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1年12カ月

1年は12カ月。日本には幸せなことに四季それそれに味わいのある自然があります。世界から羨望されている文化、礼儀があり、とても素晴らしい国だと思われています。戦後70年、日本の美と日本人の心が失われつつあることが囁かれていますが、まだまだ見捨てたものではありません。この歳になると、海外までの移動時間と、現地で燥ぐことすらも無駄のように思えてしまい、専ら国内に限定して旅をしています。
 私の理想の老後は、春夏秋冬を自分の趣味に合わせて暮らすことです。春から秋は日和を選んで、ゴルフプレイをします。夏は暑いので北海道か高原に出かけ、観光とゴルフを楽しみます。冬はバラの手入れです。できるなら、春・秋も旅をするにはよい季節なので、見たいものを見に出かけられたらという気持ちは持っています。ものとしたのは、この歳になっても相変わらず好奇心旺盛で、自然、史跡、風土、鉄道など、見たいものが多岐にわたっているからです。
 ちょうど今はバラの冬の手入れが終わったところです。四季咲、大輪のHybrid Tea という種類を10号〜12号の鉢植えで育てています。バラ用の土を作り、入れ替え、根詰まりをチェックし、さらに剪定します。40数鉢ありますから、それなりに時間はかかります。しかし、バラ栽培は冬が勝負なので、運動不足になりがちなこの時期に、健康にもいいと思いながら抵抗なく作業しています。あとは3カ月に一度肥料を与え、バラの生育を見ながら水遣りと消毒を適宜行っています。
 1日は24時間。この24時間に関しては、日常的な家事や身の回りのことは、自分でできることは自分でやるという精神で動いています。余った時間は自分の時間ですから、当然好きなことをします。ここで大切になることが1日のリズムです。習慣化することによって、自然と身体と頭脳は動いてくれます。頭に浮かんだことを即実行する心は、若いうちから訓練しておくと、老後を健康に充実して過ごすことができます。
 1日、24時間の使い方は人よって、あるいは職業、年代によって異なりますが、基本的には一週間単位で規則的な生活を繰り返します。若い頃は仕事、子育てなどで追われるような忙しい日々が続きます。それは長い人生の減り張りで、人生という長いスパンから生まれた知恵とも言えます。私も30代〜40代の時にはかなり働きました。丸一日仕事を休んだ日は1年間に20日もなかったということが、20年くらいはあったと思います。
 それが今では、したいことができる時間が多くなって、とても幸せに感じています。思うままに生きれるということは、自立、自活できるという条件付きですが、老後の特権かもしれません。国や自治体は「元気なうちはいつまでも働きましょう」と吹聴していますが、とんでもないことを言います。私の周りを見ると、公務員のが定年退職後に働かない人間が多くいます。これはどういうことでしょう。
 突発的な事故に遭ったり、突然死がなければ、70歳まではどうにか生きられそうです。次の目標は80歳まで人生を楽しむことです。卒業生のI君のお母さんから言われた言葉です。「人生60代が一番いい時ですよ」その言葉が今、つくづくその通りだと思っています。
 “All's well that ends well.”人生も同じだと思うようになりつつあります。それまで確りした人生を送ってきた人には、きっと幸せな老後が待っているはずです。超個人的なことですが、私の場合はゴルフのプレーの飛距離を、筋力、体幹力のバロメーターにしています。スコアの善し悪しよりも、ナイスショットをしたのに、ミドルホールが2打で届かなくなったら、ゴルフを辞める時かもしれないということです。

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