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バラ

1年前からバラの栽培を始めました。昔から「バラは難しい」とよく言われていますが、美しい花を咲かせるまでには細やかな観察と労を惜しまない愛情が必要であることを、実際に痛感しています。ネットなどで知識を得、それなりに時間を割いて世話をしているのですが、なかなか満足のいく花を咲かせる確率は低いままでいます。
 バラという植物はどんなに時間を割いて世話しても、害虫・病気にやられることがとても多い花です。害虫の中には蕾そのものに、あるいは蕾のすぐ下の茎に卵を産み付けるという、信じられないような悪さをするものまでいます。開花を楽しみに観察して回ると、蕾が変形していたり、萎れてお辞儀をしていたりしているのに気付くことが多々あります。これには大きなショックを受けます。花の中でも特にバラは、品種改良を頻繁に続けてきたためなのか、一部の原種を除くと免疫力が非常に弱く、薬剤分布をしなくては必ずと言っていいほど病害虫の被害に遭うそうです。
 長雨、強風、日照などの気象条件に弱いのも困りものです。大きな被害をもたらした先月の台風15号でも、そろそろ開花しそうな蕾を持った茎の細い品種は何本か折れてしまいました。水や肥料もやりすぎてはいけないし、少なすぎてもまたいけないという厄介な生き物です。
 育てることが難しいというだけでなく、バラは個性も多様です。これもバラの魅力のひとつになっているのかもしれません。色、香り、形だけでなく、一枝からの蕾の数、花弁の枚数・形状、樹形、樹勢など多岐にわたります。一輪挿しのときには蕾をつける茎の長さ、花持ち、色褪せが大切な要素になることを知りました。よく考えればわかることですが、枝分かれしたすぐ先に花を咲かせる種は切花には向いていないということで、それすらも気付かないほどに植物に興味のない人間だったということです。両親はgardeningが大好きだったのですが…。
 個人的な好みから四季咲き大輪のハイブリッドティ系のバラを中心に鉢植えで20種ほど育てています。初心者ですから、どうしても色、香り、形の気に入った、病害虫、天候に強いものを選びました。四季咲きというくらいですから、10℃以下の時以外は、気分次第で蕾を持ちます。我が家の居間のテーブルには1月〜2月を除く1年中何かしらのバラの花が開いています。
 バラの種類は2万種とも、3万種とも言われています。それらの種類のひとつひとつに名前がついています。もちろんその全種の名前を、実物を見て言えるマニアも極少数でしょうが、自分の育てているバラくらいは「そのバラ、何というの?」と尋ねられたら、バラの愛好家であるならその名前を答えられなくてはいけないそうです。自分の栽培しているバラの名前さえも全て空で言えない私ですから、到底バラマニアにはなれそうにありません。今の熱中度は数年続けたら止めてしまう程度なのかもしれません。
 この歳になるまで、いろいろな趣味に手を出してきましたが、初めて家族から喜ばれる道楽をしています。ペットを飼うことも家族は喜んでいましたが、動物は体調、食事などの日常管理も大変で、散歩のことで「たまにはあなたが連れてってよ」と、家庭内騒動になることもあります。それに比べると、バラは私が勝手に栽培して、開きかけた蕾を居間のテーブルに挿しているだけですから問題は起こりません。実家に帰ってきたふたりの娘も気に入ったバラを持ち帰っています。
 いつまで続くかわかりませんが、できたら最後の趣味にしたいとも考えています。もしあなたやあなたのパートナーがバラの栽培を趣味にしていましたら、是非ご連絡してください。ご面倒でもお会いして、バラ栽培についての薀蓄を深めたいと思っています。よろしくお願いします。

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