+ 大雪09 小話3+


「そ、そうだな、確かにこんな下らんいやがらせは不毛だな」
 タイザンはうなずきながら、リサイクル古紙入れにおととしの年賀はがきを放り込みました(分別はしっかりしないと気になるたちなのです)。
「相手がああだからといって、私までそのレベルに堕ちることはない。己が品性をおとしめるような行動は慎まなくてはならないな」
 そんなもっともらしいことを言ってはいますが、いやがらせを断念した本当の理由は、オニシバの言った
「ダンナ、あの姐さんがそんなことくらいで動じると思うんですかい」
という冷静な一言だったようでした。
「第一、ちょいと考えてごらんなせェよ。ダンナからおととしの年賀はがきが来たとして、あの姐さんがどんな行動に出るか」
 言われて、タイザンはオオスミ部長の姿を思い浮かべます。

『あけましておめでとう、タイザン。
 ところであなたから来た年賀状、おととしのだったわよ。
 今が平成何年かもわからなくなるなんて、だいぶお疲れなのねえ。
 ぜひこの技研特製栄養剤を試してみるべきだわ。
 ほら飲んでみなさい、大丈夫よ、そこまで致命的にヤバいものは入ってないはずだから、ほら、今すぐ!!』

「さわらぬ神に祟りなしって言いやすぜ、ダンナ」
「………………」
 新年早々の惨劇がリアルに想像できたのか、タイザンは改めて、古紙回収ボックスの底に、おととしの年賀はがきをぎゅうっと押し込んだのでした。

09.12.09



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さらに超ムダに続きます。でおじゃるよたぶん。
オオスミ部長への愛を少し抑えよう自分。