今日は7月27日。日本を出発して1年がたった。様々なことがあった
ので感慨深い。この生活を続けられるのなら、帰国しなくてもよいと思
うのが正直なところだ。
まだ早いが英国生活を総括しておこうと思う。
1番の成果は、子供が無事産まれたことである。わからないことばかり
で不安であったが、母子ともに健康なのが何よりだ。妻のがんばりに
感謝したい。よく当地で出産を決意し、不安のなかも何事も無事であっ
てくれた。そして、クリスマスイブに産まれた美璃にも感謝したい。私が
試験を終了し、休みに入った後であった。生まれながらにして頭のよい
子であるかもしれない。
第2番目は、MBAを取得(予定)できたことである。根拠のない自信は
あったが、それなりにクリアできたと思う。卒論を現在執筆中であるが
、テーマも今まで仕事上で燻っていたものであり、学んだ理論を実践
的に考えることができると思う。反省も多々ある。はっきり言って、手
を抜いていた部分もあると思う。授業は欠席しなかったが、予習をして
いかなかったこともある。クラス貢献できなかったこと、グループワーク
で発言が少なかったことなど、MBA留学の大きな課題を達成できてい
ない。ある人から送られた言葉「日本人のアイデンティティを出して来な
さい」、を実現できなかった。普通の付き合いはできているが、それ以上
のものをBritishと築くことができなかった。
第3番目は、MBAベスト・ジャパニーズ・ゴルファである。実際コンペで
商品をもらったが、これではない。多くの友人ができたことである。前に
でることはできなかったが、それなりの付き合いはできたと思う。家族で
滞在したことや、車があったことなど、行動範囲も広く、他の日本人学生
の人よりも、幅が広かったと思う。ゴルフで遊んでいるように見えて、実
は韓国・台湾・香港・チリの友人とのいいコミュニケーションの機会であっ
た。
私達家族にとってイギリスは大変よい国であった。
「イギリスは優しく紳士である」
「イギリスは時間に大らかである」
「イギリスの夏はすばらしい」
「イギリスの夏は日が長い」
「イギリスは緑が豊かである」
「イギリスの冬は暗い」
「イギリスはおいしくない」
「イギリスは便利ではない」
最愛なる妻・充世、そして美璃へ
99年7月27日 坂井宣之
つづく