5. 車両と運行

(1) 愛環100系…国鉄・JR時代の岡多線ではは、前述のように中央本線と共用の70系113
、さらに165系の電車が順次使用されてきましたが、三セク転換を機にすべて愛環オリジナ
ルの100系に置き換えられました。
  これは JR 119系によく似た形の 19.5 m 長、3扉車で、M+Tの 2両一体デザインの 白地に赤
と青の線が入ったトリコロールカラー、座席はクロス・ロング混合、冷房付き、空気ばね台車(日
車ND-708)で結構よい乗り心地の電車です。
  増結用のM'車を増備してからは M'MTの 3連も走り、最近は M'M'MTの 4連も走っています。

 
愛環100系 三河豊田〜新上挙母間 平成12. 4 As

愛環100系 3連 三河豊田付近 平成14. 5 As
100系車内 平成14. 3 As


(2) 愛環2000系…三セク化開業から15年を経た平成15年(2003)3月に新型車2000系がデビ
ューしました。この車両は、JR東海の新快速用 313系と同仕様の 20 m 長、貫通扉付き半流
線形、3扉ワイドボディー車で、ステンレス車体に爽やかな緑色の模様が描かれ、最高速度
120 km/hの新鋭車です。VVVF制御、空気ばね付き台車(日車ND-731)、シングルアームパン
タ゛か付き、やはり Mc + Tc の 2両が一組になっています。

愛環2000系 2連  新豊田で 平成15. 5 As
2000系電車車内 平成15. 3.14 As

  従来車(100系)がまださほど老朽化しているわけではないので、それらと併用されています
(混結はありません)。新型車がさらに増備されましたので、平成17年3月から万博輸送体制で
2000系の 4連が俄然多くなりました。

  なお、余剰となった100系の一部は、京福電鉄を引き継ぐ三セク「えちぜん鉄道」(本社:福井
市)に譲渡されました。

(3) 運行状況・・・朝 5時半から 深夜 24時半まで多数の列車が運転されており(一部は区間運
転)、昼間帯は 20分間隔です。朝はさらに多くなっています。結局、JR時代に比べ、4倍以上に
なりました。
  線内列車はすべて普通(各停)ですが、線形のよいこともあって、駅間はなかなか景気よく走
ります。

  線内列車(すべて各停)の全区間の所要時間は、先ごろまでは最速 67分、表定速度は 40
km/h でした。しかし平成17. 3 改正で万博輸送体制に入り、多客が見込まれる主要駅での停
車時間を延ばしたことと、駅の追設により多くの列車は所要 77分となり、表定速度は 35 km/h
に下がっています。
  万博終了後はこの点は見直されると思われ、複線化もさらに進められれば、さらなる時分改
善が期待されます。

(4) JRから車両を借用…花火大会やプロサッカー試合などの日には、JR東海から 211系
どを借りて臨時列車を運転することがあります。当線はもともと国鉄であったため、建築/車両
限界やATCなどがJRと同じであることから JR車両も入線できるのです。
  軌道や電気系統の検測には、JR東海の キヤ95 が出張してきます。

(5) 「エクスポシャトル」の乗り入れ…万博期間中、JRの列車(主に 211系)が「エクスポシャ
トル」として 名古屋―(中央本線)―高蔵寺―(愛環)万博八草間を 最大 10連で直通します。
エクスポシャトルは 愛環線内は無停車で走ります。

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