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OB会番外記 ―ゴルフクラブが泣いていた―

睦会参加記をお願いとのことでしたが、ほとんど記憶になく、確かに盛り上がっていたという「感じ」はあるのですが、具体的に何があったのか、恐ろしいほどに、思い出すことができません。個人的なことで恐縮ですが、同日に行ったゴルフでの出来事を少々まとめてみました。

 OB会当日、朝から湯本CCで先生ほか数人とコースをラウンドしておりました。破格の値段で先生から譲っていただいたアイアンセットの筆おろしでもありました。しかし、スコアは振るわず、ショットは右左に蛇行を何度も繰り返し、持ち主の変わったクラブは、いったい何事が起こったのか、戸惑いと驚きに大混乱していたのではないでしょうか。
 その日、何回目か覚えているわけもないバンカーショットのあと、ふとサンドウェッジのソールを見ると、うっすらと濡れていました。同じ組で回っていた先生いわく、悲しい涙か、悔し涙か、クラブが泣いていると、つぶやかれておりました。しかし、新しい持ち主となった私は、クラブへの思いやりをかける余裕など全くなく、とうとう最終ホールまで来てしまいました。
 しかし、ここでゴルフの天使は微笑みました。ゴルフの醍醐味が始まりました。「あがりよければすべて、よし」これは私だけの格言かもしれませんが、9番アイアンで放った第2打が、ピンそば、おそらく1.7メートルほどに乗り、この日、もちろん初のバーディーで締めくくることができたのです。
 人間は(私は)全く愚かなもので、それだけで17ホールの不甲斐なさなどすべて何事もなかったかのように忘れ去ってしまったのです。そしてバーディーのここちよい余韻を引きずりながら、OB会に突入。こんな私ですので、OB会での盛り上がりもすべて忘れ去ってしまったのでしょう。
 三宅先生、クラブありがとうございます。プレーする人間同様に、クラブにも喜怒哀楽があるようです。

(本末転倒男 ’64生まれ)

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