ちゃんぽんと、ビール (2016.12.22)


 先日、急遽 長崎に行く所用ができて、
日帰りではあったが、久し振りに長崎の街へ行った。

昼頃ちょうどに思案橋に到着。
車を電停近くの有料駐車場に停め、昼食をとった。
ほんとに久し振りの長崎だ。
長崎といえば、「三八(さんぱち)ラーメン店の、ちゃんぽん」と決めているので、
正午過ぎの一番混む時間帯ではあったが、お店に入った。

案の定、店内はよく混んではいたものの、何とか座れたので、
少し考えて、いつもの「ちゃんぽん」(820円)ではなく、
ちょっと豪華にと、初めて「特製ちゃんぽん」(1,020円也)なる物をを注文。


【 特製ちゃんぽん 】

普通と特製と何が違うのか、おおよその察しはついていたが、
「生卵」と、「海老」が追加されただけのようだった。
早速、食べ始め、例の食材を箸で探した。

あった、あった!
牡蠣、それも養殖ではなく小ぶりで、しかも味が濃い
いわゆる地牡蠣なのだ。


【 写真の真ん中あたりに、牡蠣が、、、】

この牡蠣が実にうまい!
しかも、スープにもこの牡蠣の味が滲みこんでいるような気がして
牡蠣好きの私としては、実に幸せな気分になる。
少しセコイとは思いながらも、食べながら数えてみたらこの牡蠣が6個も入っていた。

半分ほど食べ終わった頃、となりのとなりの席に、
私より少し年取った、ステッキを持った老人がひとり座り、
「ラーメンと、ノンアルビール、、ラーメンはモヤシ ば」と言って、注文した。

そんな事はどうでもいいのだが、
私は久し振りの、長崎チャンポンなのであっという間に
食べてしまい、スープまで完食!

食べ終わってしまってから、「フーッ」と一息ついて、
すぐに 「あいた、年甲斐もなく食いすぎたぁ、、」と、少し後悔した。

今に始まった事ではないが、年を取るにつれて、
若い頃のように、腹いっぱい食えなくなってきている。

となりの、ラーメンと、ノンアルビールの老人を見ると、
ゆっくり、ゆっくりラーメンをすすっている。
小瓶のノンアルビールを、少しずつおいしそうに飲みながら。

私は勘定を払って、路地に出て
「あたたた、ほんて 少し食いすぎたぁ、、」と、腹をさすりながら、
小声でつぶやきながら、春雨通りをよたよたと駐車場の方へ向かって歩いた。
そして、となりのテーブルで老人が飲んでいたビールの小瓶を思い出しながら、
“オラーッ、ノンアルビールは嫌いだぁ” と、ほとんど関係のない事を思った。

同時に、私がたとえ小瓶でも、もしビールを注文していたら、
ほとんど飲めなかったろうなぁ、、と、これまた全く関係の無い事を思った。

そして、せっかく我が街ふるさと長崎に、久し振りに帰って来たのに、
たった一杯のちゃんぽんも、まともに食えなくなってしまったなぁ、、、
と、少しばかりの寂しさと共に、今回の所用の場所である典礼開館へと向かった。


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