伊予富士・東黒森山の詩
(1756m)  2000.12.9
青き峰々
三日続きの 晴天も 山をなめては いけないと
冬支度での ()でたちが 桑瀬峠へ 登る道
一枚脱いで 又一枚 それでも汗を かく始末
遥か彼方の 祖谷の方 白雲低く たちこめて
棚引くさまは まるで海 剣山(つるぎ)の岸辺 洗いおり
伊予富士左 右行けば 寒風山に 笹ケ峰
誰も居ないと 思ってた 暗がりの道 ぬっと立つ
カメラマンには 驚いた 日の出を待って 居ると言う
日の出
すっかり明るく なってきて
辿る稜線 もう少し
霧氷に期待 膨らませ
心ときめき 登り来て
見上げる枝に 太陽が
燦々(さんさん)熱を 注いでる
「霧氷なく 残雪光る 草の陰」
伊予富士付近の地図
→Yahoo Map
稜線を辿る
伊予富士(ふもと) 北側に
風の当たらぬ 平地あり
別荘建てて 誰かさん
住んでみたいと 独り言
「どちらから (なが)めりゃ富士か 伊予富士よ」
伊予富士山頂を望む
やっとの思い 頂上に 記念写真を 忘れずに
寒風山に 笹ケ峰 冠山や 平家平
西は石鎚 峰々が さも悠然と 誇らしげ
南に光るは 土佐沖か ここから(くじら)は 見えないか
(あお)き連なる 向こうには 伊予は南予の 町外れ
ご無沙汰してる お袋は 元気だろうか 気にかかる
伊予富士山頂で
山頂から石鎚方面を望む
東黒森 なだらかで まるで庭園 散歩道
帰り南面 トラバース 木立の中を ()うように
落ち葉を踏めば かさこそと 谷間の(がけ)に 櫛氷
ずらり並んだ つららから 先端(せんたん)見る間 膨らんで
真珠の玉が またぽたり ()ねて時間を 刻みける
甘露(かんろ)さぞかし (うま)かろと 手にし驚く 冷たさに
   「縦に横 つらら踊りぬ 口の中」
足元にも紅葉が
櫛氷
伊予富士山頂を望む
伊予富士(きゅう)な 坂道を 娘子達が 登ってる
熊笹の中 よじ登り ついて行こうか もう一度
野郎3人 鼻歌で 山腹の道 緩やかで
足軽やかに 帰りける 谷のそよ風 受けながら
山のリストへ MENUに戻る

ホームページ内にある写真や詩の無断転載等を禁止します。Copyright (C) Takeshi Tsugiya All Rights Reserved.