鳥兜(トリカブト)
十月の連休である。あることが気になって出掛けてみた。まだ、あの花はあの場所に無事残っているだろうか ・・・ と。 薄暗い急な崖道を、足元に注意しながら半ばまで下ってきた。立ち止まれば、周囲に湿気た土と草の香りを感じる。 道脇の藪の中、目を凝らして観れば特徴のある形をした紫色の花が確認でき嬉しくなった。 絶滅寸前、横浜市内に自生する野生の鳥兜。今となっては、もうその場所も、そう多くはないだろう。 (私だけの秘密の場所に、ひっそりと咲くこの鳥兜。筑波鳥兜だと思うが、どうだろうか。) |
「 目が利きて林の中の鳥兜 」 鶴田玲子