ジャックの旅(2009.4.19)


 ジャック(愛犬)は、玄関を出るとすぐに全速力で走り出す。
30mほど先の、道路の門までではあるが、全速力なのだ。
私も負けじとばかり、一緒に駆け出す。

散歩という旅の始まりが、よほど嬉しいのだろう。
日曜日の朝起きると、ジャックは私と妻の顔を交互に凝視する。
   ” 今朝の散歩は、どっちが連れて行ってくれるのかなあ ” という感じだ。
日曜日の散歩の当番は、私だ。

数分歩けば、白川の河川敷であり、
そこで他の犬の姿が見えないときは、ジャックのリードを外し自由にしてやる。


【 自由気ままに歩き回るジャック  白川の河川敷は広いぜ! 】


【 天気も穏やか、季節は春・・・・・気持ちがいいや! 深呼吸でもするか 】


【 さあ、本格的に旅に出るぜ! 】

ここ白川の河川敷だけではなく、緑川の水辺とか、
いろんなところに連れて行ってやりたいが、
残念ながら、ジャックは車に載るのを極端に嫌がる。
よその犬は、おりこうさんにして車に乗せられてのを見ると羨ましい。

そんなわけで、毎日、ここ白川の河川敷が散歩の定番地であり、
また旅の目的地でもある。
家から数分で行けるし、タダだし、敷地は広いし、素晴らしい旅行先である。

ジャックが勝手気ままに、そこらじゅうをクンクン嗅ぎまわっている間、
私は時間があるので、身体のストレッチ運動をしたり、
大きく深呼吸を何回も繰り返したり、
スクラッチをしたり、うさぎ跳びをしたり、
石ころで投球練習をしたりと、
まるで、体育の時間のように活用できる。

さあ、そろそろ帰ろうかジャック・・・・
と声をかけると、つまらなそうな顔をし、シブシブ私に引っ張られて行く。
自宅近くまで来ると、さらに憂鬱な顔をするジャック。

 ” 旅はもう終わりかい・・ " と言うジャック。

いいじゃないかまた明日、お母さんと一緒に行けば・・・・
あさってだって、しあさってだって、来週もまた俺と一緒に行けるし・・・・

そんな事を思っていたら、
私は、ふと、船旅に出たくなってしまった。


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