銅八銭 (2009.8.29)


 先日、長崎に里帰りした時、親父と一緒に千々石海岸で、
キス釣りをした、

昼過ぎ、近くの千々石町にある ”六兵衛茶屋” という店で、うどんを食べた。
店内には、雲仙に近いので ”湯せんぺい” などの土産品がたくさん置いてあった。

親父はその土産品をいろいろ物色し、一袋のせんぺい(下の写真)を買った。


【 親父が買ってくれた、せんぺい。 少し食って減ってはいるが 】

『 こらあ、銅八銭の入っとっとざい!』
と言って、そのせんぺいを買ったのである。

”銅八銭” ・・・・・どこかで聞いた覚えのある、実に懐かしい言葉だ。

銅八銭とは、中国語で「落花生(ろうはっせん)」のことであり、
今ふうに言えば、ピーナッツのことである。
長崎なまりで、”ろうはっせん” に、”銅八銭”という文字をあてたらしい。
日本と中国の文化が交わる長崎らしい、実に懐かしい響きの言葉である。

私は、酒のつまみにピーナッツはとても好きである。
さて、このせんぺいを食べてみて、あれー?と思った。
ピーナッツの味がしない。
ラベルで原材料を確認してみたら、フライビンズと書いてある。
つまり、そら豆である。
まずくはないが、ピーナッツのほうがいい味がするのでは? と思った。

多分、親父は佐世保の銘菓 ”九十九島せんぺい” と 思って買ったのではなかろうか。
長崎、佐世保、島原・・・・・・・何度か転勤しながら転々と、長く住んだ町である。
親父も、私も。


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