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MPS創立50周年の会を終えて   ESPECIAL ! 

回の「MPS50周年の会」開催にあたり、二宮君、石塚君を中心に7名の役員は半年前から忙しい合間を縫って会合を重ね、素晴らしい会にしてくれました。感謝の気持ちで一杯です。役員以外にも、ボランティアでメッセージを集めてくれたり、知り合い、兄弟(姉妹)に連絡してくれたり、出席できないからとわざわざMPSに来られた方もおりました。遠く鹿児島県に住んでいる卒業生からのメールも届きました。出席者30余名に加え、MPS に来てくれた人、メッセージ、メールで接することができた卒業生を含めると80名以上に上りました。
 私にとって21世紀最大のMPS行事になりました(笑)。学習塾をしてよかったと改めて思っています。卒業生の皆さん、ご支援くださったご家族の方々、ありがとうございました。50歳までは「不良中年」として、今は「不良高齢者」として、元気に、気儘に生きています。身体は生まれてから今日まで、手術ゼロ、入院ゼロを続けています。病気らしい病気もしていません(馬鹿ですから)。学校の勉強も、自分のできる範囲の努力しかしませんでしたが、並みの大学まで行けました。努力はそれなりにする方だとは思っていますが、我慢は嫌いな性格で、しかも生意気な人間ですから、会社のような組織の中で歯車になって働く仕事は、遅かれ早かれ辞めていたと思っています。
 「塾」という仕事は私の性分に合っていたのかもしれません。そして、そのカテゴリーを「生活塾」にまで広げたことが、このように何十年経っても会ったり、楽しんだり、年賀状などで定期的に情報交換できる関係にさせてくれたと思っています。その当時は、このように卒業生たちと末長く付き合う関係が続くとは夢にも思っていませんでした。70歳になろうとする高齢者が、40代、50代の若者(私にとって)と、気が置けない関係で付き合えることは、同年輩を見ても私だけかもしれません。このように、私の人生はそのままMPSの歴史だったと思うと、感慨深いものがあります。重ねて御礼申し上げます。
 この会の開催につきましては、MPSの正確な情報をお知らせしておきたいという、私自身の要望もありました。10数年前から、「三宅先生、塾をもう辞めたんですってね。」という、これに類することをいろいろな方から言われました。残りの人生を楽しもうという気持ちが強くなり、仕事時間を減らそうと考え始めた頃でしたが、尾鰭が付いて巷ではこういうことになっていたようです。その頃から、遠方から通ってくれる生徒やMPS卒業生のjuniorの割合が高くなってきましたので、こんな噂が流れたのでしょう。いつ辞めようかと考えている一方で、優柔不断な性格から、断わっては申し訳ない卒業生のjuniorを受け入れながら続けていたら、今年50周年目を迎えたということです。
 この10年間くらいは、個人指導、少人数授業がほとんどで、しかも全ての授業を私がしていましたので、授業の雰囲気は昔のままと同じですが、個人的な(生徒本人、あるいは生徒のお父さん、お母さんの昔話しをしてあげながらの)話題が多くなり、at home な授業でしたので、それはそれで楽しくもありました。しかし、MPSの本来の姿は、行事などの活動を含めての塾でしたので、それをしてあげられなかった申し訳なさはありました。
 噂というものは無責任なもので、もっと酷いこんな噂が流れたこともあります。実は、私は一度死んだことになったことがあります。集落の同級生の間で「ワタルが死んだ」という噂が流れました。共同体(自治会など)の仕事は女房に任せ、昔から私はなるべく近隣では目立たないように生活していましたので、まさかそんな噂が流れているとは露知らず、私と出逢った何人かの幼馴染みは驚いていました。これが嘘であることは、私がピンピンして生きている姿で証明でき、笑い話で片付けられますが、このように確認もせずに、尾鰭を付ける無責任な人間はいるのです(笑)。情報過多社会での噂にはご注意を。
 この会の前々日に「上を向いて歩こう」「遠くへ行きたい」「いい湯だな」など、多くの馴染みのある歌の詞を書いた、永六輔氏が亡くなりました。彼の200万部のベストセラーの「大往生」という本の中で、大往生とは「生まれてきてよかった」と思いながら死んでいくことであると言っています。人生の楽しかったことが走馬灯のように現れて、「ありがとう」という気持ちで穏やかに息を引き取ることが、私も「大往生」なのかなと常々考えています。ちなみに、彼には「夕焼け評論家」という肩書(?)もあり、私も自然、天体が大好きで、今でも美しい景色を求めて旅を続けています。
 しかし、哀しいことに人は加齢とともに、体力、頭脳、精神は衰退していきます。これだけは避けて通れません。特に、旅をしている時に実感します。若い頃とは違い、無理が利きません。体力、頭脳、精神は加速度的に衰退し、気付いた時には手遅れ状態です。私と同年代の人たちを見ていて、早い人は50歳に、遅い人でも60歳になる頃に始まります。ストレッチ、体幹強化、筋肉アップなどの習慣付けを、老化を自覚する前に身に付けておくことが必要です。何よりものお勧めは、苦にせず身体を動かす趣味を作っておくことです。そうすれば、私のような怠け者でも老化を抑えることができます。
 前回更新の「GREEN放言」に書きましたが、50年間MPSが続いた感謝の気持ちとして、卒業生に楽しく集える空間を提供したいと考え、2か月前に教室をリフォームしました。個人情報に配慮したうえで、MPSの過去の資料、MPS報、使用していた教科書・問題集、行事の写真、カセットテープ、VHSテープ等を整理、展示し、自由に閲覧、視聴できるようにしました。中学生、高校生だった頃の過去に戻れるように、また懐かしい話題で会話が弾むように工夫しました。同期、同志、趣味の仲間と自由に利用してください。10人前後までは余裕を持って机を囲んで座れます。スタッフでも、あるいは私でも、必要であれば同席するようにします。使用詳細については「友の会」の役員が煮詰めていますので、決定次第HPに掲載されると思います。
 「良い本とは、またいつかもう一度読みたくなる本」であると、読書好きはよく口にします。そのことは人生の他の多くのことにも当てはまります。素敵な場所には、また旅に出たくなります。楽しかったことは、またしたくなります。懐かしい人、忘れられない人には、いつかまた会えたらなーと思います。人の心は正直なもので、心地よい時間や好きだった人のことは覚えています。MPSを懐かしい場所と思われている方は、是非リフォームされた教室を覗きに来てください。リフォーム費用が無駄にならないように(笑)利用してください。
 これからも、健康寿命維持と、新MPS Spirit (Morality, Pleasure, and Sincerity)を実践し、卒業生の見本となれるよう、最終章へ向けて残りの人生を楽しんで逝きます(誤字ではありません)。そして、それまでにもう一度会っておきたい卒業生もたくさんいることも覚えておいてください。そう、あなたもその一人です。しかし、誤解を招くので名前は書けません(笑)。

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