四万十川産の青のり(2002.12.8)


今日の夕食は、久しぶりに「お好み焼き」といこう!
ということで、家族で材料を買いに近くのスーパーに出かけた。

・お好み焼きの粉
・キャベツ
・モヤシ
・海老
・イカ
・豚肉
・天カス
・魚粉
・青のり・・・・・・・・・・・


【http://www.tokan-g.co.jp/top.html から借用した青のり】

青のりの袋にこんなイメージのことが記されていた。
「最後の清流といわれる、四国は高知県の四万十川の
原料を厳選した青のり・・・・
香り豊かな磯の風味をご賞味ください・・・・」

長崎県は西彼杵郡(にしそのぎぐん)大瀬戸町の下山(したやま)地区。
私が小学6年生の頃、友達2〜3人と一緒に、
下山にあるきれいな川へ、青のりを取りに行ったことがあった。

友達が行こうというので、青のり取りに行ったのだが、
何せ、青のり取りは初めての経験であり、
友達が「こいが、青のりたい」と教えられるがままに、
わずかばかりの青のりを、ナイロン袋に詰め込んだ。

家へ持ち帰り、「友達と一緒に、青のり取りに行ってきた」
と、そのナイロン袋に入った青のりを、おふくろに渡した。
何日かして、干してカラカラに乾いた青のりを、
細かく手でもみほぐし、少しばかりの塩とまぶしたのだろう、
おふくろ作の青のりが、食卓にあった。
「これ、お前が取ってきた青のりよ」と、おふくろは言った。
ふりかけみたいに、ご飯にかけて食べてみた。
小学6年生当時の私には、格別おいしいものだという印象はなかった。
しかし、不思議と新鮮な磯の香りだけは覚えている。

そして今日、
夕食に作ったお好み焼きに、四万十川産の青のりをかけて食べたとたん、
その青のりの香りが、稲妻のように、小学6年生の頃の思い出を蘇らせた。

青のりの香りと、おふくろの思い出が重なり、なぜかしら、なぜかしら
涙がポロポロとこぼれた。
貧しかった少年時代、やさしかったオフクロ、青のりの香り・・・、
勝手な、しかも不思議な、自分の思い出の中での事象、
それらの事象が複雑に絡み合った追憶なのだろう・・・・・
無意識に、ポロポロと涙がこぼれたのである。


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