Yさんのこと(2009.5.11)

 
 今から2年半以上も前のことである。
私のホームページを偶然覗いた人だろうか、
ある人からメールが来て、私は誘われるまま、ある釣り関連のSNSのメンバーに入れてもらった。
SNSが何たるか、分らないまま。(実は今もよく分っていない)

そのSNSのメンバーの方々の日記というのか、書き込みというのか、
実に和気あいあいで楽しい内容ばかりである。
話題が海とか、ポイントとか、釣果とか、釣りに関するものなので読んでいて実に楽しい。

中でも、SNSの中にある、ボート釣り倶楽部の、メンバーのやり取りは実に面白い。
その釣り倶楽部の会長(会長といっても事務局長や幹事も兼ねるイメージ)が、Yさんである。

このYさんの書く日記たるや、それはそれは素晴らしく、ユーモアたっぷりで、
思わず笑ってしまうくらいの名文章が、ほぼ毎日書き込まれるのだ。

このYさん、その日記の内容から、沖縄も含む九州一円を飛び回る建設関係の仕事をしている人のようだ。
何しろ、今日は大分の現場で打ち合わせとか、明日は鹿児島の現場へ朝いちで行かんならんとか・・・
多忙ゆえか、日記の書き込みが朝の4時だったり5時だったり、あるいは深夜だったりする。

倶楽部の、定期的な釣り大会の計画から準備、連絡、表彰、あと片付けまで、一手に引き受けるような人だ。
実は私も、このYさんから、倶楽部の○○釣り大会(イベント)に参加しませんかと、何度かメールで誘っていただいた。
実に有り難いことであったが、毎週末、私は職場の釣り仲間と、倉岳方面でボート釣りと、予定は決まっているので、
申し訳ないが丁重にお断りしてきた。 口はばったいが、これでも私は船頭的な立場なのだ。

Yさんはもちろん、倶楽部の忘年会や、新年会の計画、場所決め、案内、当日の司会進行などなどもやる。
ボート釣りをやる人なら誰でも知っている、友恵丸の小野 信昭氏を、倶楽部で招待したり、
倶楽部の活動紹介記事を、全国版のボート雑誌に投稿・掲載されたり・・・・・・
こんな努力家で、献身的な、素晴らしいYさんのような会長は、どこを探しても二人と居ないだろう。
そんな事を思いながら、日記を読ませてもらっていた。
超多忙なご自分の仕事を持ちながらの、釣り倶楽部の運営と取りまとめ、それはそれは大変だったろうなと思っていた。


ところがである、最近、このY会長さんが突然、釣り倶楽部の会長を辞任されたようなのである。
釣り倶楽部も解散したようであるが、詳しい事は私には分らない。

少し前、確かこんな事があった。
Yさんはあちこち、仕事関係で九州内を飛び回り、かなり多忙な時期があり、
無理がたたったのか、風邪をひかれたりして体調を崩されたような事もあった。
週末は奥様や、子供さんの面倒も見なければいけないというジレンマの中での
釣り倶楽部の会長さんとしての立場・ストレスもあったのではないだろうか。

とにかく献身的なYさんのことだ。
超多忙な仕事や、家庭生活の面など、止むを得ない理由での会長辞任であれば、
それはそれで仕方のないことかなと、半ば同情的な気持ちも込めて私は思うのである。

しかしである、もしもこんな献身的に倶楽部のために、やってこられたY会長が、
一部のメンバーの心無い誹謗・中傷により、ガックリこられて辞められたのではないだろうか。
ふと、そんな憶測も持つのである。
世の中には、事務局・裏方・縁の下の力持ち、そんな人の苦労がこれぽっちも分らず、
自分のことしか考えられない悲しい人間もいるからね。残念ながら。
そうで無いことを祈りたい。

メンバー登録をし、一度だけ日記を書き込んだだけで、名ばかりの会員の私だが、
これまで、SNSの釣り倶楽部の書き込みを、楽しく読ませていただいている。

ほんとにYさんは、神さまのような人だったと私は思っている。


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