*  おまけ  *





「タイザーン! あ、ここにいたのか。何してたんだ?」
「ガシンか……。仕方ないから見せておくか。これが私の式神だ。今契約したばかりで、霜花の……」
「犬だ!(がばちょ) いいなあ、いいなあ犬! うわあふかふかだ!」
「こっこらガシン! 勝手に触るな! 俺の式神だ!」
『ガシン……。ふかふかのほうがよかったなんて、ボク知らなかったな〜……』
「ふかふかだふかふかだ! しっぽは? しっぽはある? お手はできる?」
「オニシバ戻れ!」
(ぼてっ)「いって〜。なにするんだタイザン! せっかく撫でてやってたのに!」
「うるさい、もう2度とおまえには触らせん。さっさとあっちへ行け!」
「ちえ〜、タイザンのケチ(たったった)」
「ガシンめ、何がふかふかだ。オニシバ、おまえもおとなしく飛びつかれるとはどういう了見だ」
『あっしァじゃれてくる子どもを突き飛ばすほど無粋な犬じゃありやせんぜ、今度のダンナ』
「……ふん。やはり四神のほうが良かった」
『へいへい。ま、これも縁ってやつでさァ』
「………………」
『………………』
「………………オニシバ」
『へい?』
「ふかふかなのか(真顔)」
『………………さあ、あっしにゃとんと』

05.8.24



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