木の実町診療所 【待合室】(山形市木の実町)
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「秋興八首」 杜甫
玉露凋傷楓樹林
巫山巫峡気蕭森
江間波浪兼天湧
塞上風雲接地陰
叢菊両開他日涙
孤舟一繋故園心
寒衣処処催刀尺
白帝城高急暮砧
[意味]
玉のような露が楓の林を傷み凋めてしまった
巫山巫峡には秋の気がしんしんと満ちている
長江の波は天に届かんばかりに湧き立ち、辺境の風雲は地に垂れこめて陰っている
菊のむれが再び今年も咲いて、去年流した涙を今年もまた流した
岸に繋いだ一艘の舟だけが望郷の心を繋いでいる
方々で冬の衣を急ぎ縫い調えようとして、布を叩く砧の音が、
夕方の白帝城の高みに響いている - 三峡の秋景から生じる感懐と望郷の心を見事に歌い上げています。リラックス出来るような雰囲気の場所なので邪魔にならず、インパクトも強くない上品で落ち着いた仕上がりの横額にしました。文章の意味合いも風景を詠んだもので特に主義主張を取り入れたものにはしませんでした。
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