槍 ケ 岳
雪の槍沢を行く



横 尾

二ノ俣谷の吊橋を渡る
中央線の夜行で来て早朝の上高地に降り立ち、明神〜徳沢〜横尾と
歩いてここまで来ると、やはり寄る年波には勝てず疲れが出てきた様だ。

山行初日の予定は槍沢ロッジまでの行程なのである。
とは云っても何時ものように単独行で何ものにも縛られない
気軽な身の つん のことである。
どこで休んでも、どこに泊まっても勝手なのである。

河原には、日陰に少しばかりの残雪が見られるものの
遅い春の光が溢れていた。

で・・ 結局、第一日目はまだ陽の高い時間に槍沢ロッジに
厄介になっていた つん なのである。

槍沢を登る


四月末日、山行二日目は昨日に増しての好天気である。
当然、今日槍ヶ岳山頂を踏んで旨いビールで
喉を鳴らそうと云う魂胆なのである。

本格的に雪上歩きとなりババ平を通過。キャンプ地の先を
少し進むとクレバス状の箇所も何ヶ所か現れるようになって来た。

槍沢の登りも傾斜が増し呼吸が
少しきつい。どうも昨晩酒を飲み
過ぎたうえに、風邪をひいて
しまったようだ。体調が芳しくない。

休憩を取り、歩いてきた彼方を返り見ると
赤沢山が大きい。

大曲のモレーン上で休み過ぎた つん も
右上に少しずつ大きくなってきた槍に
励まされながら喘ぎ々々登っていく。

大曲を過ぎ右に槍を仰ぎ観る

山頂にて
広大なU字谷の斜面を、竹ポールに沿って
高度を稼ぎ、喘ぎながら登り続ける。

ふと・・見上げると頭上に三角錐の槍の
穂先が迫っていた。

山頂に登りつく。北アルプスの大パノラマ
槍の穂先からの素晴らしい展望である。

しかし・・アッと云う間にガスってきた。山荘から
大喰岳への稜線、北方山稜も霞んできた。
そろそろ、小屋に行き休息を取ろう。

小屋前にて

夕日を浴びる槍ケ岳
先程,山荘の受付で風邪薬を貰った つん なのである。
やはり風邪をひいた様である。喉も少し痛い。
あぁ〜旨酒はお預けなのである。寂しいなぁ〜。

山荘前に出てきた。山頂から見損なった景観を、
回復した空の下
もう一度観てみようということなのである。

槍沢を俯瞰 (左上・常念岳)


槍の肩より望む大喰岳の左稜線上には前穂の北尾根が顔を
出している。槍沢を俯瞰する。さすがに、この時間人影は見当たらない。
視線を左上に移すと、常念岳のピラミッドにも夕刻の陽が当たって
オレンジ色に輝き始めていた。

間も無く、ここ槍の肩も日没の時を迎えるだろう。
禁酒の つん にとっては、長い夜が待っているのである。




第三日目(最終日)には槍沢を下り上高地までの長い
道のりを下り帰し、帰途に着いた つん だった。

・・・ が、その後体調を崩し通院することになった。

病 名 :  気管支炎だって 〜 ( お馬鹿な私 )



   あの日の山