冠山・平家平の詩
(1,732m)  2006.5.8
a Song of Kanmuriyama and Heikedaira

平家平への熊笹の道
登り口
山つつじ
いたる所に滝が
冠山・平家平付近
→いつもガイド
高速道路 丸亀で 待ち合わせての 四人組
車の中で 行き先を 稲叢(いなむら)山に 赤星と
迷った末に カタクリを なすび平で 見ることに
中七番に 車置き 登山者名簿 記入する
冠山へは 右に折れ 林道広く 歩きよし
見渡す山は 新緑で
ピンク色した 山つつじ
一際目立ち 鮮やかで
京の舞妓(まいこ)の 艶姿(あですがた)
(つつみ)に代わり うぐいすが
声を限りに 歌ってる
あちこち滝が できていて
爺さん一人 顔洗う
林道終わり 細い道
なすび平は もう少し
やっと見付けた カタクリ嬢
お初にお目に かかります
「薄日でも 私は負けず イナバウアー!」
カタクリの花
弁当食って 一休み 晴れてこぬかと 空仰ぐ
またもや道が 崩れ落ち 急な斜面を 綱渡り
片足のみの 岩場道 バランス崩せば 谷底に
一つならこそ 三つ四つ 一の谷越え 命がけ
勾配(こうばい)きつく 爺さんの 心臓早鐘(はやがね) ガンガンと
若いakiさん 身も軽く さすが仕事で 鍛えてる
あけぼのつつじ ちらほらと すまなさそうに 咲いている
冠山への道なき道
photo: akiさん
冠山
冠山が 見えてきた 腰まで届く 笹をこぐ
三年まえの この時期に 晴れてた空が かき曇り
遠く鳴ってた 雷が 一足飛びに やって来て
風が大雨 連れてきて ずぶ濡れの上 カッパ着る
(とどろ)く雷鳴 身をちじめ 生きた心地は しなかった――
最後の急な 坂登り 冠山に たどり着く
稲叢(いなむら)山か あけぼのが 山一面を ピンク色
石鎚(いしづち)連峰 赤石が 此方(こちら)も来いと 云っている
壇ノ浦にて 敗れたる 平家一族 峰越えて
横倉山へ 落ちのびぬ この岩山を (かんむり)
「追われ身の 息を(ひそ)めて 歩みしか」
あけぼのつつじ
平家平へは雲の中から
平家平頂上
photo: akiさん
中七番
予定の時間 過ぎている 冠山で 道(なか)
引き返すには 怖い谷 平家平に 道急ぐ
山に慣れてる のんちゃんは 笹をかき分け 先頭で
長い髪した たんぽぽさん 白い帽子が よく似合う
ガスが下から ()いてきて 汗ばむ肌が 心地よい
平家平で 一服し これから先は 下り坂
ブナの林も そこそこに 下りも結構 坂きつく
爺さん昔の 馬鹿話 足の痛みを (まぎ)らわす
やっと川まで 降りてきて さてそこからが 道が無い
右にひだりに 沢渡り 増水したら 渡れない
赤いテープを 目印に 夕闇のなか やっと着く
八時間なる 山歩き 皆のお陰で 無事終える
「この歳で やったやったと 胸を張り」
山のリストへ MENUに戻る

ホームページ内にある写真や詩の無断転載等を禁止します。Copyright (C) Takeshi Tsugiya All Rights Reserved.