硫黄岳〜横岳
静寂・初冬の南八ツ |
硫黄岳を登る 日曜日の晩に赤岳鉱泉に宿泊した。 小屋には他に宿泊客はあまりいなかった様な気がする。 そして、当日は11月の末日、ましてや月曜日なのである。 静かな静かな山行が期待できる。 森林限界を抜け赤岩ノ頭まで来るとやはり 風が強くなってきた。 しかしまだ初冬の風である。 |
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硫黄岳にて |
大同心 越しに阿弥陀岳を望む |
到着した硫黄岳山頂は石交じりの広い斜面となっている。 濃霧時や地吹雪が吹き荒れると、コースが分かり難いため これより先、所々に標識となるケルンが立っている。 一昨々年の4月初め大雪の時は視界が極めて悪く 苦労した記憶があるが、 この日は風は強いものの眺望が良い。 山頂からは、硫黄岳より連なる 横岳〜赤岳〜中岳〜阿弥陀岳の 各峰が良く見える。 そして、その右奥には南アルプスの 山並も望むことができる。 |
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風に逆らいながら大きなケルンに 導かれるように岩礫の稜線を 大ダルミに下りていく。 登山道に沿って横岳を目指す。 積雪が少ないこの時期、登山道に 吹き溜まった雪との境界を選んで 歩いて行くと歩き易い。 大同心 越しに阿弥陀岳を 望みながら行く。6月末からの 花の季節なら、この辺りは 高山植物の花園となる場所である。 |
横岳到着 |
地蔵の頭にて |
横岳・最高峰の奥ノ院に着いた。 先程会ったばかりの青年と言葉を交わす。 この日の山行で顔を遇わせたのは彼一人 だけである。 休憩、持参したテルモスの紅茶を頂く。 甘い香が鼻へ抜け、風に乗って流去った。 |