この道を(2008.4.24)


 「 この道をあえぎつ我の行きしこと
       我がわすれなばたれか知るらむ 」

    
    【 毎朝、通る道・・・・・ 】

あの有名な、田中克己氏の詩をもじったものである。

「 この道を泣きつつ我の行きしこと
       我がわすれなばたれか知るらむ 」 (田中克己)

毎朝の徒歩。白川のほとりを歩いて行く。
春になり気温も上がってきたせいだろうか、
最近は、すぐ息切れがする。

道の前方を見やると、先日降った雨で水溜りができている。
デコボコ道や、曲がりくねった道、雨上がりのぬかるんだ道。

さらに歩いて行くと、長六橋を越え、”俺の樹”がある場所を通る。

   
   【 枝の先には、まだ桜が・・・ 】

俺の樹も今では、ほとんど葉桜となってサラサラと風にゆれている。
ただ、末端に近い枝にはまだ桜の花が咲いている。
そんな”俺の樹”を振り返り、携帯で写真を撮った。

いつものように朝の通勤の時間が、何事も無かったかのように流れて行く。
いつものように会社のビルに入って、ふと足元を見た。
革靴の足先に、桜の花びら一枚。

ついて来たんだね、俺の樹から、この道を一緒に・・・・
     
   【 自分の席に着き、この一枚の桜をパソコンの前に置いた。
        今日は、何かいいことありそうだ・・・・・・・・・ 】


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