この度、マレーシア滞在100日を記念して手記を書こうと思い立ちました。
第一段として”はじめに”をお送り致します。
(注)現在は、1998年10月である。本文は2年前の出来事である。
「馬の細道」
−世紀の終わりとマレーシア・ワンダーランド−
まえがき 1996年11月30日
“季節は永代に夏にして、行きかう人もまたマレー人なり”
私がマレーシアに来るようになって通算100日を超えている。知らない
間に連れられてきて、知らない間に時間が経過しているという印象である。
今となっては、車をぬって横断することも、突然のスコールも、食器を
お湯で消毒することも当たり前のこととなっている。後世のSSの人の
ために、今までの回想とこれから起こるであろう様々なことを残しておき
たいと思う。ししど日記に感銘を受け、筆をとることを思い立ったことを付
け加えておく。
邦題は「馬の細道」である。松尾芭蕉の直筆が発見されたこともあり、
このタイトルを頂いた。事実JCを的中させ、有馬へ想いをよせる競馬好き
の私によく似合うタイトルである。
しかし、ここでの「馬」は言うまでもなく、「マレーシア」のことである。
サブタイトルは「世紀の終わりとマレーシア・ワンダーランド」である。
村上春樹ライクなタイトル、いい響きである。
TMPJが今世紀で終了するかどうかは私の知るところではない。
巨人の星にこんなくだりがある。
♪行け行け飛馬〜、どんと行け〜 ♪ これを英訳すると、“Go, go Hyu-ma.
Go, go”である。しかし、私なりの解釈を加えると、“Go, go to Malaysia
by air.
Do not go“となる。
猿岩石日記にみるように、つらいことも最後には楽しい思い出に変わって
しまうものである。そういう私も初めての海外出張がマレーシアであり、
今ではマレーシアでの生活を楽しんでいるのも事実である。仕事も最新
技術を扱うものであり、やりがいを持って取り組める。本書を読み、TM関連
の仕事にたづさわる人が夢と希望をもてれば幸いである。
“Go“か“Don*t go“は自分で決めるものである。しかし、私は、SSの人々
が、“Want to Go“という日が来るのを楽しみにしている。この言葉を聞いた
ときに、私の本当のミッションは終了するのである。
最後に、KLでの生活を楽しいものにしてくれているPJリーダ島村氏、
D2リーダ栗林氏、助言を頂いた松尾氏、紺野氏、若月氏、およびKLでの
生活をともにした多くの人々に感謝の気持ちを伝えたい。
やはり、最後の最後は、大病なく過ごした私に、
”僕、ありがとう”、この言葉を送ろう。
つづく