好きな音楽を、TC5950で!(2008.2.3)


 私の勤務する会社は8階建てであり、その5階に職場がある。
道路ひとつ隔てたところに、市民会館がある。
先日、職場の窓から何気なく外を眺めると、”B’z”と書いたトラックが何台か止まっていた。
市民会館では、歌手やグループのコンサートがよくあるので、コンサートの準備だとすぐわかる。

私はテレビの歌謡番組はほとんど見ない。
よって”B’z”なる歌手がどんなものかわからなかったので、職場のMY先輩に聞いた。
 「 MYさん、”B’z”って、知っとるですか? 」
MYさんは言った。
 『 オレに聞くなオレ。 オッが知っとるわけなかろーが!』
そうだろうなぁ、三波春夫とか春日八郎なら知っとるけどなあぁ、お互い・・・と私は口ごもった。

夕食時、私は娘に言った。
 「 今日、市民会館に”B’z”が来とったぞ 」
娘は言った。
 『 ありえなーーい! ”B’z”がこんな地方都市に来るわけないじゃん! 』
でも、現実に来たのである。 
若い人たちには人気らしい。

そんなこたあどうでもいいが、私には私なりに好きな歌手や、音楽がある。
今日、久々にのんびりとした日曜日。
オープンリールデッキ、TC5950の電源を入れてみた。


【 わが懐かしの、SONY TC5950 】

どうも、テープの回り方や、リワインド、フォワードがうまくない。
めったに電源入れないので、結構ガタがきているようだ。
アッシは、メンテすることにした。

さあ、カバーを外してっと。


【 TC5950の前面のパネルを外した。 メカの部分と、ヘッドまわり 】

テープが接触するヘッド部分や、ローラー、ガイドなどを、アルコールで丹念に掃除した。
ゴム製のベルトや、回転ドラムなども掃除した。
メカ部分にも、高性能のオイルをさした。


【 マホガニー材?の本体から、デッキを取り出した。 裏面 】

真ん中、上部にモーターが見える。 左上部には重たい大型のトランスがある。
シャーシーの上部には、錆が浮き出ている。
長年の使用に耐えてきたんだ。
こいつを買ったばかりの頃、何時間も回しっぱなしにして、好きな音楽を聞いたっけ。

モーターにもオイルをさし、長年のホコリを除去した。
電子基盤だが、今のパソコンなどと比較すると、コンデンサや抵抗などの素子が
とても大きく、なんだかレトロな感じさえするし、ひとつひとつのハンダあげも、
大きいし、完璧に手作業だったことが想像でき、作ってくれた人々の温もりが感じられる。

さあ、メンテも終わり元どおりに組み立て、アンプと接続。


【 部屋が狭いので、このアングルからしか撮影できないのが残念 】

TC5950 スイッチON!
2つのVUメータのランプがつく。
フフフ、軽快にリールが回りだすよ。
このVUメータ、音量指示計とでもいうのだろうか、
このオールデジタル時代に、音楽に合わせて、指針がピンピン動くのは実にたまらんですなあ!
アナログで針が振れるところが、何ともいえず心地よい。

そして、あの懐かしい歌が聞こえてくる。

かくして日曜日のゆったりとした午後、3畳一間のアッシの書斎兼 寝室は、
”B’z”の、じゃなかった、私の好きな私だけのフォークソングのコンサート会場となるのでありました。

♪〜♪・・・・もし今、生まれる変われるものなら、君の好きな・・・海になりたい・・・・♪〜♪


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