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この1年

にとってこの1年はあまりいい年とはいえませんでした。
 その第1は、毎日の生活面での加齢による健康維持力の低下です。1月に腰の痛みを感じ、その痛みが取れるのに1ヶ月を要し、3月下旬にウイルス性の胃腸炎になり(報告済)、10月には歯痛が始まりました。虫歯なのか、歯槽膿漏なのか、それとも他所からの原因なのかわかりません。医者には行っていませんが、現在は小康状態です。
 この拙文を書いている今、今度は化膿性爪囲炎(かのうせいそういえん)になってしまいました。患部は左手薬指です。「なんでここなんだ!」ゴルフをする人にはわかります(笑)。その病気になる5日前の日曜日、クラブのシニア選手権の予選があり、トップと2打差の4位につけました。気を良くして、珍しく2回も練習場に行きました。
 ところが金曜日の夕方から爪のまわりが紫色に腫れ上がり、痛くなりました。脈拍にあわせてズキズキします。11月に入ってから、毎日のように1〜2時間昼間、backyard の手入れをしています。その時にばい菌が爪と皮膚の間から侵入したのです。なぜ病院にも行かない私がこれほどまでに詳しいのかといいますと、偶然同じ組に整形外科の先生がいたので聞いたのです。案の定、ゴルフの決勝は散々でした(ガッカリ)。
 今年の夏は観測史上最高の猛暑でした。これも老体にはきつい環境でした。あの暑さの中ではゴルフをする気にもなれず、ラウンド数も激減しました。散歩をするのも熱中症になりに行くようなもので、足が遠のきました。10月頃からかなり挽回したのですが、今年1年の歩数は310〜20万歩程度にしかなりそうにありません。
 第2に、記憶力の低下です。覚えるべきことをすぐ忘れてしまいます。会話の中でもなかなか適語が出てきません。聴く言葉は理解できるのですが、使いたい言葉は出てきません。外見からはなかなかそう思ってもらえないのですが、私はそれなりに計画的に、マメに動き、義務を果たそうと努力している人間です。その一端を話しますと、日曜日の夜には一週間の予定、当日の朝にはその日一日の行動をチェックしています。1日1〜2時間は日常生活の中から身体を動かすこともしています。
 反省はそれほどしない人間ですが、予定、約束、行動には、それなりに神経を巡らしています。過敏になると疲れることもあります。日々前向きに行動し、自分のできることは自分でやろうと生きています。しかし、加齢による気力、体力の退化、記憶力の低下は致命傷です。何より悲しいのは、使いたい言葉が頭に浮かばないことと、常時意識しないと予定行動を忘れてしまうことです。
 第3に、経済的圧迫です。どんな健康体でも、いつか仕事ができなくなる日が来ます。お金をいただく仕事は、高齢になると本人はその気でも周りに迷惑をかけることもあります。働けなくなったら、特別な人を除いて収入はなくなります。若い頃から多くの税金を納めてきたつもりですが、年金は雀の涙ほどしかなく、そのほとんどは各種税金や保険料で無くなってしまい、わが国ではまたお上の元へ戻るという仕組みになっています。
 さらに現代社会において、日常生活を送る上で必需となっている光熱費、通信費などのライフライン使用料も、諸々のものを合算するとかなり高額になります。その上、車を所有していたら、維持費と燃料費がかかります。国や自治体の老後政策は、これまでの経緯を見てきて信じられないでいます。まだ年金を受給してもらっていませんが、仮にもらうようになっても生活の足しにしかならないと考えています。できる限り自立、自活する道を歩もうと思っている私には、これも老後の課題でもあります。
 このようなことから、歳をとるということは健康維持力、脳力、経済力の面から、活動の規模を小さくする必要があると思うようになりました。現在のままの活動範囲でいると、自律脅迫観念(造語です。自分でできることは自分でしなくてはいけないという意識が、自分の首を絞めること)によって、無病息災・平穏無事・悠々閑々という老後の幸せな生活から離れていく気がします。このままでは人生に疲れてしまいます。そのためには少しずつ活動範囲を狭めていく必要があります。それでも多くの還暦過ぎの仲間より活動範囲は広くなってしまうだろうと危惧していますが(笑)。
 これからもしたいことはしますが、あまり心身を疲れさせることには接しないように、見ないようにしようと思っています。知ってしまうと自分から動いてしまうからです。見て知って気になってしまったことに動かないでいることも、またストレスになってしまう性分です。嫌な老人になってしまったものです(笑)。

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