+ 小話17 +


「タイザン、てれびをつけてもかまわぬか」
「……かまわんが」
 寝ぼけまなこのタイザンの許可を得たショウカクは、プラズマテレビの電源を入れるため、いそいそとリビングに戻っていきました。
「日曜の朝っぱらから、人をたたき起こしてくれたと思ったらそんな用事か……」
 せっかくの休日、せっかくの朝寝を邪魔されたタイザンは、不機嫌にまばたきして目をこすりました。枕もとの時計は、ちょうど8時前をさしています。
「まあよいか。高層ビルやら異国人やらCGやらの映像を見て、騒ぎ立てるのを見るのも一興だ」
 そう思って布団から起き上がりかけ、ふと気づいて動きを止めました。
「朝の8時……。日曜日の、8時か……」
 リビングからは、どうも子供向けおもちゃのCMらしき音が伝わってきます。
「……なるほど。
 仮面ライダーを見る。
 化け物だと騒ぐだろうと高まる期待。
 ところが青錫族の式神だと思ってきれいにスルー。というフラグか」
『ダンナ、オチを先に言うもんじゃありやせんぜ』

09.07.31



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じき映画公開なので、期待をこめて。
無駄に続きます。