社会福祉学部 社会福祉学科のMさん(2010.11.19)


 私の知り合いにMさんがいる。
そのMさんは、某大学の「社会福祉学部 社会福祉学科」に、
夜間大学生として毎日かよっているが、私と同じ、れっきとしたサラリーマンである。

昼間働いている人達の為の大学だから、当然他の人がアフターファイブで、
仲間とワイワイ酒をのんだりしてくつろいでいる時間帯に、勉学にいそしんでいるのである。
土曜日も同じだ。
サタデーナイトフィーバーどころではない。
平日と同様、午後6:00から9:00過ぎまで、みっちりと授業である。



そんなMさんも、土曜日はいつも午後3時頃から、
ソワソワ(この表現が適切であるかは分からないが)しだすそうである。
夕食もそこそこに(腹いっぱい食べると講義中に眠くなるそうである)、
夕方、大学構内へて向けてチャリを走らせる。
たまには休もうか・・・そう思うこともしばしばあるという。
日によっては、どうしようもないくらい急激に気持ちが落ち込むこともあるという。

そんなMさんの言葉を聞いていると、土曜日の夕方といえば
ナイターでも見ながら、ビールでも飲んでノンビリとくつろいでいる自分に罪悪感すら感じる。

会社(職場)で催される、歓迎会、送別会、忘年会、新年会、懇親会等、
全てMさんは出席しないで“御樽で失礼します”という事になっている。
出席したくても、同じ時間帯に授業があるから出席できないのである。

特に同じ職場の仲間の送別会などでは、
『・・・今回だけは出席しよう・・・』 そう思う事もしばしばあると思うが、
一度でも例外を作ってしまったら、自分の気持ちがゆらいで行くから・・・・
多分、そう思って現在まで頑張ってこられたのだと推察する。
Mさんは、夜間大学の皆勤賞で、試験、レポート提出等まじめにこなし、
滅多にない特別優秀な学生に贈られる奨励金ももらわれている。

講義でいろいろな先生方や、専門職の方々から有意義な体験談も多く聞けるという。
超高齢化社会の日本に不足している、社会福祉関連の専門職の方の嘆きを聞かせてもらった。
社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士等の方々の、
地位・給与及び待遇が極めて悪いとか、
特に介護福祉士の方は、れっきとした専門職であるが、
お手伝いさんとしか思われていないし、待遇も悪く
早期離職率が21.6%と高いことなど・・・・・

いろんな貴重な学問、体験をされているMさんも、、
今年が4年間の夜間大学の、最終年だという。
もう少しで卒業できると。

そんな苦労した経験もない私は、「すごいですね。」、「素晴らしいことですね」
と、ただただ賛辞を贈るだけである。

社会福祉学部 社会福祉学科のMさん、歳が明ければもう少しで卒業ですね。
卒業のあかつきには、私がご馳走しますので、是非、祝賀会をやりましょう!

パーッと派手に!


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