2007年採集の記録 2

5月3・5日
この日は別の用があり、採集は本業ではありませんでした。ですから午後から採集スタート。この日はあまり風がなく、「凪」でした。

まずは浅瀬の岩礁からせめて行きます。岩棚を覗くと黄色に輝く魚がいます。網を入れてらくらくゲット。キンセンイシモチでした。調子よく、もう1匹網ですくいました。

さらに近くをふわふわという感じで浮いていたハナキンチャクフグをも網におさめました。かわいらしい魚で、大好きです。さらに棒のような細長いイシヨウジと、真っ黒なタナバタウオをも網に収め絶好調。フクロノリの合間に網を入れれば、ツマジロオコゼまで取れてしまうというすばらしい成果。ウルマカサゴのような魚も採集しましたが、他の魚を食われては嫌なのでもって帰りはしませんでした。またハナビラダカラガイも採集、なかなかの大漁でした。

タナバタウオ

ツマジロオコゼ

イシヨウジ

5日にまた行きました。この日はもぐりだけではなく、釣りもしました。釣りでは初ゲットとなる、モンツキベラをゲットしました。素潜りではハナキンチャクフグやイシヨウジのほか、フサカサゴの1種も捕まえましたが、死亡してしまいました。

5月31日
この日は宇和島市内、家の近くの漁港に沢山のかわいらしいサツキハゼが浮いていました。採集するのは2005年4月以来になります。群れで泳がせたいので、15匹ほど採集してきました。群れでいるので採集が簡単に思えますが、実際には脅かすとすぐカキ殻の中に入ってしまいますので、なかなか難儀しました。5月最後の日にサツキハゼを採集できたのはよかったです。

サツキハゼ(5cm)

大群でいますが臆病で網になかなか入ってくれません。執念で15匹捕まえました!

6月2日

高知まで行ってきました。この日の目標としては「ヨウジウオ」「ベラの稚魚」「テグリ類」「ハシナガウバウオ」そして「チョウチョウウオの稚魚」!しかし採集目的地に向かう途中雨が降り出しました。しかし海につくころには雨は小降りになりました。透明度は採集に支障はなさそう。

さて、潮が引くまでは恒例の「釣り」。しかしグレ(メジナ)が何匹かつれるのみ。しかしその中にしましまのスズメダイ・・・ロクセンスズメダイ、ゲットです。その後は別の場所に移動し、モンツキベラ、ヤマブキベラ、そして初めてのテンジクスズメダイをゲットしました。

潜ってまずは友人からのリクエストのあった「イシヨウジ」「ハナキン」ゲットしました。そこで今度は私のターゲットの魚を探します。まずガンガゼを丹念に見ていきますが黒字に黄色のラインの魚は見ません。5〜6cm程度の魚なのです。これよりもさらに大きかったらゴンズイです。結局見られませんでした。
さて、今度眼の前に現れたのはテグリの類「セソコテグリ」ですが網を構えたらすぐ逃げていきました。コウワンテグリにも仕掛けますがだめでした。

ホンソメワケベラ、イナズマベラに勝負を挑むも、結局だめでした。しかしベラの類が豊富に見られました(成魚サイズでしたが・・・)いつも見られるイナズマベラ、オトメベラ、ニシキベラのほかにもホンベラ、セナスジベラ、ヤマブキベラ、クギベラ、ミツボシキュウセン、スジベラ、イトヒキベラ、コガシラベラと、何種も見られました。しかし結局1匹も網に入ってくれず。その後潮が満ち、釣りをしてヒメゴンベを採集して帰りました。
チョウチョウウオはトゲを惜しいところまで追い詰めましたが結局とれませんでした。ミゾレチョウ(!)やフウライチョウ、ナミチョウも海で見ましたが結局採集できず。防波堤ではオニハタタテダイとチョウハン、ハタタテも見ましたが、結局採集できず。チョウチョウウオの豆サイズのものはまだまだといったところです。

