2. 名古屋地区ローカルの JRの車両と運行

  東海道本線をはじめ、中央本線・関西本線・武豊線など JR名古屋地区ローカルは、115系、
117系119系211系311系313系373系電車、および 11系75系気動車によって運行
されています。現在の主力は 313系電車75系気動車です。
  ローカルの特急・急行はないので、特急車はここでは取り上げません。


  313系電車は 半流線型ステンレス車体、貫通式、3扉、VVVF制御の最新式電車です。
  東海道本線の快速・新快速に多数投入されており、加速性がよく、最高速度 120 km/h で浜
松から豊橋・名古屋・岐阜・大垣、一部は関ヶ原を越えて米原まで走っています。3扉通勤型車
ですが、名鉄の特急車を意識してかクロスシートを多用した快適な車両です。乗り心地の点か
らは やや“ばねが固い”印象がありますが、狭軌であるが故の制約からやむを得ますまい。
  313系はまた、関西本線、中央本線の名古屋口ローカルにも進出しています。一部は、アコモ
アップして中央本線名古屋口快速の「セントラルライナー」としても走っています。

  このほか 311系、211系が主に普通列車に使用されています。
  117系は全クロスシートの快適な 2扉車で かつては快速に使用されたが、今は昼間は休ん
でいることが多く、いわゆる波動用です。
  当地区では、京浜・京阪神地区のような長編成は見られません。快速・新快速などは昼間は4
連、ラッシュ時は8連です。普通列車は昼間は2連または3連、ラッシュ時は4〜6連です。

  119系は飯田線内で使用されており、東海道本線に出てくることはありません。

313系電車 東海道本線「新快速」
平成14 As
211系電車 東海道本線「普通」
平成13 As

313系電車 中央本線快速「セントラルライナー」
平成13 As

  373系電車も 半流線、貫通式、VVVF制御で、上記 313系を 2扉にした形の電車です。本来
は特急仕様車で、「ワイドビューふじかわ」(静岡〜甲府)、「ワイドビュー伊那路(いなじ)」(豊橋〜飯
田)、「ワイドビュー東海」(東京〜静岡)の各特急に使用されています。
  筆者らが若いころよく利用した列車に 深夜に東京−大垣間を走る“急行並み普通”がありま
したが、そのアップグレード版である快速ムーンライトながら」にも使用されており、区間利用
もできます(そういう意味でここに取り上げました)。ただし、全席指定のため指定席料金が必要
です。一部席一部区間自由席あり。

373系電車 (JR東海HPから)


  75系気動車は、高山本線や紀勢本線の「ワイドビュー」特急に使われている 85系気動車と
同じく、カミンズの大出力エンジンを各車2基装備した優秀車で、形態は、車体・台車とも 313系
電車そっくりです。
  関西本線名古屋口から 三セク伊勢鉄道線を経て参宮線鳥羽方面行きの快速「みえ」や、
武豊線(たけとよせん)で活躍しています。東海道本線から武豊線に直行する区間快速は、本線内
では電車に負けない最高時速 120 km の俊足を発揮して走ります。

  11系気動車は やはりカミンズの大出力エンジンを1基装備した やや小形の気動車で、非電
化支線で活躍しています。

キハ75系 武豊線「区間快速」 平成14 島 和雄氏
キハ11系2連 太多線普通 多治見 平成14 As

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