オーケストラから飛び出すヒーローたち

2006年4月22日(土)15:00〜

  指揮:下野達也

    ゲスト:古今亭 志ん輔

企画・製作:五島励二

 音楽物語『アッくんと平成版・桃太郎』 脚本:五島励二 古今亭 志ん輔

音響、照明:シグマ

Photo:竹原伸治

昨年から「オーケストラから飛び出すヒーローたち」と銘打った親子コンサート。

モンスターから数えると今年で7回目になります。

満員のお客さま!

ありがとうございます!!

まず1曲目。

J.ゴールドスミス スーパーマンの従妹 "スーパーガール"より「メイン・タイトル」

「ファッファッファッ、オーケストラから飛び出す"ヒーローたち"等とは笑止!

このすみだトリフォニーホールは、だだ今より我ら"ショッカー"が支配する!!」

という声が聞こえてきた!

舞台に出てきたのは本当にショッカー。

(の役のライブラリアン林知也氏とステージスタッフの保坂徹平氏)

いきなり指揮の下野氏に襲いかかります。

 

この時の下野氏の演技!!

素晴らしかったです!

指揮者がここまでやっていいんですか?

 

仮面ライダーの変身の音が聞こえたとたん.....下野氏はショッカーを振り切って

「仮面ライダー」のテーマを演奏。

ショッカーは「何ごとだ?」とおろおろ。

登場されたのは仮面ライダーならぬ仮面クサイダー!

実は古今亭 志ん輔師匠。

毎回いろいろな設定で出演して下さいます。

さてっと、仮面を脱いで"仮面ヌイダー"なんつって!

 

この師匠のかぶっていた仮面、ベルト、スクーター(?)は新日フィルのステージマネージャの成瀬清明氏と飯野秀明氏の力作です。

近くで見たら本当によくできていました。

前のほうのお客さまにしか見えなかったのが残念です。

2曲目はサーカスの"ヒーロー"から聴いて頂きましょう。

子供たちの人気者"ピエロ"です。

 

カバレフスキー "道化師"より「ギャロップ」

「何見てんのよぉ〜。アタシがあんまり魅力的だからって、ジロジロ見ないでくれる?」

近くでお見せできないのが残念。

色っぽいアニトラに扮した志ん輔師匠です。

3曲目は

グリーグ "ペール・ギュント"第1組曲より「アニトラの踊り」

「ヒュ〜、ヒュ〜……」

「何ですか?それ?」

「次の曲に出てくる"クラリネット"に決まってんじゃないですかっ!

これはちょっと暗い音がするから"クライネット"っていうんですよっ!」

とにかく本物のクラリネットに登場してもらいましょう!

クラリネットは、新日本フィル・首席奏者のお二人、

山本正治(やまもと・まさはる)さんと重松希巳江(しげまつ・きみえ)さんです。

 

4曲目は

アンダーソン 「クラリネット・キャンディ」

お二人で素晴らしい妙技を披露して下さいました!

えっ?何でこんな格好してるかって?

「ワカリマセンカ?ワタシハ、ロッテノカントク"ボビー・バレンタイン"デ〜ス。ペッペッ!

コンドノキョクハ”ツバ”ノキョクネ<ツバキヒメ>。ペッペッ!

キタナイキョクネッ!」

「ち・が・い・ま・すって! 師匠、全然違います。次の曲は『大好きな人と結ばれることなく病気で死んでしまう女の人の悲しい悲しいお話』の前奏曲です。

5曲目は

ツバキじゃなくって、ナミダが出てくる程悲しいオペラ、ヴェルディ作曲「椿姫」より

 

ヴェルディ "椿姫"より「第1幕への前奏曲」

そしてお待ちかね!!

『古今亭志ん輔コーナー』

杉浦邦弘(すきうら・くにひろ) 作、編曲

(もう3年連続で音楽物語を作っていただいています)

音楽物語「アッくんと平成版・桃太郎」

の、はじまりはじまり!

