+ 大雪09 小話7+


「いつまでいるつもりだ。天神町に帰らなくてよいのか雅臣」
 タイザンは、こたつに足を突っ込んでねっころがり、ミカンを食べつつテレビを眺めてケタケタ笑っている……つまり、完全にくつろいで腰をすえた状態の雅臣さんに、あきれ半分に声をかけました。
 ミカンをくわえたまま、雅臣さんは不満げに振り返ります。
「えー、いいじゃないか泊めてくれたって。せっかくの大晦日なんだしさ、元旦くらいまではいさせてくれよ」
「どういう風の吹き回しだ。いつもは小言ばかりでうるさいと言って、小遣いさえもらえばさっさと帰るくせに」
「そんな時ばっかじゃないだろ」
 雅臣さんは体を起こし、少しいいよどんでおりましたが、
「……なんていうか、連想の話なんだけどさ」
「連想?」
「いや、正月って聞くと、おせちとか初詣とか、いろいろ連想するだろ? その何番目かにさ、その、……家族だんらんってことも思い浮かぶじゃないか。まあ、俺の両親は死んでるし、姉上も今はいないんだけどさ。ほら、そういう気分だけでも味わいたいっていうかさ……」
 珍しく照れくさそうに雅臣さんは言うのです。
「そうか……」
 2人の間には、しばし暖かな空気が流れたのでした。
「……ときに雅臣。正月と聞いて一番に連想したものは何だ」
「そりゃあお年玉! お年玉に決まってるじゃないか」
「そうか。よくわかった」

10.01.20



フレームなしメニュー     次




正月には、期間限定・初夢牛丼セットが発売なのです。