+ 5人目 +

 ツリーのそばまで戻ったタイザンは、すぐ異変に気づいた。
 つるした覚えのないものがある。
 床から1.5メートルくらい、大体顔の高さにつるされたそれは、薄っぺらく細長い一枚の紙。
 手を伸ばして裏返すと、字が書いてあった。

『ボーナスが山ほど出ますように 剣崎イゾウ』

「イゾウどこだ出て来い!!
 きさま現代人の分際で七夕とクリスマスの区別がつかんとはどういう了見だ―――!!!」
『ツッコミどころはそれでいいんですかい』
06.12.30


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