようとはしないのです。それでボコられるのは自分なのですから八葉というのも大変です。
 俺もう現代に帰ります! と譲くんが叫びそうになった瞬間、現れた景時さんが助っ人に入ってくれます。2人の神子が将臣くんを迎え撃つのでした。
 次回に続く。

 ……というお話でした。
 今回の心わしづかみは、神流関連一択です。笛を吹く姉上を見つめる幼雅臣の幸せそうなこと…。そして幼タイザン。幼タイザン。幼タイザン(察してやってください)。一人だけ服装のレベルが違いますよ小さいタイザン。苦しそうに見つめていたドライブ、オニシバ在中なんでしょうか。どうして降神しなかったのかな……?
 さらには束帯大サービスなマサオミさん。ウツホに謁見してるとき、タイシンの後ろからにじにじと進み出て頭下げる動作がとっても可愛い。その非礼をとがめるタイザンもなんか物言いがお兄ちゃんぽいのですが。小さい頃、あの年齢差だったのなら、今も実は弟みたいに思ってたりするのかな、とか妄想が膨らみます。……それにしても、あの緑色のこどもが部長に成長するのはわかるのですが、あの純真なポニーのこどもが牛丼に成長するのはどうも腑に落ちません。変わったなあ、マサオミさん……。
 ところで、「後のことは俺がなんとかする」とか、ウツホ配下で一番大きな顔してることとか、もしかして部長の正体は神流宗家でしょうか? もしそうなら、キバチヨの新しいコスチュームについて一言意見してやってください(切実)。





+  第43話「汚された救世主」  +

 前回に引き続き将臣くんと戦う望美と朔……というか朔だけです。望美は将臣くんと戦っている現実が受け入れられず、ぼさっと突っ立っているだけ。せめて譲くんがボコられている現実だけでも受け入れてください。
 先輩、あきらめてください! 兄さんはもう敵です!
 でも、信じられないよ! 将臣くん、どうしてこんなことをするの? 将臣くんは何を望んでいるの!
 俺の望みだと? それはな、
 将臣くんが本音もしくは大嘘を述べようとしたとき、清盛が現れ将臣くんを引かせるのでした。清盛は将臣くんの葛藤に気付いているのです。
 逃がした将臣くんを追って走る龍神の神子たちは、まめに口げんかをしつつも、清盛を倒すためには協力が必要だとお互いわかってはいる様子。平和になるまでの共闘を約束します。

 さて、そんな神子たちの動きは当然平家がわにもだだもれでした。あいつらをどうしましょうと経正さんたちが頭を下げる御簾の向こうでは、清盛が花占いの真っ最中。指先でちぎられ舞い落ちる花びらは「滅」「死」という字になって消えてゆきます。これって悪役以外の何者でもないと思うのですが経正さんたちはなんとも思わないのでしょうか。

 さて、京邸。望美の帰りを待つお留守番中、みんなでお味噌汁を作って盛り上がっている熊野組は非常に楽しそうですが、そこへふらつきながら起きてきた病み上がり花梨はシリアスそのものです。京邸奥のどこでもドアを使い、屋島へ飛ぶというのです。白龍と敦盛くんが止めますが聞き入れません。
「望美にどうしても伝えなくちゃいけないことがあるの」
「だったら私も神子に会いに行くよ」
「その……役に立てるとは思えないが、私も……」
 ちょうどよくやってきた九郎をだまくらかして京邸の守りに残し、3人は屋島へ飛ぶのでした。白龍はこの間まで天然おぼっちゃんだったはずですが、いつの間に八葉の心を弄ぶ悪い子に育ってしまったのでしょう…。あんな幼児相手に『2人の子どもの名前』まで考えてるような人はだまして利用しちゃえという考え方もありますが。

 その頃屋島では、神子たちが静かな花畑で経正さんと知盛のお出迎えを受けておりました。経正さんを見た朔の驚きは相当なものです。
 あなたはわたしが倒したはずよ、なぜ無事なの!
 オニシバ退場がもったいなすぎるからあなたが倒したのは怨霊としての私で、今ここにいるのが本来の私だからですよ、梶原どの。
 余裕の経正さんたちは、黒龍の逆鱗の力で大幅にパワーアップしています。神子とそのパートナーたちが一瞬で倒されそうになったそのとき、龍神の力で神子たちはどこか別の時空に吹っ飛ばされたのでした。

 邪魔者の去った屋島では、倒された平家の人々が次々と怪しい顔色で復活。それを見つめる経正さんと知盛も悪役笑いでとっても楽しそうです。
 ……次回に続く。

 というお話でした。  今回の心わしづかみ大賞はそりゃもう例の復活で決まりです。
 おめでとうオニシバ! ありがとうオニシバ!
 信じていてよかった……。しかも今度の降神セリフ、鉄砲玉じゃないよ〜! 「あっしの夢が散ったとき、あんた、泣いてくれやすかい」だそうですがどうするんですか部長(やっぱり熱い人だった!)。今回も霜花組の会話ありませんでしたが来週はたくさん喋ってくれますように! ますよーに!
 そして第2位、部長の束帯もよく似合いますが、今回は特にたすきがけショウカク、めっちゃ似合う! この人はどこまで株を上げたら気が済むんでしょう。どうか最後まで生き残ってくれますように。ますよーに。
 地味に感動させてくれたのは、ネコ(仮)を抱き上げて、「モモちゃん、元気をだすにゃ。太刀花くんとトラしゃんがなんとかしてくれるにゃ」のリナちゃんですね。いい子だなあ。そして妖怪もヤクモもテルも全部無視で味噌汁食べ続ける先生はやっぱり妖怪だと再確認しました。
 それからナズナちゃんとソーマ、フラグ完璧ですね! すでに便利なアイテムあつかいされているテルは気の毒ですが、モモちゃんに勝るとも劣らない妄想癖がアレなのである意味仕方ない(酷)。ヤクモがどんな感想を持って彼を見ていたのかと思うと、笑いと涙が込み上げます。
 さて次回は、衝撃の姉上。マサオミさんを今にも刺しそうなとこに驚くべきか、ヤクモさんにお姫様抱っこに驚くべきか。オニシバと部長の会話が一言でもあって、ヤクモさんと式神たちが無事なら満足ですが、望み薄そうかも……。

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