皿うどんと、ごんあじ (2010.5.8)


 このゴールデンウィーク、姪の結婚式があり、
女房と二人で、我がふるさと長崎へ向かった。
午前中、長崎市内の本原教会で式があり、
披露宴は夕方からである。

昼食に長崎新地の中華街で、ちゃんぽんか、皿うどんを食おう。
そう女房と話し合って、車で新地に向かった。

行ってみてびっくり!
あの狭い中華街が、人、人、人また人で大混雑。
車を停めようにの、付近の駐車場はどこも満杯。
ゴールデンウィークとはいえ、これほどの混雑を私は見たことがない。

どの中華料理店にも行列が出来ているが、
それが行列なのか、通行人なのか区別がつかないくらい混雑している。
車窓から、行きたいと思っていた「福寿」というお店の方が見えた。
中華街から一つ通り外れたお店であるが、これもまたすごい行列が見えた。


【 久し振りの長崎。 「福寿」の、こんな感じの皿うどんを食ってみたかったのだが・・・・ 】

この「福寿」というお店。
実は私は行ったことは無いのだが、私の好きな作家である吉村 昭氏が、
長崎に来られるたびに通われたお店だと、氏のエッセイ等にも書いてあるので、
今回、私も是非 食べてみよう・・・と思ったのだが。 
残念ながら、今回は諦めざるを得なかった。

新地中華街を諦め、結果的にはJR長崎駅前にあるビルの5F、
グルメタウン街の、回転寿司屋に行った。
この寿司屋は、“ごんあじ”を食わせるというのを、私は知っていた。


【 長崎駅前ビルにある、「すし活」。ここも大混雑、10分ほど待たされた 】

店内に入るや否や、
 「 ねえ、"ごんあじ”ある?」
店員:『 はい、ございます。』
 「 やったぁ、じゃあ ふた皿! 」

来た!来た!来た!
ごんあじ の にぎり鮨!


【 まぼろしの魚(そうでもないか!)、“ごんあじ”のにぎりである。 】

旨いのなんのって、関アジより旨いんじゃあないかなぁ・・・・
適度の歯ごたえがあって、他のあじには無い奥深い甘みがあり、
生臭みが少しもない、日本一の味の“あじ”である。
思わず、 「 ごんあじ、あと2皿!!」

カウンターで、となりに座っていた男の子が、お母さんに言った。
 『 ねえ、ごんあじ って何? 』

私は心の中で、その子のお母さん代わりに答えてやった。
 
「 おしえられ〜ん! 」

上の写真の、皿の色で分かると思うが 1皿 100円ではない。
何と、1皿 550円なのである。
ちなみに“ごんあじ”ではない、普通のアジは 1皿 180円であった。

これも私の好きな作家、山口 瞳氏がその昔、長崎に来られた折、
市内のある料理店で、この“ごんあじ”の旨さに感動され、
多忙なスケジュールにもかかわらず、次の日も同じ店に、この“ごんあじ”だけのために来店されたという。

私が天草の海で釣る“エビスあじ”も、残念ながら、
この“ごんあじ”の旨さには、かなわない。

今回、4皿(つまり8カン)の“ごんあじ”を注文して、
そのうちの2カンを、女房が食したが、
女房殿も のたもうた・・・
 「 う、う、うまい! 」


 へ       へ           「料理、食べ物」へ戻る      ホームへ戻る