古峯神社の狛犬 |
鹿沼市西北の山中にある古峯神社は日本武尊を祭神としていますが、 むしろ天狗の神社として知られている古社です。 江戸時代中頃、天狗信仰に伴い火伏せに霊験があると知られるようになり、 江戸からも講の代参者が盛んに訪れるようになりました。 ここに200年ほど前に江戸から運ばれて奉納された狛犬がいます。 |
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山奥の過酷な自然に曝された台座の字は、浸食されて読みづらくなっていますが「施主 江戸講中」と読み取れます。
そして「願主」として二人の名が刻まれているようですが、これは判読出来ません。 台座裏には「寛政十一年己未六月吉祥日」(1799年)と建立年があります。 狛犬の材質は小松石で、大きさは1メートルを越しています。 石工名は足座に刻まれていて、右阿像は「武州江戸 浅草田原町 石工 新助弟子 仕□ 熊吉」となっています。
石屋というのは、細工物である仏像や狛犬を彫る石工や彫刻師とは違います。 古峯神社の狛犬は、江戸講中の人達から棟梁長八が請け負って図面をひき、熊吉が刻んだのでしょう。 なお社殿の裏山にも「江戸講中」で奉納した、小さいながら同形の狛犬がいます。 |
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