今年の曲はベートーベンの「田園」をモチーフにできています。

アッくんことアキラくんにお父さんが昔話を聞かせながら眠らせようとするところから始まります。

ここで日本昔話の音楽。

「坊や〜。良い子だ ねんねしな〜♪」ですね。

 

でもアッくんはそんなもの聞きたくありません。

で、新しい物語に作り替えようとします。

たとえば、おじいさんは山にしば刈りに行く代わり、ゲートボールへ。

ゲートボールの帰りにカラオケに行って.....というところで

以前、題名のない音楽会で紅白歌合戦に出演された篠原氏がいきなり歌い出します。

曲は桃太郎さんなんですが、演歌風やカンツォーネ風など

とにかくのりに乗って師匠が止めるのも聞こえず歌い続けます。

 

笑った、笑った!!

素晴らしいエンターテイナーです!!

今度はおばあさん。

川に洗濯ではなく、ゲーセンでガチャポンをやります。

ここで木管の方々が「マリオ」の演奏!

ピッコロの渡辺氏は「決め」の音を2ndの前のほうまで出てきて吹きました。

白い犬の帽子が見えますか?

他の木管の方々はひよこなどの帽子をかぶって立ったり座ったり。

可愛いんですよ!!

 

そして取れたたカプセルに生き物が...!!   これが桃太郎です。

というかなり現代っぽくというか、めちゃくちゃにアレンジされた桃太郎を

お父さんとアッくんで作っていきます。

お供の犬にあげるはずの「きびだんご」の代わりに「ムシキング・カード」

なぜ「きびだんご」じゃないかって?

今や食べるものはみんなコンビニで買えるからね!

 

まず犬さん。

え?これが犬?

馬にしか見えない....。

次に登場はバナナを持った暗い猿さん。

顔は猿なんだけどね。

やっぱり馬にしか見えない....。

いよいよ雉さんの登場!

派手に踊りながら出てきます。

あまりに激しい踊りで....

 

もしもし、雉さん!

「目」落としましたよ!

 

犬さん、猿さん、雉さんは事務局の安江正也氏でした。

今年は三役。

ステキな踊りも披露してくれました。

毎年ご苦労様です!!

で、鬼が島を目指す。

「ところで鬼が島ってどこ?

お父さん、やっぱり現実的でないとみんなが話について来れないよ。」

「なんでも現実的なだけじゃダメさ。

もっと夢を持って話を考えなきゃ。

家のお母さんも参加したくなる話にしたいな。」

鬼ヶ島とは、韓国にある小さな島で....。

昨年に続き、またまた登場。

ヨン様です。

 

実はライブラリアンの林知也氏。

今年も素晴らしい演技力を見せてくれました。

表情なんてヨン様そのもの!!

表情や演技はDVDを見て勉強。

その上、今年は直前に美容院でヨン様のヘアスタイルに変えてもらったそうです。

鬼ヶ島に上陸してヨン様に会った後

桃太郎たちは鬼たちを探して島中を走り回りました。

桃太郎は、持って来た"ムシキング・カード"を鬼の目にめがけて投げつけます!

犬、猿、雉も、次々とカードを投げました。鬼達は大混乱です。

 

話が進むうち、お父さんは大興奮!!

アッくんそっちのけでお話に没頭。

「なかなか鬼達は降参しないな!

よ〜し、こうなったら<波動砲>の出番だ!」

ここで「宇宙戦艦ヤマト」!!

「お父さん、鬼退治じゃなくって、"鬼ヶ島"全部を吹っ飛ばしちゃったよ。

どうするんだよ。もう一回ちゃんと考えてよ。」

「わかったよ。」

戦い疲れた"桃太郎たち"と"鬼たち"は、どうしたら良いかを話し合いました。

「チョー名案を思いついたよ! ここをテーマ・パークにして鬼くん達に働いてもらうんだ!

その名も<オニバーサル・スタジオ>!」

 

「どうだ?アキラ?」

「z..z..z..」

「なあんだ、アキラ、寝ちまったのかぁ…。

ちょっとハメを外し過ぎて話がヘンテコになっちまったけど、

まっ結局のところ、アッくんが眠れたってことは、

お父さんは"昔話の名人"ってことだ、なっ、ア・キ・ラ!」

 

素晴らしい語りを聞かせて下さった 志ん輔師匠 と

演技派指揮者 下野達也氏 にもう一度拍手!!

犬さん、猿さん、雉さんの安江正也氏

ショッカーとヨン様の林知也氏

もう一人のショッカー保坂撤平氏 にも拍手!!

 

ここで前半終了です。

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