当初、我々を悩ませたのは、英国の食事事情である。結論から
言うと英国では食事は楽しめない。英国人は食事そのものより、
他に楽しみがあるのだろう。
クリケットもおろしろそうには思えないが。
ロンドンで最初の夜はイタリア料理のお店に入った。おいしくない
スパゲッティとコーラで二人で20GBP。次の日の昼、Shelfridge
デパートのカフェで、野菜、スープ、パン、ジュース二人分で20GBP。
何、今のレートは1GBP=240円、とすると5000円?
英国の食事は、味もともかく値段も高い。一人暮らしなら、栄養不足
か破産かのどちらかである。
Coventryでも暫くはホテル暮らしであった。その間はすべて外食で
あった。当初は、周りに店がないので、ハンバーガ、パン、カップゴハン、
Fish&Chip、バナナ、スープでしのいでいたが、妻のことも考えると、
もう限界だ。
アパートを捜すために、Earlsdonの街を探索していると、インド料理の
店3件と、中華のTakeoutの店を2件見つけた。Wonderful、これで食事
には困らなくてよさそうだ。
その日の夜、早速行ってみた。19時だというのにすべてしまっている。
肩を落としながらホテルに帰った。その日何を食べたのかも忘れてし
まった。たぶん、バーガーキングだった。
日曜日は休業だと後でわかった。
インド料理、中華のお店があるから、妻のお昼はもう安心だ。学校から
帰ってみると、妻の顔が冴えない。お昼もやっていないようだ。
不安を抱えながら6時にいってみると、ボンベイパレスがようやく開店した。
タンドリチキン、カレー、ゴハン、ナンを頼んだ。うまい。最高だ。英国に
きてはじめて食事をした気分だ。まさに、Rマニアの「うめぇ〜」だ。
値段は2500円であった。
この後の我々のローテーションは、中華、カレー、中華、カレー、中華、
ハンバーガ、中華、カレーと、
まさに「肉、肉、野菜...」の秋野陽子である。
新しいアパートまでの辛抱だ。
つづく
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