海に出よう!(2002.3.2)


心の中に何も悩みがなく、すきな時に、すきな場所から、
海に向かってボートを出せるということは、何とすばらしいことか。

海を愛し、釣りを愛する人の中には、
実にうまいエッセイを書く人がたくさんいるものだ。
「海」、「釣り」、「ボート」などのキーワードで検索してみると、
インターネットは、情報の宝庫だ。

JUNさんという方のエッセイにあった・・・・・・
「・・・・・・・仕事もあったし、考えなくてはならないことや、
処理すべき事柄や、交渉ごとや、短期的な問題や、
中期的な厄介ごとや、長期的な悩みが、このところ心を塞がせていたし、
背中を痛ませてもいたから、こういう時に釣りに出かけるというのは、あまり楽しいことではない。
楽しいことではないけれど、釣りに行かなかったから解決するわけでもなく、
また、釣りに行ったからといって、状況が悪化するわけでもない。
のびやかな、清朗な釣りができるかどうかわからないけれど、とにかく、海に浮かんでみよう。
日南海岸を南下していって、途中、ボートを降ろせるところに、
とにかくボートを降ろしてみよう。そこで、えいやと砂を蹴って、海に漕ぎだしてみよう。
・・・・・・・・・・・・・・・・」

このJUNさんのエッセイを読みながら、
うん、そうだ、そうだ、・・・・ほんと、そうなんだよなあ・・・・と、
思わず相槌をうってしまった。


【この素晴らしい海に、出れば・・・・・・・・】

私の場合、悩み事をいっぱい抱えていた時代があったが、
JUNさんのように、とにかく海へ行ってみようという行動がその時、とれなかった。
もし、あのとき私もJUNさんのように、思いきって海へ出たとしたら・・・・
今とは違った人生を歩んでいたかもしれない・・・・・・・・とさえ思う。
出口が全く見えない、悩み苦しみを抱えていた、十数年も前のことを思い出してしまった。

そういう意味では、海に出るということは、
少々大袈裟かもしれないが、旅に出るということなのかもしれない。


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