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創立50年、そしてこれから… ESPECIAL ! 

世紀。50年は長い年月です。'66年の6月、当時私は大学1年生で、父親の所有するアパートに独りで住んでいました。近くに住む母親の知り合いの子ども(中学一年生)を自宅に呼んで、個人指導したことがMPSの産声でした。
 そして還暦頃だったと思うのですが、学習塾を辞める時には、建物にも「お疲れさま」という気持ちで、傷みの激しい部分はリフォームしようと考えていました。そこで、この4月から教室などの什器備品を移動させる作業(延10人くらいのボランティアの力を借りました。忙しい中、ありがとうごさいました)をし、大工さんなどの職人には5月のゴールデン・ウィーク前後の2週間に仕事をしてもらいました。
 今は移動させた物品を独りで元に戻す作業をしています。これがかなり大変で、リフォームしてもらう場所を伽藍堂(がらんどう)にしなくてはいけないことも大変でしたが、リフォーム前に移動したそれらの物品を取捨選択しながら、綺麗にして戻すのは何倍も時間がかかっています。この作業も人に手伝ってもらうことはできるのですが、最終的な判断は私ですので、今のところは独りで後片付けをしています。
 50年の歳月のゴミ、ほこり、不要物などは、想像する以上にスゴイものがありました(現在の教室は築30年です)。段ボールの中身は、それなりに分類はされてあるのですが、8割は何が入っているか詳しくはわかりません。こんな作業を1カ月以上平均数時間していると、うんざりすることもあります。ゴルフにも月1行けません。しかし、嫌なことをしなければいけない気力維持と、嫌な奴と同席した時の嫌悪感の対処法は若い頃に学習しておきましたので、今のところ続けることができています。
 人によっては段ボールの中身を、表面的にざっと確認して破棄してしまう人がいますが、そういう人は羨ましい限りです。私は一つひとつ調べてしまう質(たち)なので、時間がかかってしまいます。それのが納得できるので、精神衛生上良しとして、コツコツ地道に片つけを続けています。
 しかし…しかしです。思いがけない懐かしい書類、記録書、写真等に出くわすことがあります。そんな時は仕事の手が止まって、余計に時間がかかってしまうという負の面があることは否めませんが、記憶の多くが消失していく三宅老頭には嬉しい出会いです。50歳頃に始まり、60歳、70歳と加速度的に記憶維持力は退化していきます。50年、30年前の楽しかった時が鮮明に蘇ってくれることや、すっかり記憶にないことに出逢えた時は、何物にも替え難い喜びです。
 このような仕方で片付けをしていますと、いろいろな物を見つけたり、忘れていたことが目の前に現れたりして、MPSが私自身にとっても大きな存在であったことをしみじみ感じます。MPS≒私の人生といっても過言ではありません。
 こんなペースで1年間くらい、来年の4月の古稀くらいまでは、自分自身を含めて、人生の垢落としをするつもりでいます。その裏には、死ぬまで整理整頓をしなくても済むようにしたいという計算もあります。心身の健康に留意し、できるだけ好きなことだけをし、これからの老後を楽しみたいという気持ちでいます。70歳以降の人生は、これまでのご褒美だと思って生きていきます。
 同じ趣味を持っている卒業生、今でも近くに住んでいる卒業生、年賀状を律儀に毎年くれる卒業生などが100名前後いますが、お地蔵さんに来た時や、実家に戻ってきた時、あるいはMPSの前の道を通った時など、気楽に塾に寄ってください。All the members are welcomed. です。よろしければ、家族もご一緒にどうぞ。
 こういう私も、小学校から大学まで、学校のクラス会や同期会には基本的に出席していません。言い訳を許してもらえるなら、塾の卒業生との付き合いを、感謝の意味からも大切にしたいと考えているからです。それでも小学校の同級生のゴルフの会と有隣堂の同期会だけは出席しています。前者はFirst Name で呼び合える懐かしさと、趣味の一致からです。後者は2年間しか在籍していなかったにもかかわらず、ずーっと仲間として声をかけてくれている嬉しさと、一番気の置けない、それでいて楽しい仲間が多いからです。
 繰り返しになりますが、7月頃までに大きな什器備品を設置し直し、そこに物品を展示、保存する作業を一段落させ、来年の4月まで細々(こまごま)とした整理整頓をのんびりやっていこうと計画しています。その後は、「老後からの充実した生活は還暦までの生き方の総括期にあり」を信じ、心は感動、知は駆動、体は運動を実践して、残り少ない人生を楽しめたらと考えています。

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