無愛想な店と、無言の・・・・ (2004.4.3)


うまいという評判のラーメン屋さんに行った。
「ラーメン一杯、お願いします!」 と私。
『・・・・・・・・』
オヤジは返事をしない。
ねえ、聞こえた?・・・・と言おうかとも思ったが、やめた。
狭い店であり、しかもカウンター越しなので聞こえないはずはない。

しばらくすると、ちゃんと目の前にラーメンが出てきた。
へい、お待ちィ〜・・とも何とも言わないで、ラーメンが差し出された。
何と無愛想なラーメン屋なんだろうと思った。
しかしながら、ラーメンは確かにうまかった。

後日、「ラーメンのおいしい店」なる本に、そのラーメン屋のオヤジの談が載っていた。
『私は、ラーメンを造るとき、おしゃべりはしません。
だって、お客さんに食べていただくラーメンに唾がとぶじゃないですか・・・・』


今年も、プロ野球が開幕した。
開幕早々、バッティングが好調の選手、ピッチングが抜群の選手、そうでもない選手・・・いろいろ。
中には、試合の終盤にリリーフ投手としてマウンドに上がるが、メタメタに打たれるピッチャーもいる。
ベンチに引き上げてくるそのピッチャーに、仲間は何も声をかけない。

「ドンマイ、ドンマイ、次があるさ!」などという、気休めの言葉はピッチャー本人もかけてほしくはないだろう。
なぜメタメタに打たれたかは、本人が一番わかっているのだから。
そんなプロ野球のシーンを見ていて、”無言のやさしさ”というものを思った。


【親と子の、無言の・・・・・・・   】


そうそう、そういえば、最近よく飲みにいく、○○○庵のマスターも、
刺身など料理をするときは、返事をするくらいで一切しゃべらないな。
無愛想なもんだ。


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