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6月23日

車でちょっと遠出してきました。今日は朝4時に家を出て5時30分ごろ到着しましたがもうすでに明るかったです。まずは釣りでコガシラベラ(初採集種、雌)をゲットしました。その後は真っ赤なハナダイ。キンギョハナダイにそっくりでしたが図鑑を見たりWEB魚図鑑で教えをお伺いしたところ「ケラマハナダイの雌」と同定できました。やや深い海にすむもの、ということで驚きです。その後もう一匹採集しました。他にはソラスズメダイなどが釣れました。
次に素潜りで採集です。しかし素潜りはあまり珍しいものは採集できませんでした。ソラスズメダイ幼魚やヨコシマエビ、ヒュウガカサゴ(WEB魚図鑑で同定していただきました)などを採集しました。5月の「ウルマカサゴのような魚」は本種科もしれません。
その後は陸に戻って魚獲り、釣りではケラマハナダイ雄を、網ではイトヒキベラやホンソメワケベラなどを採集しました。
しかし初物が多かったです。ケラマハナダイ、コガシラベラ、ヒュウガカサゴ、ヨコシマエビ、そしてイトヒキベラ・・・。初めて見たものとしてはオキナメジナ、ケサガケベラ、フタスジリュウキュウスズメダイ、ネッタイスズメダイ、サラサハゼなどもいました。

 
      ケラマハナダイ(雌)              ヒュウガカサゴ

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モンツキベラ

初採集のテンジクスズメダイ。
珍しい魚でないがハッピー。

8月9〜15日
沖縄まで行ってきました。実は今回は研究用標本を集めるという立派な目的がありました。
なんの研究かはまた後にしておきます・・・
普通の人なら沖縄まで飛行機でびゅーんと飛んでいくのでしょうが、費用節約と車持込のためにフェリーを使用しました。片道25時間です。鹿児島から奄美大島、徳之島、沖永良部島、与論島、沖縄本島本部を経由し、那覇に到着します。1日目は時刻が遅かったので宿泊地近くの焼き鳥屋で夕食を食べた後、近くのスーパーで買い物。鮮魚がなくて標本にできず。がっかり。
 二日目に採集開始。まずは国際通り→牧志公設市場という観光客お決まりのパターンです。魚の種類が豊富でした。ブダイ類とハタ類(ミーバイ)、タカサゴ(グルクン)、マチ類(ハマダイ)、イセエビなどが多く、混ざりでアカタマガシラやウメイロ、タレクチベラ、セイタカヒイラギなどが見られました。私はここで、ウメイロとナンヨウブダイを購入しました。
 その後は那覇新港に釣りのため立ち寄りましたが、天気が良くなく、すぐに撤収しました。しかしヒレナガスズメダイを採集することができました。


 ヒレナガスズメダイ(初採集)

翌日は那覇から中城・沖縄市方面へと移動。漁港での採集を行いました。天気は最悪、北部では土砂崩れというえらいコンディションでしたが、沖縄市は雨が降っていたものの、採集に支障はありませんでした。

ニセクロホシフエダイ(初採集)
このほかアイゴ、アミモンガラ、オキナワフグ(初採集)、カワスズメ(初採集)、ミゾレブダイ(初採集)、ヤイトハタ(初採集)などを採集しました。一部の魚はリリースしました。


3日目は潮溜まり探索・漁港めぐりとなり、ハナビラダカラガイやミナミイソハゼ、ナメラハゼ、奇妙なヨウジウオなどを採集しました。その後は釣り採集で、様々な魚を釣り採集しました。

ヒラテンジクダイ(初採集)他はノコギリダイ、クロスズメダイ、リュウキュウヤライイシモチ等。

4日目は潮溜まり探索と磯からのつりでした。この日の画像はありませんが、ミツボシキュウセンやシマスズメダイ、カノコベラなどを採集しました。
5日目は釣りでネッタイスズメダイなどを採集し、6日目の朝の便で鹿児島に戻りました。沢山の魚が採集でき、楽しい遠征になりました。