(2014.3.9)


 生まれ育った長崎の地を出て、ずいぶんと長い旅を続けている。
先日やっと還暦を迎えた。
これまであちこちと転勤などもあり、住む土地も何度か変わった。

よくよく勘定してみたら、これまでの人生60年の内、半分以上の31年を
ここ熊本の地で過ごしてきたことになる。
生まれ育った長崎など、つまり、熊本以外で過ごした時間よりも、
ここ熊本で過ごした時間が多くなってしまった。

住めばみやこというが、長年住んでりゃあ、そこが故郷になってしまうのだろう。
熊本という街が好きさ・・・・・


【 白川沿いにあるお寺の向こうに、夕陽が沈む。 ゴーン と、鐘の音が聞こえる。】

ひと月ほど前のある朝、
いつものとおり白川沿いの河川敷を、歩いて会社に向かっていたとき、
鼻歌まじりに、ふと口を突いて出た歌がある。
♪・・・・この街が好きさ、君が居るから
     この街が好きさ、君の微笑みあるから・・・・♪ と
これは、高石ともや氏が歌う 「街」 という、京都の街を歌ったものだ。

一番最初にこの歌を聴いたときは、何の感慨も浮ばなかった。
しばらくして、2回目にこの歌を聴いたときは、ゆったりとした古都、京都の街並みと、
架空の初恋の女性を空想したりして、なかなかいい歌だよなぁ・・・と思った。

3回目に、この歌を聴いたときは、ふるさと長崎と、第二のふるさと熊本の街並みに、
初恋の人の面影がダブリ、思い出し、泣けてきた。

単純に、“・・・君が居るから・・・・君の微笑みがあるから・・・、もうそれだけで、この街が好き・・・・”
その単純さと、初恋の人と、なぜかしら 「街」 という単純な響きがミックスされ
歩きながらふと、歌っただけなのに何故かしら、感動して泣けた。


そして、この素晴らしい 「街」 という歌を、京都ではなく、
今、私の住んでいる 「熊本」 の街をイメージし、
少しだけ、その歌詞を変えて、今度、来るべき 「春の、童謡コンサート」で歌おうと思う。
皆さんと一緒に。
覚えるのには、ちょっとだけ難しいが、
覚えてしまえば、実にいい歌だよ。


『 皆さん! 街 っていう京都の街をイメージして、
 高石ともやさんが作った歌がありますが、
 ここ、熊本も京都に劣らず素晴らしい街であります。
 その歌を、熊本に置き換えて歌ってみます。

 最初に、リフレインのところを歌ってみますね。
 初めてでも、フーーンと口ずさんでみてください。
  では・・・・・』 のナレーションの後に、歌うんだ。

           街

    この街が好きさ 君が居るから
     熊本が好きさ 君の微笑みあるから

 街の角 喫茶店  古い美術館
  山かげの 細い道  初恋の涙
    この街が好きさ 君が居るから
     熊本が好きさ 君の微笑みあるから

 夕焼け雲 熊本城 石畳の鳩
  プラタナスの道で 君を待ちながら
    この街が好きさ 君が居るから
     熊本が好きさ 君の微笑みあるから

 大学通り 流れる川 走る路面電車
  約束の喫茶店 君と飲んだコーヒー
    この街が好きさ 君が居るから
     熊本が好きさ 君の微笑みあるから


    この街が好きさ 君が居るから
     熊本が好きさ 君の微笑みあるから


第11回目の、“気まぐれーズ” 童謡コンサート
 熊本 ウェルパル にて、
  平成26年3月29日(土) 13:30〜

しっかり練習しなくっちゃ


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